トルコのウルトゥルムシュ副首相「我々はシリアで誤った政策を行ってきた」(2016年8月19日)

トルコのヌマン・ウルトゥルムシュ副首相(兼内閣報道官)は、トルコの対シリア政策に関して「我々はシリアで誤った政策を行ってきた。危機の当初から平和的な解決を模索するために行動するのが得策だった」と述べた。

『ハヤート』(8月21日付)が伝えた。

AFP, August 20, 2016、AP, August 20, 2016、ARA News, August 20, 2016、Champress, August 20, 2016、al-Hayat, August 21, 2016、Iraqi News, August 20, 2016、Kull-na Shuraka’, August 20, 2016、al-Mada Press, August 20, 2016、Naharnet, August 20, 2016、NNA, August 20, 2016、Reuters, August 20, 2016、SANA, August 20, 2016、UPI, August 20, 2016などをもとに作成。

米主導の有志連合は15~18日の4日間でシリア領内で51回の爆撃を実施(2016年8月19日)

米中央軍(CENTCOM)は、8月15日~18日までの4日間のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

8月15日はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して21回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は14回で、ラッカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(3回)、マーリア市近郊(10回)に対して攻撃が行われた。

8月16日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して24回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ブーカマール市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(5回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

8月17日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して19回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は14回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(3回)、マーリア市近郊(6回)、タッル・アブヤド市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

8月18日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して14回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ブーカマール市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

AFP, August 20, 2016、AP, August 20, 2016、ARA News, August 20, 2016、Champress, August 20, 2016、al-Hayat, August 21, 2016、Iraqi News, August 20, 2016、Kull-na Shuraka’, August 20, 2016、al-Mada Press, August 20, 2016、Naharnet, August 20, 2016、NNA, August 20, 2016、Reuters, August 20, 2016、SANA, August 20, 2016、UPI, August 20, 2016などをもとに作成。

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ヒムス市北部、ダーライヤー市(ダマスカス郊外県)でシリア軍とヌスラ戦線、シャーム自由人、イスラーム軍との戦闘が激化(2016年8月19日)

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(8月19日付)によると、シリア軍戦闘機がガントゥー市を空爆し、市民11人が死亡、数十人が負傷した。

空爆は、ザアフラーナ村に対しても行われ、シリア軍はクラスター爆弾、燃料気化爆弾を使用したほか、ヒムス市ワアル地区を砲撃した。

一方、SANA(8月19日付)によると、反体制武装集団がヒムス市ザフラー地区、アルメニア地区を砲撃し、迫撃砲弾21発が着弾、ザフラー地区で2人が死亡、16人が負傷した。

これに対する報復として、シリア軍は迫撃砲が発射されたガントゥー市一帯のシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)、シャーム自由人イスラーム運動の拠点を空爆、砲撃した、戦闘員27人を殲滅した

シリア軍はまた、ティールマアッラ村、ガースィビーヤト・ナイーム村、タルビーサ市でも反体制武装集団の砲台を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がフーシュ・ダワーヒラ村、ウーターヤー町一帯を空爆、これに対して反体制武装集団はダーヒヤト・アサド町を砲撃した。

またシリア軍は、ダーライヤー市の西部および南部から市内に進攻、またヘリコプターが同地を「樽爆弾」などで空爆、さらに第4師団が展開する周辺の山岳丘陵地帯から砲撃を加えた。

この攻撃で、市内に設置されている唯一の野戦病院がナパーム弾によって消失し、完全に使用不能となったという。

なお、ダーライヤー市は、イスラーム軍などの反体制武装集団の東グータ地方における拠点都市の一つで、住民約1,000人が現在も市内にとりのこされたままとなっている。

一方、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がダーライヤー市で反体制武装集団と交戦し、同市内の建物群24カ所を制圧した。

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イドリブ県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍戦闘機部隊が過去24時間で46回、ヘリコプター部隊が13回の出撃を行い、イドリブ市・マアッラト・ヌウマーン市間を移動する反体制武装集団(ファトフ軍)の複数の車列を空爆、破壊した。

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アレッポ県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がアレッポ市南部の士官学校一帯、ダーラト・イッザ市、ハミーラ村、ブーズー丘でファトフ軍の車列、拠点を空爆し、これを破壊、数十人の戦闘員を殲滅した。

これに対して、反体制武装集団は、アレッポ市ハムダーニーヤ地区、サラーフッディーン地区を砲撃し、2人が死亡、11人が負傷した。

一方、ARA News(8月19日付)によると、アレッポ市南部の士官学校一帯でシリア軍、外国人戦闘員がファトフ軍との戦闘を続けた。

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ハマー県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がラターミナ町、ラハーヤー村一帯でファトフ軍の拠点を空爆した。

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ダルアー県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がダルアー市マハッタ地区、旧税関地区、フール市場で反体制武装集団と交戦した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、8月18日に8件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動などが砲撃を行ったという。

