シリア軍、ヒズブッラーがバラダー渓谷西部を激しく攻撃し、少なくとも7人が死亡、また渓谷東部のスィーラ峰、アイン・ハドラ村を制圧(2017年1月15日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、首都ダマスカスの水源バラダー渓谷西部のダイル・カーヌーン町、カフィール・ザイト村などをシリア軍、ヒズブッラーなどからなる親政権武装勢力が砲撃し、民間人7人が死亡した(バラダー渓谷広報委員会の活動家によると、死者は12人、負傷者は20人)。

砲撃は、同地域でシリア政府側の停戦交渉担当責任者としてアイン・フィージャ水源の揚水施設復旧作業の監督にあたっていたアフマド・ガドバーン退役少将が何者かに暗殺された数時間後に開始された。

バラダー渓谷で活動するという広報委員会によると、砲撃は、「住民の避難所」に対して行われたという。

クッルナー・シュラカー(1月15日付)によると、シリア軍がバスィーマ町に隣接するアイン・ハドラー村の農場地帯に進攻し、同地を制圧、また、シリア人権監視団によると、シリア軍がスィーラ峰(ラアス・スィーラ)、アイン・ハドラー村を制圧後、同地からアイン・フィージャ町一帯に進軍、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦したという。

al-Hayat, January 16, 2017
al-Hayat, January 16, 2017
ARA News, January 15, 2017
ARA News, January 15, 2017

**

イドリブ県では、ARA News(1月15日付)によると、シャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍が、シリア政府支配下のフーア市、カファルヤー町を砲撃した。

**

クナイトラ県では、SANA(1月15日付)によると、シリア軍が県北部のハドル村南部にある軍事拠点に進攻しようとしたシャーム・ファトフ戦線と交戦した。

AFP, January 15, 2017、AP, January 15, 2017、ARA News, January 15, 2017、Champress, January 15, 2017、al-Hayat, January 16, 2017、Iraqi News, January 15, 2017、Kull-na Shuraka’, January 15, 2017、al-Mada Press, January 15, 2017、Naharnet, January 15, 2017、NNA, January 15, 2017、Reuters, January 15, 2017、SANA, January 15, 2017、UPI, January 15, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍がジャブラ市(ラタキア県)を誤爆(2017年1月14日)

ラタキア県では、ジャブラ報道ネット(1月15日付)によると、ロシア軍戦闘機が、シリア政府支配下のジャブラ市のファイイド地区を誤爆した。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Shabaka Akhbar Jabla, January 15, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ市東部バーブ街道地区でロシア軍憲兵隊の兵士3人の遺体が発見(2017年1月14日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(1月15日付)など、シリア軍部隊が、12月に解放されアレッポ市東部のバーブ街道地区のフルワーニーヤ交差点の検問所に駐留するロシア軍憲兵隊の兵士3人の遺体を発見した。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、January 15, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍が拉致していたアラブ人記者を釈放(2017年1月14日)

ARA News(1月14日付)など複数のメディアは、シャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍によって拉致されていたアラブ人記者のウバーダ・マンスール氏(TRTチャンネル特派員)が解放されたと伝えた。

マンスール氏は数ヶ月前、イドリブ県でファトフ軍によって拉致されていた。

SANA, January 14, 2017
SANA, January 14, 2017

 

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍は「ユーフラテスの盾」作戦の最新の戦果を発表:ダーイシュ1,518人、PKK295人を殲滅し、1,800平方キロメートルを制圧(2017年1月14日)

トルコ軍は、2016年8月下旬にハワール・キリス作戦司令室とともに開始したアレッポ県北部での「ユーフラテスの怒り」作戦に関して、最新の戦果を発表した。

それによると、トルコ軍は約4ヶ月間でダーイシュ(イスラーム国)戦闘員1,518人、クルディスタン労働者党(PKK、すなわち西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍)の戦闘員295人を殲滅、1,800平方キロメートルを制圧、226カ村・住宅地域を解放したという。

