ホワイト・ヘルメットなど民間組織7団体は和平協議(アスタナ会議)への参加を決断した反体制武装集団に「脇腹を刺された」と非難、「アッラーがすべきことを実現させる」まで徹底抗戦すると約束(2017年1月16日)

ダマスカス郊外県バラダー渓谷で活動する民間組織7団体は共同声明を出し、反体制武装集団9組織が1月23日にカザフスタンの首都アスタナで開幕予定のシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ会議)への参加を決定したことに関して、「脇腹を刺された」だと非難した。

そのうえで、「我が国民における自由人たちに対し、「アッラーがすべきことを実現させる」(コーラン8:44)まで抵抗を続けると約束し、できるすべてを尽くして、テロリストであるヒズブッラーがダマスカスの水源を掌握することを阻止するために行動する」と徹底抗戦の構えを示した。

またこれらの武装集団と、この決定を後押ししたリヤド最高交渉委員会の姿勢、そしてアスタナ会議開催を主導するロシアとトルコに、バラダー渓谷での戦闘での犠牲の責任があると非難した。

共同声明を出したのは、バラダー渓谷および周辺地域救援委員会(ガッサーン・ダーラーティー)、バラダー渓谷医療委員会(フサーム・ラジャブ)、バラダー渓谷広報委員会(アリー・ナスルッラー)、バラダー渓谷地元評議会(アフマド・スフバ)、バラダー渓谷民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)(ムハンマド・ディヤーブ)、バラダー慈善機構(タミーム・カーディリー)、バラダー救援機構(ラドワーン・ナスルッラー)。

Kull-na Shuraka', January 16, 2017
Kull-na Shuraka’, January 16, 2017

 

AFP, January 16, 2017、AP, January 16, 2017、ARA News, January 16, 2017、Champress, January 16, 2017、al-Hayat, January 17, 2017、Iraqi News, January 16, 2017、Kull-na Shuraka’, January 16, 2017、al-Mada Press, January 16, 2017、Naharnet, January 16, 2017、NNA, January 16, 2017、Reuters, January 16, 2017、SANA, January 16, 2017、UPI, January 16, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍のサッルー報道官「招待されていないアスタナ会議での決定の一切を拒否する」(2017年1月16日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のタラール・サッルー報道官は、1月23日にカザフスタンの首都アスタナで開幕予定のシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ会議)に関して、ハッル(1月16日付)に対して「シリア民主軍のように現地で力強く戦っている勢力が招聘されてない…。我々がいないなかで危機解決が検討された場合、この会議でのいかなる決定も承認しないだろう」と述べた。

ARA News, January 16, 2017
ARA News, January 16, 2017

 

AFP, January 16, 2017、AP, January 16, 2017、ARA News, January 16, 2017、Champress, January 16, 2017、al-Hall, January 16, 2017、al-Hayat, January 17, 2017、Iraqi News, January 16, 2017、Kull-na Shuraka’, January 16, 2017、al-Mada Press, January 16, 2017、Naharnet, January 16, 2017、NNA, January 16, 2017、Reuters, January 16, 2017、SANA, January 16, 2017、UPI, January 16, 2017などをもとに作成。

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アレッポ県、ラッカ県でトルコ軍、シリア民主軍がダーイシュとの戦闘を続ける(2017年1月16日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合戦闘機がラッカ市北西部のファティーフ無村を空爆、また同地一帯で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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アレッポ県では、ARA News(1月16日付)によると、シリア領内に展開するトルコ軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市バーブ市を砲撃した。

AFP, January 16, 2017、AP, January 16, 2017、ARA News, January 16, 2017、Champress, January 16, 2017、al-Hayat, January 17, 2017、Iraqi News, January 16, 2017、Kull-na Shuraka’, January 16, 2017、al-Mada Press, January 16, 2017、Naharnet, January 16, 2017、NNA, January 16, 2017、Reuters, January 16, 2017、SANA, January 16, 2017、UPI, January 16, 2017などをもとに作成。

