ホワイト・ヘルメットなど「民間」団体7組織は、アル=カーイダ系のシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団が立て籠もるダマスカス郊外県バラダー渓谷を「被災地」に指定、国際社会に「民間人」救済のための緊急行動を呼びかける(2017年1月24日)

ダマスカス郊外県バラダー渓谷で活動する民間組織7団体は共同声明を出し、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団が立て籠もる同地を「被災地」に指定し、諸外国およびすべての人道機関に対して、同地でシリア軍の包囲を受けている民間人を救済するための緊急行動を呼びかけた。

共同声明を出したのは、バラダー渓谷および周辺地域救援委員会(ガッサーン・ダーラーティー)、バラダー渓谷医療委員会(フサーム・ラジャブ)、バラダー渓谷広報委員会(アリー・ナスルッラー)、バラダー渓谷地元評議会(アフマド・スフバ)、バラダー渓谷民間防衛隊(ホワイト・ヘルメット)(ムハンマド・ディヤーブ)、バラダー慈善機構(タミーム・カーディリー)、バラダー救援機構(ラドワーン・ナスルッラー)。

Kull-na Shuraka', January 26, 2017
Kull-na Shuraka’, January 26, 2017

AFP, January 26, 2017、AP, January 26, 2017、ARA News, January 26, 2017、Champress, January 26, 2017、al-Hayat, January 27, 2017、Iraqi News, January 26, 2017、Kull-na Shuraka’, January 26, 2017、al-Mada Press, January 26, 2017、Naharnet, January 26, 2017、NNA, January 26, 2017、Reuters, January 26, 2017、SANA, January 26, 2017、UPI, January 26, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍の長距離戦略爆撃機がイラン、イラク領空を通過し、ダイル・ザウル市一帯のダーイシュを爆撃(2017年1月24日)

ダイル・ザウル県では、ロシア国防省によると、ロシア軍のTu-22M3長距離戦略爆撃機6機が、イラン、イラク国境を通過してシリア領空に入り、ダイル・ザウル市一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対する空爆を実施した。

また、ラタキア県フマイミーム航空基地に配備されているSu-20SMおよびSu-35M戦闘爆撃機2機がこの作戦を支援した。

AFP, January 25, 2017、AP, January 25, 2017、ARA News, January 25, 2017、Champress, January 25, 2017、al-Hayat, January 26, 2017、Iraqi News, January 25, 2017、Kull-na Shuraka’, January 25, 2017、al-Mada Press, January 25, 2017、Naharnet, January 25, 2017、NNA, January 25, 2017、Reuters, January 25, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 25, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線のクウェート人幹部はムジャーヒディーン軍攻撃に抗議し離反(2017年1月24日)

シャーム・ファトフ戦線の幹部の一人でクウェート人のアリー・アルジャーニー氏(アブー・ハサン・クワイティー)はツイッターを通じて、シャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍攻撃に異議を唱え、戦線を離反すると発表した。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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シャーム・ファトフ戦線の攻撃を受けたムジャーヒディーン軍は、同戦線とともにアスタナ会議をボイコットしたアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動に忠誠を誓う(2017年1月24日)

ムジャーヒディーン軍は声明を出し、イドリブ県、アレッポ県でのシャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍拠点への攻撃を厳しく「政権とその支援者への奉仕以外の何ものでもない」非難し、「シャリーアに基づく正統な権利」を行使し、徹底抗戦すると宣言した。

Kull-na Shuraka', January 24, 2017
Kull-na Shuraka’, January 24, 2017

ムジャーヒディーン軍所属のダーナー大隊が声明を出し、シャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍の攻撃を厳しく非難した。

Kull-na Shuraka', January 24, 2017
Kull-na Shuraka’, January 24, 2017

 

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シャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、イドリブ県およびアレッポ県西部でのシャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍への攻撃を非難した。

声明で、シャーム自由人イスラーム運動は、米主導の有志連合によるシャーム・ファトフ戦線の基地・拠点に対する連日の空爆について「シャーム・ファトフ戦線を孤立させようとする計画を断固拒否する」としつつ「シャーム・ファトフ戦線による他組織への根拠と正当性のない攻撃は革命を終焉させようとする計画を実行しようとする敵に奉仕する行為だ」と非難した。

そのうえで、武力衝突に対処するため、兵力引き離し部隊を派遣し、各地に検問所を設置、シャーム・ファトフ戦線およびその他の武装集団の戦闘目的での往来を禁じると発表した。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017

