ロシア・シリア両軍の一方的停戦により爆撃が停止するなか、米軍はイドリブ県のアル=カーイダ系組織の拠点を爆撃し、民間人1人を含む2人を殺害、女性と子供を含む20人を負傷させる(2019年8月31日)

米中央軍のアール・ブラウン報道官(中佐)は、米軍がイドリブ県にあるアル=カーイダの施設を爆撃したと発表した。

ブラウン報道によると、爆撃は、米国およびその関係国の国民や無垢の市民に対する攻撃に関与してきたシリアのアル=カーイダの幹部を狙ったもので、複数の軍消息筋によると、攻撃は、イスラーム国に対する「テロとの戦い」を行う有志連合の米軍航空機が行い、カファルヤー町近郊の2階建てのビルを標的としたという。

このビルは、イドリブ県で活動を続けるアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードのイスラーム法教育施設で、戦闘員のほかに、その家族、そしてイドリブ県南部での戦闘を避けて避難してきた住民が身を寄せていたという。

またイドリブ県の複数の医療筋によると、この爆撃で民間人1人を含む2人が死亡、女性と子供を含む20人が負傷したという。

ロイター通信(8月31日付)が伝えた。

AFP, August 31, 2019、ANHA, August 31, 2019、AP, August 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2019、Reuters, August 31, 2019、SANA, August 31, 2019、SOHR, August 31, 2019、UPI, August 31, 2019などをもとに作成。

 

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