民主統一党のムスリム共同党首がロシア副外相と面会しジュネーブ2会議への対応などについて協議するなか、ダマスカス県では反体制武装集団が鉄道公社施設前で自爆攻撃を行い市民8人が死亡(2013年11月6日)

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反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(11月6日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアターリブ市にある集落の遺跡跡(タッラ)に「アッラーのほかに神なし」と書かれた黒旗を掲げ、地元の住民や武装集団との緊張が高まっていると報じた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のバドルッディーン・ジャームース書記長は、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長のモスクワへの訪問を求めていたロシア側の呼びかけを拒否したことを明らかにした。

リハーブ・ニュース(11月6日付)が報じた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、アサド政権のジュネーブ2会議への姿勢に関して、全権が委任される移行期政府が承認されることから逃げようとしている、と批判した。

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ダマスカス郊外県で活動する武装集団9団体がビデオ声明を出し、「大ダマスカス作戦司令室」を結成したと発表した(http://www.youtube.com/watch?v=1fcEEALyiUM&feature=player_embedded)。

「大ダマスカス作戦司令室」結成に参加した武装集団は以下の通り:

1. ジュンド・マラーヒム司令室(東グータ)
2. ジャウバル司令室
3. ムライハ司令室
4. アムジャード・イスラーム作戦司令室(アルバイン)
5. ハラスター作戦司令室
6. イスラーム連盟司令室(ダマスカス南部)
7. ダーライヤー・ムウダミーヤ作戦司令室
8. 統一旗同盟司令室(西グータ)
9. ザバダーニー司令室

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民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首はロンドンで、ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣と会談し、ジュネーブ2会議への対応などについて協議した。

ムスリム共同党首は会談後、『ハヤート』(11月7日付)に対し、ジュネーブ2会議が今年中に開かれることはないだろう、と述べた。

ボクダノフ外務副大臣はまた、カドリー・ジャミール前経済問題担当副首相、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハイサム・マンナーア渉外局長とも個別に会談した。

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クッルナー・シュラカー(11月6日付)は、民主統一党の治安組織アサーイシュが、ハサカ県アームーダー市において青年団体が申請していたデモを認可したと報じた。

シリア政府の動き

アサド大統領は、ダマスカスを訪問中のアルジェリア国民委員会使節団と会談し、シリア情勢などについて意見を交わした。

Champress, November 6, 2013

Champress, November 6, 2013

アサド大統領は会談で「アルジェリア国民のシリア支援の姿勢はシリア国民にとって奇異なものではない。なぜなら、アルジェリアはシリア国民が現在苦闘しているテロとの対決とかなり似た経験を乗り越えたからだ」と述べたという。

SANA(11月6日付)が伝えた。

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『サウラ』(11月6日付)は、ダマスカス検事局が、ファウワーズ・アリー・サーリフ前ダイル・ザウル県知事、ムハンマド・ガーズィー・サフウ現ダイル・ザウル県議会議長を含む同県の局長ら多数を、公金横領と住民への物資配給をめぐる不正行為の容疑で起訴したと報じた。

同報道によると、この動きはワーイル・ハルキー内閣による「汚職撲滅キャンペーン」の一環をなし、ハルキー首相はこれと併せて、各省庁の公務員352人を解任しているという。

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AFP(11月6日付)は、ケンタッキー・フラウド・チキンが経営難を理由に、10月末にダマスカス県アブー・ルンマーナ地区にあった支店を閉鎖、シリア国内にあった7つの支店すべてが閉鎖されたと報じた。

ケンタッキー・フライドチキンは2006年からシリアで営業を展開していた。

国内の暴力

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヒジャーズ駅(ヒジャーズ広場)にある鉄道公社施設前で反体制武装集団が自爆し、市民8人が死亡、女性、子供を含む50人あまりが負傷した。

Reuters, November 6, 2013

Reuters, November 6, 2013

一方、SANA(11月6日付)によると、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団(ラーミー・アブドゥッラフマーン代表)が、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、ハドラー大隊(通称殉教者大隊)、バーバー・アムル・コマンド大隊などが、マヒーン町近郊(マヒーン山山頂)の武器弾薬庫約30棟を制圧し、大量の武器弾薬を確保したと発表した。

戦闘は、ヌスラ戦線が自爆攻撃を行った未明から激化し、反体制武装集団戦闘員21人、外国人戦闘員、軍兵士ら50人以上が死亡したという。

しかし同監視団は、武器庫に保管されていた大量の武器弾薬は数週間前に軍によって別の場所に移されていたとの情報もあると付言した。

また『ハヤート』(11月7日付)によると、シリア軍消息筋は、2週間前から始まったマヒーン町一帯での戦闘は依然として続いており、武器庫は依然として軍が掌握していると述べ、武器庫が制圧されたとの報道を否定した。

