2011年4月23日のシリア情勢

al-Ḥayāt, April 23, 2011

al-Ḥayāt, April 23, 2011

抗議行動

22日の政府による抗議デモへの厳しい弾圧に抗議し、ダルアー県選出のハリール・リファーイー人民議会議員とナースィル・ハリーリー人民議会議員、ダルアー県ムフティーのリズク・アブドゥッラフマーン・アバー・ザイドが辞表を提出した。

リファーイー議員はジャズィーラ(4月23日付)に対して、「我が国民をもはや護ることができない」ため辞職したと述べた。

ハリーリー議員は、アサド大統領に事態収拾に向けて介入するようを求めた。

一方、アバー・ザイドは治安対策以外によるデモの収束を求めた。

**

AFP(4月23日付)によると、22日の抗議デモの犠牲者の葬儀が各地で行われ、参列者が弾圧を批判する抗議行動を行ったことを受け、治安機関が実弾などを使用して強制排除を試み、ダルアー県で5人、ダマスカス郊外県ドゥーマー市で5人、ダマスカス県バルザ区で3人が死亡した。

**

政治犯擁護センターのハリール・マアトゥーク弁護士は、AFP(4月23日付)に対して、治安部隊が、シリア自由擁護諸委員会のダーニエール・サウード氏をタルトゥース県バーニヤース市の自宅で逮捕し、連行したと述べた。

シリア政府の動き

シリア政府は、デモを弾圧するためにイランに支援を求めようとしているとのバラク・オバマ米大統領の声明(22日)に関して、「我らが市民の安全を危機に曝そうとする扇動の一部をなす」と非難した。

**

SANA(4月23日付)は、軍武装部隊総司令部の高官筋の話として、「武装部隊は、国民の安全を護る軍への攻撃を試みるすべての者に断固として対抗し、敵対行為、犯罪行為を行った者すべてを追跡し、関係する司法に突き出し、公正な報いを受けさせる」と強調した。

**

アサド大統領は法令第162号を発し、アブドゥルカーディル・ムハンマド・シャイフ退役少将をラタキア県知事に任命した。

前任者のリヤード・ファリード・ヒジャーブはアーディル・サファル内閣(4月14日)で農業・農業改革大臣に就任していた。

レバノンの動き

レバノン・タウヒード潮流のウィアーム・ワッハーブ代表は、NBN(4月23日付)で、ムスタクバル潮流のジャマール・ジャッラーフ国民議会議員がサウジアラビアのトゥルキー・ブン・アブドゥルアズィーズ皇太子から受け取った署名入りの小切手の写真を公開した。

小切手の額面は30万ドルで、発行地はカイロ。

また、ワッハーブ代表によると、ムハンマド・アブドゥルハミード・バイドゥーン元大臣もアブドゥルハリーム・ハッダーム前副大統領の息子のジャマール・ハッダームから40万ドルの小切手を受け取っていると暴露した。

そのうえで、サウジのアブドゥッラー国王に知らされないかたちで、サウジアラビアがシリアの反体制デモに関与していると主張した。

なおバウドゥーン元大臣はこれを否定している。

諸外国の動き

イラン政府は、デモを弾圧するためにイランに支援を求めようとしているとのバラク・オバマ米大統領の声明(22日)に関して、「他国の内政に干渉しない」ことを強調、「個人に対する暴力行使は、いかなる国においても受け入れられない」との姿勢を示した。

AFP, April 23, 2011、Aljazeera.net, April 23, 2011、al-Ḥayāt, April 24, 2011、Kull-nā Shurakā’, April 23, 2011、Reuters, April 23, 2011、SANA, April 23, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

カテゴリー: シリア政府の動き, レバノンの動き, 反体制勢力の動き, 国内の暴力, 諸外国の動き パーマリンク