ハサカ県では、ANHA(3月29日付)によると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とともにフール・キャンプで「人道と治安」作戦を続けた。
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作戦2日目となる3月29日、内務治安部隊は、キャンプ第1ブロックで捜索活動を継続し、同ブロックのテント1張内で掘削中の地下トンネルを発見し、軍服服数着、ラップトップ・コンピュータ複数台を押収した。
ラップトップ・コンピュータにはダーイシュのメンバーに関するファイルが保存されているという。
ANHAによると、内務治安部隊はまた、ダーイシュのセル幹部と思われる4人を含む18人を新たに拘束した。
これにより、28日以降の逮捕者数は27人となった。
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一方、内務治安部隊のアリー・ハサン報道官は、第1ブロックでの作戦を終了したと発表した。
トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。
6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。
一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。
また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。
AFP, March 29, 2021、ANHA, March 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 29, 2021、Reuters, March 29, 2021、SANA, March 29, 2021、SOHR, March 29, 2021などをもとに作成。
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