AFP, August 19, 2016、AP, August 19, 2016、ARA News, August 19, 2016、Champress, August 19, 2016、al-Hayat, August 20, 2016、Iraqi News, August 19, 2016、Kull-na Shuraka’, August 19, 2016、al-Mada Press, August 19, 2016、Naharnet, August 19, 2016、NNA, August 19, 2016、Reuters, August 19, 2016、SANA, August 19, 2016、UPI, August 19, 2016などをもとに作成。

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ロシア海軍がカリブル巡航ミサイルを発射し、アレッポ市西部のヌスラ戦線拠点を破壊(2016年8月19日)

ロシア国防省は、地中海東部に展開するロシア海軍のミサイル艦艇2隻が、カリブル巡航ミサイル3発を発射し、アレッポ市ダーラト・イッザ市一帯のシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ軍)の司令拠点1カ所、迫撃砲製造工場1カ所、武器庫1カ所を破壊したと発表した。

SANA, August 19, 2016
SANA, August 19, 2016

 

AFP, August 19, 2016、AP, August 19, 2016、ARA News, August 19, 2016、Champress, August 19, 2016、al-Hayat, August 20, 2016、Iraqi News, August 19, 2016、Kull-na Shuraka’, August 19, 2016、al-Mada Press, August 19, 2016、Naharnet, August 19, 2016、NNA, August 19, 2016、Reuters, August 19, 2016、SANA, August 19, 2016、UPI, August 19, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は米軍のスクランブルにもかかわらずハサカ市内の西クルディスタン移行期民政局支配地域を夜間爆撃する一方、YPGは市内で支配地域を拡大(2016年8月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市内で国防隊と西クルディスタン移行期民政局アサーイシュで散発的に戦闘が発生、緊張状態が続いた。

また、ARA News(8月19日付)によると、有志連合戦闘機複数機がハサカ市上空を旋回し続けたが、夜になってこれらの戦闘機が帰還すると、シリア軍戦闘機が午後10時頃に飛来し、ハサカ市南部の東ヌシューワ地区、グワイラーン地区や、国防隊とアサーイシュが戦闘を続ける市の中心街を空爆を再開したという。

なお、ARA News(8月19日付)によると、人民防衛隊はこの戦闘で、国防隊が掌握していた市内の郵便局、学芸員専門学校、ズフール地区を制圧し、支配地域を拡大した。

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ハサカ県のムハンマド・ズアール・アリー県知事はシリア・アラブ・テレビ(8月19日付)のインタビューに応じ、そのなかで、西クルディスタン移行期民政局に対してハサカ市での戦闘停止に向けたシリア軍との交渉に応じるよう呼びかけた。

AFP, August 19, 2016、AP, August 19, 2016、ARA News, August 19, 2016、Champress, August 19, 2016、al-Hayat, August 20, 2016、Iraqi News, August 19, 2016、Kull-na Shuraka’, August 19, 2016、al-Mada Press, August 19, 2016、Naharnet, August 19, 2016、NNA, August 19, 2016、Reuters, August 19, 2016、SANA, August 19, 2016、August 20, 2016、UPI, August 19, 2016などをもとに作成。

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米国防総省は、ハサカ市内の西クルディスタン移行期民政局支配地域や米軍をシリア軍の爆撃から守るとして戦闘機を緊急出動させたと発表(2016年8月19日)

米国防総省のジェフ・デイヴィス報道官は、米主導の有志連合が、西クルディスタン移行期民政局の支配地域であるシリア北東部に対してF22戦闘機2機を緊急出動(スクランブル)させたと発表した。

緊急出動は、ハサカ市内の西クルディスタン移行期民政局支配地域に対するシリア空軍の空爆を阻止することが目的で、ダーイシュ(イスラーム国)掃討を任務としている有志連合がシリア軍に対してこうした行動をとるのはこれが初めて。

シリア空軍によるこの空爆で、シリア民主軍を支援する米軍特殊部隊の活動地域近くに及び、同部隊は同地からの撤退を余儀なくされたという。

シリア人権監視団によると、米軍特殊部隊の拠点はハサカ市から約6キロ北の地点に設置されていたという。

デイヴィス報道官は「我々はこれまでにも、シリアの政権が有志連合や我々のパートナーに干渉しないようにという忠告を守るよう述べてきた」と述べ、緊急出動がシリア民主軍を教練するためにシリア領内に駐留する米軍顧問と、シリア民主軍を主導する西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を保護することを目的としていることを明らかにした。