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トルコの「強い圧力」によりサウジアラビアが後援するイスラーム軍など9組織がアスタナ会議への参加を決定、シャーム・ファトフ戦線と共闘するシャーム自由人イスラーム運動、イドリブ自由軍など6組織は参加を拒否(2017年1月16日)

『ハヤート』(1月17日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、1月23日にカザフスタンの首都アスタナで開幕予定のシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ会議)をめぐってアンカラでトルコ政府との折衝を続けてきた反体制武装集団のうち、シャーム軍団、スルターン・ムラード師団、シャーム戦線、イッザ軍、ナスル軍、第1沿岸師団、イスラーム殉教者旅団、「命じられるまま正しく進め」連合、イスラーム軍が、トルコ政府の「強い圧力」に応えるかたちで会議への出席要請に応じたと伝えた。

しかし、シャーム自由人イスラーム運動、シャームの鷹、ラフマーン軍団、シャーム革命家、イドリブ自由軍、ムジャーヒディーン軍は、会議への出席に依然として応じようとしていないという。

一方、SNN(1月16日付)、ジャズィーラ(1月16日付など複数のメディアは、アスタナ会議に参加する反体制武装集団の代表団の団長にはイスラーム軍のムハンマド・アッルーシュ氏が就任する模様だ、と伝えた。

イスラーム軍のアッルーシュ氏はリヤド最高交渉委員会の交渉責任者を務めていた。

ARA News, January 16, 2017
ARA News, January 16, 2017

 

AFP, January 16, 2017、Aljazeera.net, January 17, 2017、AP, January 16, 2017、ARA News, January 16, 2017、Champress, January 16, 2017、al-Hayat, January 17, 2017、Iraqi News, January 16, 2017、Kull-na Shuraka’, January 16, 2017、al-Mada Press, January 16, 2017、Naharnet, January 16, 2017、NNA, January 16, 2017、Reuters, January 16, 2017、SANA, January 16, 2017、SNN, January 16, 2017、UPI, January 16, 2017などをもとに作成。

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ダルアー県殉教者記録局は14日の有志連合によるマヤーディーン市の爆撃で、ダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍幹部が殺害されたと発表(2017年1月16日)

クッルナー・シュラカー(1月16日付)によると、ダルアー県殉教者記録局は、14日に有志連合が行ったマヤーディーン市に対する空爆で、イスラーム・ムサンナー運動の創設者で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍幹部のナージー・ムサーラマ氏が死亡したと発表した。

Kull-na Shuraka', January 16, 2017
Kull-na Shuraka’, January 16, 2017

AFP, January 16, 2017、AP, January 16, 2017、ARA News, January 16, 2017、Champress, January 16, 2017、al-Hayat, January 17, 2017、Iraqi News, January 16, 2017、Kull-na Shuraka’, January 16, 2017、al-Mada Press, January 16, 2017、Naharnet, January 16, 2017、NNA, January 16, 2017、Reuters, January 16, 2017、SANA, January 16, 2017、UPI, January 16, 2017などをもとに作成。

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ダーイシュはシリア軍との戦闘の末、ダイル・ザウル市とダイル・ザウル航空基地を結ぶすべての兵站路を遮断したと発表(2017年1月16日)

ダーイシュ(イスラーム国)ハイル州広報局は声明を出し、ダーイシュがシリア軍との戦闘の末に、ダイル・ザウル市とダイル・ザウル航空基地の間に位置するウンマール山(労働者住宅地区)、墓地地区、バス発着場地区を制圧し、同市と航空基地をむすぶすべての兵站路を遮断することに成功したと発表した。

Kull-na Shuraka', January 16, 2017
Kull-na Shuraka’, January 16, 2017

これに関して、シリア人権監視団は、ダイル・ザウル航空基地一帯、ダイル・ザウル市南部のパノラマ交差点一帯、ダイル・ザウル市工業地区、労働者住宅地区、ラサーファ地区でダーイシュがシリア軍と交戦を続け、航空基地近くのブロック工場を新たに制圧したとしたうえで、ダーイシュがダイル・ザウル市とダイル・ザウル航空基地を寸断したと発表した。