一方、トルコ軍側も23人の兵士が犠牲となった。

**

アレッポ県では、ARA News(1月14日付)によると、トルコ軍がマンビジュ市北部のアウン村一帯の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点に対して攻撃を行った。

**

ハサカ県では、ARA News(1月14日付)によると、トルコ軍がカフターニーヤ市郊外のムッラー・アッバース村一帯の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊拠点複数カ所に発砲した。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県アフリーン市でアスタナ会議へのロジャヴァの参加を求めるデモ(2017年1月14日)

アレッポ県では、ARA News(1月14日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市で、23日に開幕予定のシリア政府と反体制武装集団による和平協議(アスタナ会議)への西クルディスタン移行期民政局の参加を訴えるデモが行われ、住民数百人が参加した。

ARA News, January 14, 2017
ARA News, January 14, 2017

 

**

「北シリア民主連邦」樹立評議会は声明を出し、23日に開幕予定のシリア政府と反体制武装集団による和平協議(アスタナ会議)に招待されていないことを改めて明らかにしたうえで、同和平協議にかかる一切の義務を履行しないと発表した。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県北部のバーブ市、ターディフ市一帯のダーイシュ支配地域をロシア、トルコ、シリア軍が揃って爆撃・砲撃(2017年1月14日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(1月14日付)によると、ロシア・シリア軍両軍戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のバーブ市およびターディフ市一帯を空爆し、民家人12人が死亡、18人が負傷した。

バーブ市一帯は、トルコ軍がハワール・キリス作戦司令室を後押しし、「ユーフラテスの盾」作戦を続行、ダーイシュ排除をめざしている地域。

**

ARA News(1月14日付)によると、トルコ軍もバーブ市一帯への空爆と砲撃を続け、少なくとも民間人17人が死亡、20人以上が負傷した。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア・シリア両軍はイドリブ県、アレッポ県内のシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団支配地域を爆撃(2017年1月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機(ロシア軍ないしはシリア軍)シャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍支配下のマアッラト・ミスリーン市を空爆し、8人が死亡した。

ARA News(1月14日付)によると、空爆を実施したのはロシア軍戦闘機。

また、ARA News(1月14日付)によると、ロシア軍戦闘機がシャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍の支配下にあるアリーハー市を空爆し、女性や子供を含む民間人が死傷した。

**

アレッポ県では、ARA News(1月14日付)によると、シリア軍戦闘機がアレッポ市南西部郊外のアウラム・クブラー町一帯を空爆した。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュはヒムス県東部タドムル市郊外一帯でもシリア軍への攻勢を強める(2017年1月14日)

ヒムス県では、ARA News(1月14日付)によると、ダーイシュはタイフール航空基地一帯で自爆攻撃を行うなどしてシリア軍への攻勢を再び強めた。

シリア人権監視団によると、これに対して、戦闘機(所属明示せず)が、サワーナ町、タドムル市郊外一帯(タイフール航空基地一帯など)、ティヤース村、シャリーファ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆、また同地でシリア軍とダーイシュが激しく交戦した。

また、SANA(1月14日付)によると、タドムル市西部郊外のタイフール航空基地(T4)北東部の丘陵地帯でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュがダイル・ザウル市一帯で過去最大規模の攻撃、シリア政府支配下の同市と同市郊外の航空基地を分断(2017年1月14日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市および同市近郊のダイル・ザウル航空基地一帯で攻勢を激化させ、シリア軍と激しく交戦した。

攻撃は、ダイル・ザウル市ジュバイリーヤ地区、ラシュディーヤ地区、工業地区、ムワッザフィーン地区、労働者住宅地区、ラサーファ地区、そしてブガイリーヤ村、ダイル・ザウル航空基地一帯、第137旅団基地一帯に対して行われ、シリア軍兵士12人がダーイシュの自爆攻撃などで死亡、またダーイシュ戦闘員20人も死亡した。

