サファル首相が包括的改革プログラムを策定すると発表、仏国防大臣はシリア政府に対し「教訓」を学びとるよう警告(2011年4月30日)

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国内の暴力

『ハヤート』(5月1日付)によると、29日のデモ弾圧の犠牲者の葬儀が各地で行われた。

シリア人権監視団によると、29日の死者数は少なくとも66人に達するという。

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ダルアー県では、『ハヤート』(5月1日付)などによると、軍機甲師団の増援部隊がダルアー市ダルアー・バラド地区に突入、ウマリー・モスクなどを制圧した。

AFP(4月30日付)は人権活動家のアブドゥッラー・アバー・ズィードの話として、この攻撃で、妊婦1人とその子供2人を含む6人が死亡したと報じた。

また6人の犠牲者のなかには、ウマリー・モスクのイマームの息子、ウサーマ・アフマド・スィヤーニー(27歳)も含まれていたという。スィヤーニーは父親の居場所を白状しなかったために殺されたという。

一方、SANA(4月30日付)は、軍消息筋の話として、サイダー町、タファス市を襲撃した「武装テロ集団」に軍が応戦し、戦闘員多数を殺害、逮捕した、と報じた。この戦闘で、軍の士官1人が殺害、2人が負傷した。

またシャイフ・ミスキーン市の軍検問所も「武装テロ集団」の襲撃を受けたが、軍が応戦し、戦闘員3人を殺害したという。

さらにSANA(4月30日付)は、軍消息筋の話として、軍・治安部隊がダルアー市での「武装テロ集団」掃討を続け、6人を殺害し、149人を逮捕、武器弾薬を押収したと報じた。

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ダマスカス県では、『ハヤート』(5月1日付)によると、包囲されているダルアー市とドゥーマー市との連帯を訴え、女性約50人が人民議会議事堂前で座り込みを行った。

彼女らは「包囲を止めよ」と書かれた紙を掲げたが、まもなく治安部隊に強制排除され、少なくとも11人の女性活動家が逮捕された。

またクッルナー・シュラカー(5月1日付)によると、ダマスカス県内のインターネット・カフェで映画監督のフィラース・ファイヤード氏(イドリブ県出身)が当局に逮捕された。

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ヒムス県では、SANA(4月30日付)によると、タルビーサ市、ラスタン市近郊で「武装テロ集団」が街道を試み、軍と交戦した。これにより軍の兵士3人と、「武装テロ集団」戦闘員多数が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権国民機構によると、一昨日、シリア民主人民党の指導者、ウマル・カッシャーシュ氏(85歳)が逮捕された。

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ハサカ県では、シリア言論犯擁護機構によると、カーミシュリー市とアームーダー市で、シリア人権機構(Maf)メンバーのアブドゥルカーディル・ハズナウィー氏ら活動家9人が逮捕された。

国内の動き(シリア政府の動き)

アーディル・サファル首相は、数週間中に内閣が、政治・治安・司法改革、経済・社会政策改革、行政・政府活動開発を柱とする包括的改革プログラムを策定すると発表した。

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シリア・アラブ・テレビ(4月30日付)はダルアー市で逮捕した「武装テロ集団」メンバーの証言を放映した。

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SANA(4月30日付)によると、29日にダルアー市で「武装テロ集団」に殺害された軍・治安部隊の兵士4人の葬儀がダマスカス県とヒムス市で行われ、数千人が参列した。

反体制勢力の動き

フェイスブックなどでは、「包囲解除週間」のスローガンのもと、デモの継続が呼びかけられた。

この呼びかけは、日曜日(5月1日)にはダルアー市で、月曜日(5月2日)にはダマスカス郊外県各地で、火曜日(5月3日)にはバーニヤース市とジャブラ市で、水曜日(5月4日)にはヒムス市、タルビーサ市、タッルカラフ市でデモを、そして木曜日(5月5日)には全国で「夜間座り込み」を呼びかけている。

諸外国の動き

フランスのジェラール・ロンゲ国防大臣が、シリア政府に対して、コートジボワールやリビアに対する国際社会の制裁から「教訓」を学びとるよう警告した。

ロンゲ国防大臣はオバンヤでの軍事式典で、シリア情勢への見解を尋ねられ、「懸念している…。なぜなら緊張状態は耐えられないものとなっているからだ」と述べ、「大国や国連は自制を求めている。コートジボワールやリビアで起きていることは、一般原則を却下するいかなる政府も制裁を受け得るということを示しており、アサドがこのことから教訓を学びとることを望んでいる」と付け加えた。

AFP, April 30, 2011、Akhbar al-Sharq, April 30, 2011、al-Hayat, May 1, 2011, May 2, 2011、Kull-na Shuraka’, April 30, 2011, May 1, 2011、Reuters, April 30, 2011、SANA, April 30, 2011などをもとに作成。

 

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