ロシア軍がダルアー県東部は1年ぶりに爆撃するなか、シャーム解放機構などが参加する南部中央作戦司令室は徹底抗戦を呼びかける(2018年6月24日)

ダルアー県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(6月24日付)などによると、ロシア軍戦闘機が22日晩から23日未明にかけて、ブスル・ハリール市、東カラク村、ムサイカ村、ラフム村、ラジャート高原一帯を爆撃した。

ロシア軍がダルアー県を爆撃するのは1年ぶりだという。

シリア人権監視団によると、ロシア軍の爆撃は少なくとも25回行われたが、死傷者なかったという。

ドゥラル・シャーミーヤによると、シリア軍も、西ガーリヤ村、ムライハト・アタシュ村を砲撃し、女性1人が死亡、多数が負傷した。

また同監視団によると、シリア軍の「樽爆弾」による爆撃で子供複数を含む33人が死亡、反体制武装集団戦闘員15人が負傷したという。

SANA(6月24日付)によると、これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団は、ダルアー市マハッタ地区を砲撃し、1人が負傷した。

なお、シリア人権監視団によると、ダルアー県東部各所での戦闘でシリア軍、親政権民兵戦闘員13人が死亡した。

ダルアー県で活動を続ける南部中央作戦司令室は声明(ラーイド・ラーディー報道官)を出し、「シリア南部全レベルにおいて抵抗と防衛を行う旨決定が下された」と発表、「我々はこの犯罪者集団には降伏しない。死は屈辱で満ちた生よりもましだ」として徹底抗戦の構えを示した。

南部中央作戦司令室は20日に設置された組織で、「堅固な建造物」(ブンヤーン・マルスース)作戦司令室、「一致団結」(ラッス・スフーフ)作戦司令室、「隊列統合」(タウヒード・スフーフ)作戦司令室、「侵略者撃退」作戦司令室、「死の三角地帯」作戦司令室、「歴然たる勝利」(ナスル・ムビーン)作戦司令室、「抑圧者撃退」作戦司令室からなり、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線)、そしていわゆる「自由シリア軍」諸派が傘下で活動している。

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スワイダー県では、SANA(6月24日付)によると、ダルアー県東部で活動を続けるシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が、スワイダー市、ダウル村、ハッラーン村を砲撃し、女児1人が死亡、3人が負傷した。

SANA, June 24, 2018

AFP, June 24, 2018、ANHA, June 24, 2018、AP, June 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2018、al-Hayat, June 25, 2018、Reuters, June 24, 2018、SANA, June 24, 2018、UPI, June 24, 2018などをもとに作成。

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