なお、シリア人権監視団によると、シリア軍はダイル・ザウル市・ダイル・ザウル航空基地間の一帯などを激しく空爆、ダーイシュの進軍阻止を試みた。

また、SANA(1月16日付)によると、シリア軍が予備部隊とともにダイル・ザウル市労働者地区、ダイル・ザウル航空基地一帯、サルダ山に侵攻中のダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ダーイシュによって奪われていた拠点複数カ所を奪還、シリア・ロシア両軍戦闘機が、ダイル・ザウル航空基地一帯のダーイシュ拠点を激しく空爆したという。

同監視団によると、今回の攻撃で、民間人14人がダイル・ザウル市一帯に対するダーイシュの砲撃で死亡、また11人がダイル・ザウル市とムーハサン市に対するシリア軍の空爆で死亡したという。

シリア軍兵士の犠牲者は28人、またダーイシュ戦闘員の死者は40人にのぼっているという。

Kull-na Shuraka', January 16, 2017
Kull-na Shuraka’, January 16, 2017

一方、ARA News(1月16日付)によると、ロシア軍戦闘機がムーハサン市のダーイシュ(イスラーム国)拠点を誤爆し、民間人7人が死亡した。

これに関して、SANA(1月16日付)は、シリア軍がマヤーディーン市の食品加工工場一帯を攻撃し、ダーイシュ戦闘員18人を殲滅したと伝えた。

なお14日には、有志連合が同地を爆撃している。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がタイフール航空基地(T4)一帯、ティヤース裏一帯、タドムル市遺構群一帯を空爆した。

また、ARA News(1月16日付)によると、シリア軍がタイフール航空基地一帯の丘陵地帯複数カ所をダーイシュから奪還した。

AFP, January 16, 2017、AP, January 16, 2017、ARA News, January 16, 2017、Champress, January 16, 2017、al-Hayat, January 17, 2017、Iraqi News, January 16, 2017、Kull-na Shuraka’, January 16, 2017、al-Mada Press, January 16, 2017、Naharnet, January 16, 2017、NNA, January 16, 2017、Reuters, January 16, 2017、SANA, January 16, 2017、UPI, January 16, 2017などをもとに作成。

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米英仏伊の教練を受けた武装集団のメンバー15人がダマスカス郊外県で当局に投降(2017年1月16日)

ダマスカス郊外県では、SANA(1月16日付)によると、ヨルダン領内で米英仏伊の士官・教官が教練を行っていたという武装集団のメンバー15人が、ルハイバ市で当局に投降した。

SANA, January 16, 2017
SANA, January 16, 2017

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がファトフ軍支配下のザフラー協会地区一帯を砲撃、これに対してファトフ軍が第3000集合住宅計画地区、アレッポ市ハムダーニーヤ地区を砲撃した。

一方、SANA(1月16日付)によると、アレッポ市ハムダーニーヤ地区の民家などに反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾した。

また、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団(ファトフ軍)がアレッポ市北部郊外のアルド・マッラーフ地区の農園地帯にあるシリア軍拠点を攻撃、シリア軍が応戦し、これを撃退した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ファトフ軍がシリア政府支配下のフーア市を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヤードゥーダ村を砲撃した。

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ヒムス県では、ARA News(1月16日付)によると、シリア軍がアーミリーヤ村、ダイル・フール村、イッズッディーン村を空爆した。

一方、SANA(1月16日付)によると、ヒムス市アルメニア地区、サビール地区の住宅街に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、7人が負傷した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カーブーン区でシリア軍狙撃兵に撃たれ重傷を負っていた男性が死亡した。

AFP, January 16, 2017、AP, January 16, 2017、ARA News, January 16, 2017、Champress, January 16, 2017、al-Hayat, January 17, 2017、Iraqi News, January 16, 2017、Kull-na Shuraka’, January 16, 2017、al-Mada Press, January 16, 2017、Naharnet, January 16, 2017、NNA, January 16, 2017、Reuters, January 16, 2017、SANA, January 16, 2017、UPI, January 16, 2017などをもとに作成。

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