ヒムス県で「テロ破壊集団による」列車脱線事故が発生、国連事務総長特別顧問らがシリアにおける「人道に対する罪」に関して警告(2011年7月23日)

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シリア政府の動き

SANA(7月23日付)によると、ヒムス県で「武装テロ集団」に殺害された兵士の葬儀がヒムス軍事病院で行われた。

国内の暴力

ヒムス県では、内務省声明によると、ヒムス市北西に位置するスーダー地方を走る列車(アレッポ・ダマスカス線)が脱線し、運転手が死亡した。

列車には乗客500人が乗っていたが、その安否については明らかにしなかった。

内務省は事故の背後に「テロ破壊集団」がいると断じている。

一方、ロイター通信(7月23日付)によると、ヒムス市では22日夜から23日早朝にかけて激しい銃声などが聞こえ、ワアル・カディーマ地区にある軍事アカデミーの複合施設方面に救急車が向かっていったという。

市民の一人によると「煙が建物から上がり、負傷者が軍事病院に搬送された」と語ったうえで、「何らかの行為」がアカデミー内で起きたと指摘した。

シリア当局は事件についてコメントしていないが、活動家や外交官らは「アカデミー内での反乱か限定的な離反を弾圧するための作戦」が行われたと推測している。

またシリア人権連盟のアブドゥッカリーム・リーハーウィー代表によると、ヒムス市ハーリディーヤ地区で治安部隊が逮捕摘発活動を行い、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、女性らが逮捕された

なおアブドゥッラフマーン代表によると、ヒムス市バーブ・アムル地区で未明に6回爆発音が聞こえたという。

SANA, July 23, 2011

SANA, July 23, 2011

SANA, July 23, 2011

SANA, July 23, 2011

SANA, July 23, 2011

SANA, July 23, 2011

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ザーウィヤ山のサルジャ村など村々で、軍用車輌が進入、活動家が潜伏する洞窟が破壊された。

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ダマスカス県では、シリア人権連盟のアブドゥッカリーム・リーハーウィー代表によると、クルド人が多く暮らすルクン・ディーン区、カーブーン区でも治安部隊による逮捕が行われた。

諸外国の動き

国連のフランシス・デン「ジェノサイド防止」担当事務総長特別顧問と、エドワード・ラック「保護する責任」担当事務総長特別顧問は共同声明を出し、「我々が入手した情報によると、人権侵害の規模と深刻さは、人道に対する罪がシリアでこれまでに行われ、今後も行われるということを示している」と発表した。

両特別顧問は、事態に関する「独立して、正確で客観的な調査」を呼びかけるとともに、国連事務総長がシリア政府に対して、暴力による被害が甚大な地域への人道支援の許可、国連人権理事会が提言した調査団訪問を求めていると改めて述べた。

AFP, July 23, 2011、Akhbar al-Sharq, July 23, 2011、al-Hayat, July 24, 2011、Kull-na Shuraka’, July 23, 2011、Naharnet, July 23, 2011、Reuters, July 23, 2011、SANA, July 23, 2011などをもとに作成。

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