シリア人権監視団はダーイシュ元メンバー64人がトルコの支援を受ける国民軍メンバーとして活動していると発表(2019年11月28日)

シリア人権監視団はトルコの占領下にあるアレッポ県北西部の「オリーブの枝」地域、同県北部の「ユーフラテスの盾」地域、ラッカ県・ハサカ県北部の「平和の泉」地域で活動する国民軍に、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーが戦闘員として参加していると発表した。

同監視団によると、ダーイシュの元メンバー(イニシャルはM.M.F.)は、ダイル・ザウル県マヤーディーン市出身で、早い段階にダーイシュに忠誠(バイア)を近い、同市の検問所の一つを任されていた。

その後、ダーイシュが弱体化するなか、住民の車を盗み、シリア北部に逃走、東部自由人連合に参加、現在はアレッポ県アフリーン市近郊のジンディールス町で暮らしているという。

また、別の元メンバー(H.’.J.)も、マヤーディーン市出身で、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム解放機構)メンバーだったが、離反してダーイシュに加入、同市内の橋の検問所を任されていた。

その後、この人物が橋を通過する石油トレーラーから通行料を受け取っていたことが発覚し、シリア北部に逃走、現在は東部自由人連合のメンバーとして、アフリーン郡で暮らしているという。

シリア人権監視団によると、これまでにダーイシュの元メンバー64人が国民軍に参加したことを確認しているという。

AFP, November 28, 2019、ANHA, November 28, 2019、AP, November 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2019、Reuters, November 28, 2019、SANA, November 28, 2019、SOHR, November 28, 2019、UPI, November 28, 2019などをもとに作成。

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