SANA(7月1日付)は、シリア軍筋の話として、イスラエル軍戦闘機複数機が、レバノン領空を侵犯、ヒムス県とダマスカス郊外県にあるシリア軍拠点複数カ所にミサイルを発射、シリア軍防空部隊が迎撃したと伝えた。
サフナーヤー市では、ミサイルが爆発した衝撃で窓ガラスが割れ、子供1人を含む住民4人が死亡、複数が負傷した。
シリア人権監視団によると、この爆撃で親政権民兵9人と民間人6人(うち子供3人)が死亡したという。
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サウト・アースィマ(7月1日付)によると、ミサイル攻撃はキスワ市郊外の第1師団基地、ジュダイダト・アルトゥーズ町の農園、ジャルマーナー市にある科学研究センターなどを狙ったものだという。
また、ドゥラル・シャーミーヤ(7月1日付)によると、爆発はヒムス市にある第18師団の施設複数カ所でも発生した。
さらに、爆音はダマスカス郊外県のタッル市、ハーマ町、ドゥライジュ町だけでなく、タルトゥース市でも聞こえ、地中海のレバノン沖からイスラエルの艦船がミサイルを発射したとの情報も流れた。
『ハアレツ』(7月2日付)によると、イスラエル軍はイランに関連する施設・拠点を狙ったという。
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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はイスラエル軍戦闘機によるシリア領内へのミサイル攻撃に関して、「ロシアは、シリア国内の複数カ所を狙ったイスラエルの攻撃について調査中で、国際法を尊重するよう呼びかけている」と述べた。
RT(7月1日付)が伝えた。
AFP, July 1, 2019、ANHA, July 1, 2019、AP, July 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 1, 2019、Haaretz, July 2, 2019、al-Hayat, July 1, 2019、Reuters, July 1, 2019、RT, July 1, 2019、SANA, July 1, 2019、Sawt al-‘Asima, July 1, 2019、SOHR, July 1, 2019、UPI, July 1, 2019などをもとに作成。
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