ハサカ県では、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるハサカ市内のアズィーズィーヤ地区にあるアサーイシュ本部前で、オートバイ使用・持ち込み禁止令に抗議するデモが行われた。
オートバイ使用・持ち込み禁止令は、治安上の理由で北・東シリア自治局当局が10月5日に発効することを決定していた。
ザマーン・ワスル(9月29日付)やスマート・ニュース(9月29日付)によると、市内のタッル・ハジャル地区東部では、オートバイ利用者数十人がタイヤを焼くなどして道路を封鎖した。
同様のデモは24日にも、シャッダーディー市で発生していた。
一方、SANA(9月29日付)によると、北・東シリア自治局の防衛を担う人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ラアス・アイン市、シャッダーディー市、タッル・タムル町、タッル・ハミース市で「徴兵」と称して若者300人を拘束、連行した。
このほか、ANHA(9月29日付)によると、フール・キャンプでダーイシュ(イスラーム国)のメンバーの妻1人が遺体で発見された。
発見された遺体は頭部を強打された跡があり、10日ほど前に殺害されたと思われるという。
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ダイル・ザウル県では、ザマーン・ワスル(9月29日付)によると、北・東シリア自治局の防衛を担う人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がアブー・ハシャブ村近郊の砂漠地帯での農業を禁止したことをうけて、同地に近いカスラ村、ハワーイジュ・ブーマスア村、ハルムーシーヤ村の住民数百人がハルムーシーヤ村で抗議デモを行った。
デモ参加者はラッカ市とダイル・ザウル県を結ぶ街道でタイヤを燃やすなどして封鎖した。
デモを受けて、バカーラ部族の部族長や地元名士が、ハルムーシーヤ村の名士であるダッハーム・ムハンマド・イブラーヒーム氏の自宅で会合を開き、対応について協議した。
一方、ジュルフ・ニュース(9月29日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーだとして拘束していたズィーバーン町の住民多数を釈放した。
AFP, September 29, 2019、ANHA, September 29, 2019、AP, September 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2019、Jurf News, September 29, 2019、Reuters, September 29, 2019、SANA, September 29, 2019、SMART News, September 29, 2019、SOHR, September 29, 2019、UPI, September 29, 2019、Zaman al-Wasl, September 29, 2019などをもとに作成。
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