一方、SANA(11月6日付)によると、サダド市とマヒーン町を結ぶ回廊地域に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

またヒムス市バーブ・フード地区、ラスタン市郊外などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、クッルナー・シュラカー(11月6日付)は、複数の消息筋の話として、ヒムス市ワアル地区で軍と「自由シリア軍」が停戦合意したと報じた。

停戦はまだ発表されてはいないが、この合意は、ワアル地区での戦闘停止、同地区への物資の搬路の開放などを骨子としているという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部郊外の発電所周辺で、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が軍と交戦し、双方に10人以上の死者が出た。

またリハーブ・ニュース(11月6日付)によると、「自由シリア軍」がマアーッラト・アルティーク村でヒズブッラーの戦闘員と交戦したと報じた。

さらに、サフィーラ市近郊では、「自由シリア軍」が軍と交戦し、兵士7人を殺害したという。

一方、SANA(11月6日付)によると、ハーン・アサル村、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、タッル・アッザーン村、ラスム・アッブード村、クワイリス村、アレッポ市マルジャ地区、ブスターン・カスル地区、ジュダイダ地区、旧市街、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市から3キロの距離にある空軍情報部施設前で爆弾を積んだ自動車が爆発し、少なくとも8人が死亡、14人が負傷した。

これに関して、SANA(11月6日付)は、スワイダー市のウムラーン交差点でテロ攻撃があり、8人が死亡、41人が負傷したと報じた。

一方、クッルナー・シュラカー(11月6日付)は、ビジネスマンのサリーム・フダイファ氏の話として、自爆攻撃がアサド政権によるもので、スンナ派であるジハード・アブー・フザイファ大佐(空軍情報部スワイダー支部長)およびその家族の粛清を通じて、ドゥルーズ派が多くすむスワイダー県内での不和を煽ることを狙っていたと主張した。

アブー・フザイファ大佐は爆発の犠牲者の一人だという。

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ダマスカス郊外県では、SANA(11月6日付)によると、ザマルカー回廊、ハラスター市、フタイタト・トゥルクマーン市郊外、ダブラ市郊外、カースィミーヤ市郊外、ダーライヤー市、スバイナ町、ダイル・アティーヤ市、リーマー農場、ヤブルード市郊外、カナーキル村郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、リハーブ・ニュース(11月6日付)によると、ダルアー市国立病院に突入を試みた軍部隊を反体制武装集団が撃退した。

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イドリブ県では、SANA(11月6日付)によると、アルバイーン山周辺、アリーハー市近郊、ナフラ村、ハナリヤー村、バザーブール村、クマイナース村西部、バドリーヤ村郊外、マアッラト・ヌウマーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(11月6日付)によると、マルジュ・ハウジャ村、ダルーシャーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(11月6日付)によると、マグルージャ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、タウヒード旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

諸外国の動き

リハーブ・ニュース(11月6日付)は、米高官の話として、アサド政権が化学兵器の一部を破棄せず、隠し持っているとの情報を得ている、と報じた。

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AFP(11月6日付)によると、ヨルダンの国家治安裁判所は、シリア国内の反体制武装集団を支援するためにシリアに潜入したサラフィー主義戦闘員と医師の2人に、それぞれ5年、1年の禁固刑を宣告した。

有罪判決を受けたのは、サラフィー主義戦闘員のムハンマド・アブー・タアーマ氏とハイサム・アブー・シャイーラ医師。

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AFP(11月6日付)は、パレスチナのガザ地区出身のサラフィー主義の青年が、シリアに潜入し、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)メンバーとして戦闘に参加していると報じた。

同報道によると、この青年(ムハンマド・ザアーニーン氏、23歳)はバイト・ハーヌーン市出身で、6月半ばにメッカ巡礼(ウムラ)のためサウジアラビアに向かったまま消息を絶っていたが、「祝福されしシャームの土地での殉教作戦によって殉教者となった」(サラフィー主義潮流発表)という。

青年の母によると、9月にサウジアラビアから電話があり、ジハードに参加することを告げられたという。

サラフィー主義筋(匿名)によると、この青年以外にも数十人のパレスチナ人がヌスラ戦線に加わり、シリアで戦闘を行っているのだという。

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ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣はジュネーブ2会議の開催日が確定しなかったことに関して、ロシア・トゥデイ(11月6日付)に「シリア革命反体制勢力国民連立に参加の明確な意思がないためだ」と批判した。

AFP, November 6, 2013、al-Hayat, November 7, 2013、Kull-na Shuraka’, November 6, 2013、Naharnet, November 6, 2013、Reuters, November 6, 2013、Rihab News, November 6, 2013、Russia Today, November 6, 2013、SANA, November 6, 2013、al-Thawra, November 6, 2013、UPI, November 6, 2013などをもとに作成。

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