また、SANA(1月14日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル航空基地南部および北西部一帯、サルダ山一帯、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、工業地区、ブガイリーヤ村およびその西部一帯のシリア軍拠点に対して激しい攻撃を加え、シリア軍と交戦した。

al-Hayat, January 15, 2017
al-Hayat, January 15, 2017

 

シリア人権監視団によると、シリア軍は120回以上の空爆を実施、また地上部隊が迎撃したが、ダーイシュの進軍を阻止することはできなかった。

クッルナー・シュラカー(1月14日付)によると、この戦闘で、ダーイシュは、ダイル・ザウル航空基地に隣接する補給大隊基地を制圧、ダイル・ザウル市とダイル・ザウル航空基地を結ぶ街道を遮断したという。

また、ARA News(1月15日付)によると、ダイル・ザウル市とダマスカス県を結ぶ街道に面したジャーヒズィーヤ住宅(士官住宅)、アサド病院一帯のシリア軍拠点を制圧した。

シリア軍消息筋はAFP(1月15日付)に対して、ダーイシュの攻撃は、ダイル・ザウル航空基地とダイル・ザウル市の兵站路を遮断することで、ダイル・ザウル市への包囲網を強めることが狙いだという。

**

一方、有志連合に参加する西欧諸国所属と思われる戦闘機4機が、マヤーディーン市内の加工食品工場を空爆した。

工場は過去の空爆で放棄され、無人化していたが、戦闘機は11回にわたって同地のダーイシュの装備などを攻撃したという。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、January 15, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、January 16, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府側停戦交渉担当責任者としてアイン・フィージャ水源の揚水施設復旧作業を監督していたガドバーン退役少将が反体制武装集団との交渉後に何者かによって暗殺(2017年1月14日)

ダマスカス郊外県では、SANA(1月14日付)によると、バラダー渓谷におけるシリア政府側の停戦交渉担当責任者としてアイン・フィージャ水源の揚水施設復旧作業の監督していたアフマド・ガドバーン退役少将がアイン・フィージャ町での反体制武装集団の幹部らとの会談を終え、シリア政府支配地域側に戻る途中、「テロリストたち」の発砲を受けて暗殺された。

これに関して、クッルナー・シュラカー(1月14日付)は、バラダー渓谷で活動するというアイマン・カルカザーンを名乗る人物の話として、ガドバーン退役少将がヒズブッラー民兵によってタキーヤ検問所で狙撃されたと伝えた。

Kull-na Shuraka', January 14, 2017
Kull-na Shuraka’, January 14, 2017

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア政府は、オバマ政権ではなくトランプ次期政権にアスタナ会議への参加を要請(2017年1月13日)

『ワシントン・ポスト』(1月13日付)は、20日に発足するドナルド・トランプ米次期政権とロシアのヴラジミール・プーチン政権が、23日にカザフスタンの首都アスタナで開幕予定のシリア政府と反体制武装集団による和平協議(アスタナ会議)への米国の参加をめぐって協議していたと伝えた。

同紙によると、国家安全保障担当大統領補佐官に就任予定のマイケル・フリン氏と、セルゲイ・キスリャク駐米ロシア大使が12月末に電話会談を行い、フリン氏はアスタナ会議への米国の参加を要請されたという。

なお、ロシア政府はバラク・オバマ米政権には同会議への参加を要請していない。

AFP, January 14, 2017、AP, January 14, 2017、ARA News, January 14, 2017、Champress, January 14, 2017、al-Hayat, January 15, 2017、Iraqi News, January 14, 2017、Kull-na Shuraka’, January 14, 2017、al-Mada Press, January 14, 2017、Naharnet, January 14, 2017、NNA, January 14, 2017、Reuters, January 14, 2017、SANA, January 14, 2017、UPI, January 14, 2017、The Washington Post, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム・ファトフ戦線、ハワール・キリス作戦司令室の拠点都市アアザーズ市(アレッポ県北部)一帯でYPG主体のシリア民主軍とハワール・キリス作戦司令室が交戦(2017年1月13日)