なお、緊急出動により、米軍機がハサカ市上空に到達した時には、シリア軍戦闘機(Su22戦闘機2機)は同地を去っていたという。

AFP, August 19, 2016、AP, August 19, 2016、ARA News, August 19, 2016、Champress, August 19, 2016、al-Hayat, August 20, 2016、Iraqi News, August 19, 2016、Kull-na Shuraka’, August 19, 2016、al-Mada Press, August 19, 2016、Naharnet, August 19, 2016、NNA, August 19, 2016、Reuters, August 19, 2016、SANA, August 19, 2016、UPI, August 19, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は西クルディスタン移行期民政局をPKKと呼び、ハサカ市での挑発的行為に報復し、事態悪化を回避すると発表(2016年8月19日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明(http://www.sana.sy/?p=419603)を出し、西クルディスタン移行期民政局を、トルコや米国がテロ組織と認定しているクルディスタン労働者党(PKK)と呼び、「PKKの軍事部門アサーイシュが最近になってハサカ市で挑発的行為を激化させ、国家関連施設襲撃、石油・綿の略奪、国家試験の妨害、住民の拉致、混乱の拡大」を続けていると非難した。

総司令部はまた、「こうした行為がハサカ市の包囲、迫撃砲や戦車による砲撃、市内のシリア軍拠点への攻撃といったきわめて危険な性格を有しており、軍、民間人に多くの死者を出している」と指摘した。

そのうえで、「同市での事態収拾や安定回復の試みにもかかわらず、アサーイシュは何ら応えず、ハサカ市掌握をめざし犯罪を繰り返している」と付言、「こうした事態を受け、シリア・アラブ軍が砲撃拠点、そしてこれら一連の犯罪行為に責任を負う武装集団の拠点に対して相応の反撃を行う必要が生じた」と強調した。

そして「市民およびシリア・アラブ軍に対して、シリア(社会)の構成と何らの関係もないアサーイシュによって繰り返される敵対行為は同時に、シリアの領土の一体性、市民の安全確保に向け、あらゆる勢力が行うこの手の敵対行為に対峙し、事態悪化を回避するために可能なすべての努力を行う総司令部の決意を新たにする」と締めくくった。

SANA, August 19, 2016
SANA, August 19, 2016

 

AFP, August 19, 2016、AP, August 19, 2016、ARA News, August 19, 2016、Champress, August 19, 2016、al-Hayat, August 20, 2016、Iraqi News, August 19, 2016、Kull-na Shuraka’, August 19, 2016、al-Mada Press, August 19, 2016、Naharnet, August 19, 2016、NNA, August 19, 2016、Reuters, August 19, 2016、SANA, August 19, 2016、UPI, August 19, 2016などをもとに作成。

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ヒムス県、ダイル・ザウル県などでシリア・ロシア両軍がダーイシュへの爆撃を継続(2016年8月19日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がスフナ市およびその周辺のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆、これに対してダーイシュはジュッブ・ジャッラーフ町、マクサル・ヒサーン村を砲撃した。

一方、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がタドムル市東部郊外の第3石油輸送ステーション(T3)一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市内各所でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員15人を殲滅した。

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スワイダー県では、SANA(8月19日付)によると、シリア軍がブラーク地区でダーイシュ(イスラーム国)を要撃した。

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アレッポ県では、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を宣伝するアアマーク通信が、マンビジュ市内でダーイシュが自爆攻撃を行い、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員30人を殺害したと発表した。

また、シリア民主軍に参加するマンビジュ軍事評議会は声明を出し、シリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)掃討後にマンビジュ市内に設置されたすべての検問所・拠点から撤退し、マンビジュ軍事評議会に移譲したと発表した。

AFP, August 19, 2016、AP, August 19, 2016、ARA News, August 19, 2016、Champress, August 19, 2016、al-Hayat, August 20, 2016、Iraqi News, August 19, 2016、Kull-na Shuraka’, August 19, 2016、al-Mada Press, August 19, 2016、Naharnet, August 19, 2016、NNA, August 19, 2016、Reuters, August 19, 2016、SANA, August 19, 2016、UPI, August 19, 2016などをもとに作成。

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シリア赤新月社がダマスカス郊外県マダーヤー町、イドリブ県フーア市・カファルヤー町にとり残されていた重病患者35人を治療のため搬送(2016年8月19日)

AFP(8月19日付)、SANA(8月19日付)などによると、シリア赤新月社が国連の支援を受け、ダマスカス郊外県マダーヤー町、イドリブ県フーア市・カファルヤー町にとり残されていた重病患者35人を治療のため同地から搬送した。

このうちマダーヤー町から搬送されたのは18人で、うち13人は子供、ダマスカス郊外県の病院に入院した。

またフーア市・カファルヤー町から搬送されたのは17人で、ハマー県カルアト・マディーク町の病院に入院した。

ダマスカス郊外県マダーヤー町はシリア軍とヒズブッラー戦闘員が、イドリブ県フーア市・カファルヤー町はシャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が包囲している。

AFP, August 19, 2016、AP, August 19, 2016、ARA News, August 19, 2016、Champress, August 19, 2016、al-Hayat, August 20, 2016、Iraqi News, August 19, 2016、Kull-na Shuraka’, August 19, 2016、al-Mada Press, August 19, 2016、Naharnet, August 19, 2016、NNA, August 19, 2016、Reuters, August 19, 2016、SANA, August 19, 2016、UPI, August 19, 2016などをもとに作成。

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