イランのザリーフ外務大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談(2019年4月16日)

イランのモハンマド・ジャワード・ザリーフ外務大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談した。

SANA(4月16日付)によると、アサド大統領は会談で、イラン・イスラーム革命防衛隊をFTO(外国テロ組織)に追加指定したドナルド・トランプ米政権の決定を改めて非難し、米国の失政が中東の不安定の主因だとの見方を示した。

これに対して、ザリーフ外務大臣も、シリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認したトランプ政権の決定に関して、エルサレムを首都とみなした米国の決定やイラン・イスラーム革命防衛隊のFTO指定と無縁ではないと指摘、米政権の弱体化と失政の証だと批判した。

会談では、地域情勢の進展などについて意見が交わされ、ザリーフ外務大臣は情勢変化のなかで、両国が地域レベル、国際レベルの両面で連携を強め、域内の治安と安定の強化に貢献する必要があると強調した。

これに対して、アサド大統領も、米国をはじめとする西側諸国には、国民の権利と利益の防衛に努めるシリア、イラン、そしてその同盟者の取り組みを頓挫させることができないとしたうえで、戦争や経済テロに代わる外交政策を展開することを求められていると述べた。

会談では、4月25~26日にカザフスタンの首都アスタナ(ヌルスルタン)で予定されているアスタナ会議での連携を続けることを確認したほか、両国間の協定の実施状況などについても意見を交わした。

会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、シャフィーク・ドゥユーブ・アジア局長が同席した。

ザリーフ外務大臣はまた、イマード・ハミース首相、ムアッリム外務在外居住者大臣とも個別に会談した。

AFP, April 16, 2019、ANHA, April 16, 2019、AP, April 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2019、al-Hayat, April 17, 2019、Reuters, April 16, 2019、SANA, April 16, 2019、UPI, April 16, 2019などをもとに作成。

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