アレッポ県では、ARA News(1月13日付)によると、シャーム・ファトフ戦線、ハワール・キリス作戦司令室の戦略的拠点アアザーズ市一帯で、反体制武装集団と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が交戦した。

戦闘は反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室に所属する武装集団)が、同地一帯と西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市一帯を結ぶ街道を封鎖したことを受けたもの。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.


YPG主体のシリア民主軍はダーイシュに対する攻勢を続け、ユーフラテス・ダムに到達(2017年1月13日)

ラッカ県では、ARA News(1月13日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、有志連合の支援を受け、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続けた。

シリア民主軍広報センターによると、これにより、シリア民主軍はタブカ市近郊のユーフラテス・ダムに到達したと発表した。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

バーブ市一帯でトルコ軍、ハワール・キリス作戦司令室とダーイシュの戦闘続く(2017年1月13日)

アレッポ県では、ARA News(1月13日付)によると、バーブ市北部一帯でトルコ軍、ハワール・キリス作戦司令室がダーイシュ(イスラーム国)との攻防を続けた。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ・ロシア両国は、トルコ・ロシア両軍だけでなく、シリア軍戦闘機の航行の安全を保証することで合意(2017年1月13日)

トルコのフィクリ・イシク国防大臣は、ロシア政府との間でロシア・トルコ両軍のシリア領空での安全を確保するための覚書を交わしたとしたうえで、この合意においてはシリア軍航空機の安全も保証されていることを明らかにした。

イシク国防大臣は「この合意の目的は、シリアでの戦争に参加する戦闘機の衝突事故がシリア領空で発生することを回避することにある」と述べた。

ARA News(1月13日付)が伝えた。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロイター通信はアサド大統領と実弟マーヒル・アサド少将の化学兵器開発・使用への関与を疑う文書の存在を示唆(2017年1月13日)

ロイター通信(1月13日付)は、米財務省がシリア軍全軍と軍・諜報機関士官18人を化学兵器使用・開発に関与したとして財務省外国資産管理室(OFAC)のSDN(Specially
Designated Nationals and blocked Persons)リストに追加登録に追加登録したことに関して、アサド大統領とその弟マーヒル・アサド少将の関与を疑う文書が存在していると伝えた。

**

一方、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線が、シリアとイラク領内で化学兵器を使用したことを示すデータをロシアが有しているとしたうえで、両組織は「塩素ガスなどの、産業・家庭用の有毒化学物質だけでなく、神経ガス、サリン・ガスといった化学兵器さえ使用している」と述べた。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

反体制武装集団33組織はアスタナ会議への出席者名簿提示に先立って全土停戦と停戦監視団の派遣を求めるも、トルコは名簿を提出するよう圧力(2017年1月13日)

『ハヤート』(1月14日付)は、複数の反体制消息筋の話として、反体制武装集団33組織が4点からなる条件を提示し、その履行を求めたと伝えた。

4条件とは、①ダマスカス郊外県バラダー渓谷、東グータ地方、ヒムス県北部などを含むシリア全土で完全停戦すること、②6時間以内に停戦を履行するための地図を作成・提示すること、③停戦履行後48時間以内に反体制派がアスタナ会議参加者名簿を提出すること、④アスタナ会議開催前の10日間、停戦監視団を展開させること、だという。

なお、条件を提示した33組織は、祖国解放運動、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム運動、シャーム戦線、第1沿岸師団、第2沿岸師団、アジュナード・シャーム大隊、シャーム自由人イスラーム運動、イッザ軍、タフリール軍、シャームの民戦線、アレッポ作戦司令室、イドリブ自由軍、スルターン・ムラード師団、イスラーム殉教者旅団、ナスル軍などからなる。

しかし、これに対して、トルコ政府は反体制武装集団に、カザフスタンの首都アスタナで1月23日に開幕予定のシリア政府との和平協議(アスタナ会議)に派遣する代表団の指名リストを提出するよう圧力をかけたという。

**

一方、ARA News(1月13日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の支配下にあるイドリブ県とアレッポ県西部各地で、反体制武装集団の統合を訴えるデモが発生した。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.


