シリア軍がイスラーム軍などとの戦闘の末ダマスカス郊外県フーシュ・ファーラ村を制圧(2016年8月4日)

ダマスカス郊外県では、SANA(8月4日付)によると、シリア軍がジハード主義武装集団(イスラーム軍など)との戦闘の末、東グータ地方のフーシュ・ファーラ村を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、マイダーニー村一帯でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦、またシリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がサルミーン市、アルマナーズ市を空爆し、子供1人が負傷した。

またイドリブ市では、サブア・バフラート交差点近くで爆弾が仕掛けられた車が爆発し、ファトフ軍のメンバー1人が死亡、5人が負傷した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が籠城を続けるヒムス市ワアル地区でシリア軍が住民を狙撃し、3人が負傷した。

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダルアー市内各所を空爆し、女性1人を含む2人が死亡した。

またシリア軍がブスラー・シャーム市各所を砲撃した。

一方、SANA(8月4日付)によると、反体制武装集団がダルアー市ダルアー・バラド地区などを砲撃し、8人が負傷した。

また、ダルアー市、イズラア市郡、サナマイン郡、マスミヤ町で、2016年7月28日に施行された2016年政令第15号に従い、兵役忌避者256人が出頭し、免罪となった。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、8月2日に7件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は921。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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「穏健な反体制派」とアル=カーイダ系組織はアレッポ市南西部で反転攻勢する一方、アレッポ市内の全長20キロの戦線で6~8ヶ月にわたり「消耗戦」を行うと主張(2016年8月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアレッポ市南西部の第1070計画地区などを空爆するなか、シリア軍地上部隊が同地を砲撃、ヒクマ学校一帯、科学研究所一帯、マフルーカ丘一帯、ジャムイーヤート地区一帯、アーミリーヤ村一帯などで国防隊や外国人(イラン人)戦闘員とともに、新生ファトフ軍に所属するシャーム・ファトフ戦線(シャームの民のヌスラ戦線)、トルキスターン・イスラーム党、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、シャーム軍団、ウズベク人戦闘員などと交戦した。

戦闘は新生ファトフ軍の進軍を受けたもので、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の司令官やメディア活動家らが戦死したが、クッルナー・シュラカー(8月4日付)によると、ファトフ軍側は、アーミリーヤ村、ジャムイーヤート地区を新たに制圧した。

戦闘機(所属明示せず)はまた、アレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯、ジャンドゥール交差点一帯に対しても空爆を実施した。

さらにアレッポ市ジスル・ハッジ地区に対しても空爆が行われ、住民1人が死亡した。

一方、SANA(8月4日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ハムダーニーヤ地区のパン製造工場を砲撃し、従業員1人が死亡、6人が負傷した。

Kull-na Shuraka', August 4, 2016
Kull-na Shuraka’, August 4, 2016

アレッポ市外では、戦闘機がアターリブ市近郊の避難民キャンプを空爆し、子供2人が死亡、またハーン・アサル村西部の電力協会一帯も空爆を受け、複数人が負傷した。

このほか、西クルディスタン移行期民政局の支配下のアフリーン市一帯では、ジハード主義武装集団が住民を狙撃し、負傷させた。

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複数の反体制武装集団幹部は『ハヤート』(8月5日付)に対して、「穏健な反体制派」と目されるアレッポ・ファトフ軍作戦司令室とイスラーム過激派からなる(新生)ファトフ軍は、アレッポ市南西部のアーミリーヤ村から同市北西部のカースティールー街道一帯に至る全長22キロの「戦線」、アレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯で、6ヶ月から8ヶ月にわたって「消耗戦」を行う用意があると述べ、徹底抗戦の構えを示した。

アレッポ・ファトフ軍作戦司令室は同紙において「穏健な反体制派」と評されているが、実態はムジャーヒディーン軍、第101師団、第13師団、ヌールッディーン・ザンキー運動といった「自由シリア軍」系の組織と、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団、イスラーム軍、シャーム戦線といったジハード主義武装集団の混成組織である。

また(新生)ファトフ軍は、シリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動、トルキスターン・イスラーム党、シャーム軍団、スンナ軍、ハック旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合からなるジハード主義連合組織。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍が有志連合の支援を受けマンビジュ市でダーイシュとの戦いを続ける(2016年8月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が市街戦を続けるマンビジュ市の工業地区で、ダーイシュがシリア民主軍拠点に対して爆弾を仕掛けた車で自爆攻撃を行った。

これに対して、米軍主導の有志連合は、マンビジュ市の予備製パン工場一帯を空爆した。

またダーイシュはマンビジュ市外に避難しようとしていた住民を狙撃し、女性1人が死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍んがジャズル油田一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦するなか、戦闘機(所属明示せず)がタドムル市東部の第3石油輸送ステーション(T3)一帯のダーイシュ拠点を空爆した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方のジャラージール町郊外の無人地帯で、シャーム・ファトフ戦線(シャームの民のヌスラ戦線)がダーイシュ(イスラーム国)を名のる武装集団と交戦した。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領「地域の安定は、一部諸国のテロ支援策に対峙し、犠牲を払い、テロと戦い、自らの国の存続や独立を維持している諸国民が描くことになる」(2016年8月4日)

アサド大統領はシリアを訪問中のイランのアラーッディーン・ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長と会談し、シリア情勢などについて意見を交わした。

会談で、アサド大統領は、一部の諸国が非合理的な政策を継続し、テロ組織を支援し続けて、地域の不安定を助長していると指摘するとともに、「地域の安定は、こうした政策に対峙し、犠牲を払い、テロと戦い、自らの国の存続や独立を維持している諸国民が描くことになる」と強調した。

ボロージェルディー氏はまた、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)ら外務在外居住者省幹部とも個別に会談した。

SANA(8月4日付)が伝えた。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3日にシリア領内で6回の爆撃を実施(2016年8月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、8月3日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

同発表によると、有志連合はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は6回で、タンフ国境通行所一帯(1回)、マンビジュ市近郊(5回)に対して攻撃が行われた。

AFP, August 4, 2016、AP, August 4, 2016、ARA News, August 4, 2016、Champress, August 4, 2016、al-Hayat, August 5, 2016、Iraqi News, August 4, 2016、Kull-na Shuraka’, August 4, 2016、al-Mada Press, August 4, 2016、Naharnet, August 4, 2016、NNA, August 4, 2016、Reuters, August 4, 2016、SANA, August 4, 2016、UPI, August 4, 2016などをもとに作成。

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