救済最高評議会は、首都ダマスカスの地方行政省で会合を開き、難民・国内避難民の帰還状況について報告を行った。
救済最高評議会は2012年12月12日にシリア各県で人道支援を推進するために地方行政省が設置した機関。
SANA(12月25日付)によると、会合では、2018年12月20日までに帰還を果たした難民が420万人にのぼり、国内避難民も291万9000人に減少したことが報告された。
また、シリア国内各所に設置されている202の一時居住センター(避難民収容センター)が収容しているのは、国内避難民全体の2.5%にあたる6万5245人で、それ以外の国内避難民は賃貸住宅に居住するか、親戚の住居に身を寄せているという。
一方、2018年1月1日から12月20日までに救済最高委員会がシリア赤新月社および国連関連機関と連携して行った人道支援は、食糧セット363万9000個以上、医療セット81万9587個、調理セット20万2695個、毛布143万1655枚、マットレス74万6586枚。
また同時期には、26の一時居住センターの改修を行い、各地の半壊した住居7554棟を修復、37000世帯の住居を確保したほか、建設中の建物を居住可能とし、集合住宅110万7000区画を用意したた。
さらに、農業省、農業改革初、国連関係機関と連携して、被災者を支援するための15の農業プロジェクトを実施し、13の医療プロジェクトを完了し、医療機器などの拡充に努めたほか、190の学校を建設を完了、117の学校の建設を進めたという。
AFP, December 25, 2018、ANHA, December 25, 2018、AP, December 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 25, 2018、al-Hayat, December 26, 2018、Reuters, December 25, 2018、SANA, December 25, 2018、UPI, December 25, 2018などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.