アスタナ会議への米国の参加をめぐってトルコとロシアに微妙なズレ(2017年1月13日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、1月23日にカザフスタンの首都アスタナで開幕予定のシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ会議)に関して、スイスのジュネーブで、「我々は停戦を維持しなければならない。アスタナでの交渉のために必要だ」としたうえで、「米国が招待されねばならない。この点について我々はロシアと合意済みだ」と述べた。

AFP(1月13日付)が伝えた。

**

一方、『ハヤート』(1月14日付)などによると、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣も、米国の参加に関して「私は、ドナルド・トランプ政権が成立したら、この取り組みに加わることを願っており、それにより、友好的そして集団的に一つの方向に向かって行動できる」と述べている。

だが、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は「現時点で米国を招待するとの姿勢をとることはできない…。そうしたことも行っていないが…、ロシアはシリアの問題に関与するすべての当時者が代表を送ることを支持している」と述べた。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ大統領府報道官はアサド政権の退陣を求めつつ、アスタナ会議開催への意欲を示す(2017年1月13日)

トルコのイブラヒム・カルン大統領府報道官は、「我々のアサドに関する姿勢は明白で、アサドが権力の座に留まる限り、シリアは一つにはならず、また安全も回復できないと考えている」としつつも、「しかし、我々はアスタナ(カザフスタン)での(シリア政府と反体制武装集団の)交渉が行われると見ている…。我々はこの段階に一歩ずつ進んでいきたい」と述べた。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍、ヒズブッラーはバラダー渓谷東部のバスィーマ町を制圧、ダマスカス郊外県知事はアイン・フィージャ水源に復旧作業チームが入ったと発表(2017年1月13日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員など親政権武装勢力がバラダー渓谷東部一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦の末、バスィーマ町をほぼ完全制圧した。

ヒズブッラーの戦争広報局によると、バスィーマ町を制圧したシリア軍は、アイン・フィージャ町、アイン・ハドラー村方面に向かって進軍を続けたという。

**

ダマスカス郊外県のアラー・イブラーヒーム県知事は、視察訪問先のバラダー渓谷ダイル・カーヌーン町で、記者団に対して、12月22日から稼働を停止している首都ダマスカスの主要な水源アイン・フィージャ町の揚水施設に、復旧作業チームが入ったことを明らかにした。

復旧作業チームの派遣は、シリア政府と反体制武装集団の停戦合意を受けたもので、合意に基づき、同地出身の反体制武装集団戦闘員の武器引き渡しと投降、「部外者」(同地出身以外の戦闘員)のイドリブ県方面への退去が行われると付言、またシャーム・ファトフ戦線との停戦は拒否すると強調した。

SANA(1月13日付)が伝えた。

SANA, January 13, 2017
SANA, January 13, 2017

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県、アレッポ県西部、ハマー県北部でシリア軍とファトフ軍の戦闘続く(2017年1月13日)

イドリブ県では、ARA News(1月13日付)によると、戦闘機(所属明示せず)が、ファトフ軍の拠点都市イドリブ市および同市周辺を空爆した。

**

アレッポ県では、ARA News(1月13日付)によると、シリア軍戦闘機が、ファトフ軍の支配下にあるアウラム・クブラー町、カフルナーハー村、フール村、カフルダーイル村、ダーラト・イッザ市などを空爆した。

