シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから54日目となる6月24日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。
シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より1人(民間人1人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて1,907人となった。
うち、513人が民間人(女性102人、子供130人を含む)、614人がシリア軍兵士、780人が反体制武装集団戦闘員。
シリア軍戦闘機による爆撃回数は13回を記録、ロシア軍も爆撃を行った。
またシリア軍地上部隊による砲撃は450発におよんだ。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルスィーター市、アルバイーン村、ジャイサート丘、サフル丘に対して爆撃を実施、地上部隊が県北部および北西部の戦闘地帯を砲撃した。
ロシア軍もカフルズィーター市、ジャビーン村一帯を爆撃した。
一方、SANA(6月24日付)によると、カフルズィーター市やラターミナ町を拠点とする反体制武装集団がシリア政府支配下のスカイラビーヤ市を砲撃した。
これに対して、トルコの支援を受ける国民解放戦線は、「必勝」の戦いの一環として、サルマーニーヤ村に近い前線でシリア軍の戦車・装甲車複数輌を地対地ミサイルで破壊したと発表、その映像を公開した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がハーン・シャイフーン市、サイヤード村に対して爆撃を実施、シリア軍地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。
一方、人民抵抗連隊ははビデオ声明を出し、イドリブ県アティマ村および同村近郊の国内避難民キャンプの住民が連隊の支部を結成したと発表した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を14件(アレッポ県1件、ラタキア県9件、ハマー県4件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を7件(イドリブ県2件、ハマー県4件、アレッポ県1件)確認した。
AFP, June 24, 2019、ANHA, June 24, 2019、AP, June 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 24, 2019、al-Hayat, June 25, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 24, 2019、Reuters, June 24, 2019、SANA, June 24, 2019、SOHR, June 24, 2019、UPI, June 24, 2019などをもとに作成。
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