YPG主体のシリア民主軍はシリア政府に対話を受け入れ、北・東シリア自治局による自治とシリア民主軍の特性を承認するよう求める(2019年8月24日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、ハサカ県ハサカ市にはる総司令部で年次会合を開催し、シリア政府に対話を受け入れ、北・東シリア自治局による自治とシリア民主軍の特性を承認するよう求める声明を出した。

声明では、シリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)を軍事的に敗北に追い込んだものの、依然として治安と安定を脅かし得るとしたうえで、ダーイシュに対する戦いを最優先事項とすると表明した。

また、トルコによるアフリーン郡占領を厳しく非難するとともに、北・東シリア自治区への新たな侵攻を画策しており、そのことが米主導の有志連合とともに行ってきたダーイシュに対する「テロとの戦い」に悪影響を与えると警鐘を鳴らした。

そのうえで、シリア政府に対して改めて、北・東シリア地域での共存に向けて、シリア人どうしの対話を受け入れ、北・東シリア自治局の自治、シリア民主軍の特性、クルド人、アッシリア教徒の権利を承認することを呼びかけた。

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アレッポ県では、アフリーン解放軍団がトルコ占領下のアアザーズ市近郊のカフルハーシル村、マーリア市近郊で22、23日、シャーム戦線の拠点や車輌を攻撃し、戦闘員6人を殺害したと発表した。

ANHA(8月24日付)と伝えた。

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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