**

ハマー県では、SANA(1月13日付)によると、反体制武装集団がジューリーン村を砲撃し、1人が負傷した。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はイスラエル軍戦闘機が首都ダマスカス郊外のマッザ航空基地一帯を越境爆撃したと発表、シリア外務省は国連に抗議(2017年1月13日)

シリア軍消息筋は、SANA(1月13日付)に対して、イスラエル軍戦闘機がダマスカス県西部のマッザ航空基地一帯のシリア軍拠点複数カ所を爆撃したことを明らかにした。

軍消息筋によると、「13日深夜0時25分、イスラエル軍戦闘機がテロ組織を支援しようと、チベリア湖北部から発射したミサイル複数発がマッザ航空基地一帯に着弾し、同地で火災が起こった」という。

これに関して、シリア外務在外居住者省は、国連安保理議長と事務総長に宛てて書簡を送り、イスラエル軍による越境空爆を報告、その敵対行為と主権侵犯を非難した。

AFP, January 13, 2017、AP, January 13, 2017、ARA News, January 13, 2017、Champress, January 13, 2017、al-Hayat, January 14, 2017、Iraqi News, January 13, 2017、Kull-na Shuraka’, January 13, 2017、al-Mada Press, January 13, 2017、Naharnet, January 13, 2017、NNA, January 13, 2017、Reuters, January 13, 2017、SANA, January 13, 2017、UPI, January 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米財務省はシリア軍全軍と軍・諜報機関士官18人をSDNリストに追加(2017年1月12日)

米財務省は声明(https://www.treasury.gov/resource-center/sanctions/OFAC-Enforcement/Pages/20170112.aspx)を出し、シリア軍全軍と軍・諜報機関の士官18人を財務省外国資産管理室(OFAC)のSDN(Specially Designated Nationals
and blocked Persons)リストに追加登録し、資産凍結、取引禁止措置の対象としたと発表した。

追加登録はシリア軍および士官がシリア国内での化学兵器の使用・開発に関与したことが理由だという。

追加登録された18人は以下の通り:

ガッサーン・アッバース
フィラース・アフマド
スハイル・ハサン(虎)
アフマド・バッルール
ムハンマド・ナーフィア・ビラール
バヤーン・ビータール
サミール・ダアブール
ヤースィーン・アフマド・ダーヒー
サージー・ジャミール・ダルウィーシュ
ハビーブ・ハウラーニー
ズハイル・ハイダル
ムハンマド・イブラヒーム
ムハンマド・マフウード・マハッラー
タラール・シャフィーク・マフルーフ
バーディア・ムッラー
ムハンマド・ハーリド・ラフムーン
ラフィーク・シハーダ
アリー・ワンヌース

シリア空軍
シリア防空軍
シリア・アラブ軍
シリア海軍
共和国護衛隊

AFP, January 12, 2017、AP, January 12, 2017、ARA News, January 12, 2017、Champress, January 12, 2017、al-Hayat, January 13, 2017、Iraqi News, January 12, 2017、Kull-na Shuraka’, January 12, 2017、al-Mada Press, January 12, 2017、Naharnet, January 12, 2017、NNA, January 12, 2017、Reuters, January 12, 2017、SANA, January 12, 2017、UPI, January 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領はYPG主体のシリア民主軍とPKKを無関係だとした米軍の姿勢を強く非難(2017年1月12日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会使節団の米ワシントンDC訪問と米国高官との会談に関連して、「民主統一党(PYD)の軍事部門である人民防衛隊(YPG)がトルコ国内のクルド人武装勢力と無関係だなどと誰も主張する権利はない」と憤りを露わにした。

なお、この発言は、米中央軍(CENTCOM)がツイッターのアカウントを通じて、シリア民主軍はクルディスタン労働者党(PKK)と無関係だと綴ったことに直接応えたもの。

