東グータ地方ドゥーマー市の停戦交渉をめぐり、イスラーム軍内で対立続く(2018年3月25日)

シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市の処遇をめぐって、ロシアの仲介で行われているシリア軍とイスラーム軍の停戦交渉に関して、イスラーム軍が、投降を拒否する戦闘員と家族をダマスカス郊外県東カラムーン地方に移送することを求めていると発表した。

同監視団によると、シリア政府とイスラーム軍の停戦合意案には、①ロシア軍憲兵隊の展開、②投降したイスラーム軍メンバーのシリア政府支配下での復権、③負傷者、病人の治療のためのシリア政府支配地域への移送、④イスラーム軍によるシリア軍捕虜の解放、⑤投降拒否者の安全な移送、などが定められているという。

一方、シリア・アラブ・テレビ(3月25日付)などによると、イスラーム軍内では、投降拒否者の処遇をめぐって、停戦受入派と拒否派の対立が続いているという。

 

al-Durar al-Shamiya, March 25, 2018

AFP, March 25, 2018、ANHA, March 25, 2018、AP, March 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 25, 2018、al-Hayat, March 26, 2018、Reuters, March 25, 2018、SANA, March 25, 2018、UPI, March 25, 2018などをもとに作成。

 

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