シリア軍がハマー県北部にあるトルコ軍監視所を2度にわたり砲撃し、トルコ軍兵士1人が死亡、3人が負傷(2019年6月27日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が緊張緩和地帯の境界地帯の県北西部のシール・マガール村に設置されているトルコ軍の監視所を2度にわたり砲撃、トルコ軍兵士1人が死亡、3人が負傷した。

ANHA(6月27日付)によると、トルコ軍は27日早朝、10輌以上の車輌からなる部隊をイドリブ県ヒルバト・ジャウズ村の通行所から派遣、同部隊はシール・マガール村にあるトルコ軍の監視所に到着しようとしたのに合わせるかたちで、シリア軍がこれに対して1度目の砲撃を加えた。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月27日付)によると、砲撃を行ったのは、カリーム村、タマーニア町に展開するシリア軍部隊。

トルコ軍は同地に重火器を配意しようとしていたという。

1度目の砲撃の直後、トルコ軍ヘリコプター3機が飛来し、死傷したトルコ軍兵士の搬送作業にあたる一方、トルコ軍戦闘機1機がシール・マガール村上空を旋回、監視活動にあたった。

Xeber 24(6月27日付)によると、監視活動にあたったのはF-16戦闘機で、死傷者を乗せたヘリコプターはイドリブ県を通過して、トルコに帰還したという。

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ANHA(6月27日付)によると、シリア軍の砲撃を受けて、トルコ軍はヒルバト・ジャウズ村の通行所経由で10輌以上の車輌からなる別の部隊を派遣したが、シリア軍はこれに対しても再び砲撃を行った。

この砲撃での死傷者はなかった。

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なお、一連の砲撃に関して、シリア国営のSANA(6月27日付)は、シリア軍がシール・マガール村の反体制武装集団の兵站路を砲撃したと伝えた。

また、トルコ国防省は声明を出し、兵士1人が死亡、3人が負傷したことを認めたうえで、「砲撃は意図的なものだった」と断じ、「事件の背後にはシリア当局がいる」と非難、首都アンカラにあるロシア大使館の駐在武官を呼び出し、「この攻撃に対する対抗措置は厳しいものになる」と伝えたと表明した。

AFP, June 27, 2019、ANHA, June 27, 2019、AP, June 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 27, 2019、al-Hayat, June 28, 2019、Reuters, June 27, 2019、SANA, June 27, 2019、SOHR, June 27, 2019、UPI, June 27, 2019、Xeber 24, June 27, 2019などをもとに作成。

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