AFP, January 12, 2017、AP, January 12, 2017、ARA News, January 12, 2017、Champress, January 12, 2017、al-Hayat, January 13, 2017、Iraqi News, January 12, 2017、Kull-na Shuraka’, January 12, 2017、al-Mada Press, January 12, 2017、Naharnet, January 12, 2017、NNA, January 12, 2017、Reuters, January 12, 2017、SANA, January 12, 2017、UPI, January 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会使節団が米国を訪問し、代表部(大使館)設立を要請(2017年1月12日)

『ハヤート』(1月13日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会の使節団が、米国の首都ワシントンDCを訪問した。

クルド人消息筋によると、使節団は、シリア民主評議会議長のイルハーム・アフマド氏、バッサーム・イスハク氏(元シリア国民評議会幹部)の2名からなり、有志連合の調整役を担う米大統領特使ブレット・マクガーク氏、ダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦担当大統領補佐官のロバート・マリー氏らと会談した。

会談では、米国内での西クルディスタン移行期民政局の代表部(大使館に相当)の設置に関して議論が行われ、米国側は「前向きな姿勢」を示したという。

会談ではまた、ラッカ市一帯の攻略を目的とするシリア民主軍の「ユーフラテスの怒り」作戦や政治情勢などについても意見が交わされたという。

AFP, January 12, 2017、AP, January 12, 2017、ARA News, January 12, 2017、Champress, January 12, 2017、al-Hayat, January 13, 2017、Iraqi News, January 12, 2017、Kull-na Shuraka’, January 12, 2017、al-Mada Press, January 12, 2017、Naharnet, January 12, 2017、NNA, January 12, 2017、Reuters, January 12, 2017、SANA, January 12, 2017、UPI, January 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県バラダー渓谷、東グータ地方で戦闘を続ける反体制武装集団に対して、ロシアだけでなくトルコも戦闘停止の圧力を強め、反体制派のアスタナ会議への参加を求める(2017年1月12日)

『ハヤート』(1月13日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、ロシア、トルコ両国が、1月23日にカザフスタンの首都アスタナで開幕予定のシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ会議)を控え、反体制派に会議への参加条件を提示したと伝えた。

同紙によると、トルコの首都アンカラで11、12日、ロシア、トルコ両国の高官、反体制武装集団を含む反体制派の幹部・代表約100人が会合を開き、アスタナ会議への対応について意見を交わした。

この会合で、ロシア、トルコ両国は、アスタナ会議参加の条件を書面で提示したという。

この書面には、①首都ダマスカスの主要な水源であるダマスカス郊外県バラダー渓谷および同県東グータ地方での停戦違反の停止、②アスタナ会議の議事次第に従うこと、③リヤド最高交渉委員会の会議への参加を認めること、④反体制派の参加を求めるシリアの友連絡グループ諸国の助言を受け入れること、⑤そうすることで、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表が2月8日開催に向けて準備を進めているスイスの首都ジュネーブでの和平協議(ジュネーブ4会議)を促すこと、などがあげられているという。

複数の消息筋によると、この条件提示に対して、一部の参加者が拒否の姿勢を示したが、トルコの高官は、彼らに対して圧力をかけて応じるよう要請、アスタナ会議への参加を求めたという。

なお、ダマスカス郊外県バラダー渓谷の反体制武装集団は、アル=カーイダ系のシャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなり、東グータ地方の武装集団は、非アル=カーイダ系のイスラーム軍、ラフマーン軍、そしてアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動などからなる。

AFP, January 12, 2017、AP, January 12, 2017、ARA News, January 12, 2017、Champress, January 12, 2017、al-Hayat, January 13, 2017、Iraqi News, January 12, 2017、Kull-na Shuraka’, January 12, 2017、al-Mada Press, January 12, 2017、Naharnet, January 12, 2017、NNA, January 12, 2017、Reuters, January 12, 2017、SANA, January 12, 2017、UPI, January 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民連合「バラダー渓谷での停戦合意の報は事実無根で、イランの心理戦の一環」(2017年1月12日)

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ラマダーン広報局長は、ダマスカス郊外県バラダー渓谷でシリア政府と反体制武装集団が停戦に原則合意したとの報道(ダマスカス郊外県知事発表)に関して、AFP(1月12日付)に対し「こうした情報は事実無根で、イランによる占領のもとで行われる心理戦の一環だ」と否定した。

AFP, January 12, 2017、AP, January 12, 2017、ARA News, January 12, 2017、Champress, January 12, 2017、al-Hayat, January 13, 2017、Iraqi News, January 12, 2017、Kull-na Shuraka’, January 12, 2017、al-Mada Press, January 12, 2017、Naharnet, January 12, 2017、NNA, January 12, 2017、Reuters, January 12, 2017、SANA, January 12, 2017、UPI, January 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「バラダー渓谷の5カ村はシリア政府との停戦に合意したが、水源を含む2カ村がいまだ合意に達していない」(2017年1月12日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はスイスの首都ジュネーブで記者団に対して、トルコの首都アンカラとロシアの首都モスクワで、首都ダマスカスの主要な水源であるダマスカス郊外県バラダー渓谷でのシリア政府と反体制武装集団の停戦に向けた会議が開かれる予定だと述べた。

デミストゥラ氏は「アンカラで会議が開催され、また今、ロシアでこの問題を協議するための会議が行われている模様だ。それは二つの理由によるもので、第1に、ダマスカスに水を供給することが根本的な課題であり、また同様にもし問題が悪化したら、そのことがアスタナでの協議に影響を与えることになるからだ」としたうえで、「我々が得ている情報によると、バラダー渓谷の5カ村がシリア政府との(停戦)合意に至ったが…、2カ村、とりわけ水源がある地域が現時点で合意に達していないということだ。そのことが軍事面での事態悪化をもたらすかもしれない危険な状況だ」と述べた。

そのうえで、国連の技術者が、シリア政府が派遣予定の揚水施設修復チームに同行して支援する用意があると表明しつつも、そのためには「最低限の安全」が確保される必要があると付言した。

『ハヤート』(1月13日付)が伝えた。

AFP, January 12, 2017、AP, January 12, 2017、ARA News, January 12, 2017、Champress, January 12, 2017、al-Hayat, January 13, 2017、Iraqi News, January 12, 2017、Kull-na Shuraka’, January 12, 2017、al-Mada Press, January 12, 2017、Naharnet, January 12, 2017、NNA, January 12, 2017、Reuters, January 12, 2017、SANA, January 12, 2017、UPI, January 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア外務省のザハロワ報道官「バラダー渓谷の反体制武装集団は停戦対象外」(2017年1月12日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、ヴラジミール・プーチン大統領が、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、カザフスタンのヌルスルターン・ナザルバエフ大統領と個別に電話会談を行い、12月30日に発効したロシアとトルコの仲介によるシリア政府と反体制武装集団の停戦合意の履行状況、1月23日に開幕予定のアスタナでのシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ会議)の準備状況について意見を交わしたと発表した。

ペスコフ報道官は「シリア国内では、停戦合意は概ね遵守されている。一部違反はあるが、停戦合意を脅かすほどではない」としたうえで「アスタナでのシリア人どうしの交渉を準備するため共同の取り組みを継続する」ことが電話会談で確認されたと述べた。

一方、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、首都ダマスカスの水源があるダマスカス郊外県バラダー渓谷を占拠し続ける反体制武装集団に関して停戦の対象には含まれないと改めて明言した。

AFP, January 12, 2017、AP, January 12, 2017、ARA News, January 12, 2017、Champress, January 12, 2017、al-Hayat, January 13, 2017、Iraqi News, January 12, 2017、Kull-na Shuraka’, January 12, 2017、al-Mada Press, January 12, 2017、Naharnet, January 12, 2017、NNA, January 12, 2017、Reuters, January 12, 2017、SANA, January 12, 2017、UPI, January 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.