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シャームの鷹旅団の司令官アブー・イーサー・シャイフ氏は、イドリブ県およびアレッポ県西部でのシャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍への攻撃に対し、「総動員」を呼びかけ、シャーム・ファトフ戦線への対決姿勢を示した。

また、ファトフ軍を実質統括するサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏はファトフ軍司令官7人とともに共同声明を出し、シャーム・ファトフ戦線に対してムジャーヒディーン軍への攻撃を停止するよう呼びかけた。

さらに、シリア・イスラーム評議会は声明を出し、シャーム・ファトフ戦線および同戦線を破門されたジュンド・アクサー機構に対して、アスタナ会議に出席している反体制武装集団への攻撃を控えるよう警鐘を鳴らした。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017
Kull-na Shuraka', January 24, 2017
Kull-na Shuraka’, January 24, 2017

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ARA News(1月24日付)、イナブ・バラディー(1月24日付)などによるとは、複数の消息筋の話として、イドリブ県およびアレッポ県で活動するムジャーヒディーン軍がシャーム自由人イスラーム運動への吸収合併を決定したと伝えた。

イナブ・バラディーによると、シャーム自由人イスラーム運動のアフマド・カッラ・アリー報道官が、シャーム・ファトフ戦線のムジャーヒディーン軍への攻撃を受け、ムジャーヒディーン軍はシャーム自由人イスラーム運動に合流することを決定したことを明らかにしたが、ムジャーヒディーン軍側からの正式な発表はないという。

一方、ARA Newsが伝えたところによると、ムジャーヒディーン軍アレッポ県西部方面司令官が音声声明で、シャーム自由人イスラーム運動への忠誠を宣言したという。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、‘Inab Baladi, January 24, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県西部でシャーム・ファトフ戦線がムジャーヒディーン軍拠点を襲撃し制圧、反体制武装集団の非難を浴びる(2017年1月24日)

SNN(1月24日付)、ARA News(1月25日付)などによると、シャーム・ファトフ戦線が、トルコ(レイハンル市)とアレッポ市西部郊外のラーシディーン地区を結ぶ街道に位置するイドリブ県ダーナー市近郊のアレッポ県ハルズーン村にあるムジャーヒディーン軍の拠点複数カ所を襲撃、トルコからの兵站線を遮断した。

ムジャーヒディーン軍は、12月にシリア政府に解放されたアレッポ市東部などでの戦闘に参加していた「穏健な反体制派」と目される武装集団。

シャーム・ファトフ戦線による襲撃の理由は定かでないが、アレッポ市周辺の地域における支配権争いだとの見方が有力。

シャーム・ファトフ戦線は、イドリブ県ハザーヌー町、マアッルシューリーン村などでもムジャーヒディーン軍と交戦し、拠点を掌握した。

また、シャーム・ファトフ戦線は、アレッポ市郊外のタームーラ村、ザフラー協会地区、ラーシディーン地区南部にあるシャーム戦線の拠点のほぼすべてを掌握した。

シャーム戦線は、「命じられるままに進め」連合、ムジャーヒディーン軍、イスラーム戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動(2016年9月にヌスラ軍と統合)、シャームの鷹旅団、アサーラ・ワ・タンミヤ運動、ハズム運動、第101歩兵師団(2016年10月に第21軍連合に解消)、ジュンド・イスラーム旅団からなる連合組織。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017

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『ハヤート』(1月25日付)によると、イドリブ県カフルナブル市などでも、シャーム・ファトフ戦線がシャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃した。

シャーム・ファトフ戦線とシャーム自由人イスラーム運動の戦闘は、後者が前者の車列の通行を阻止したことが発端だという。

シャーム・ファトフ戦線とシャーム自由人イスラーム運動は、イドリブ県のザーウィヤ山一帯でシャーム・ファトフ戦線に完全統合されていたジュンド・アクサー機構がシャーム自由人イスラーム運動の支配地域に侵攻した21日以降ぎくしゃくしていた。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、SNN, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省は米軍と合同でバーブ市近郊のダーイシュ拠点を爆撃したと発表、米国防総省はこれを否定(2017年1月24日)

タス通信(1月24日付)は、ロシア国防省が、有志連合の米軍機が、ロシア軍との合同作戦の一環として、アレッポ県バーブ市近郊のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、武器弾薬庫多数や拠点を破壊したことを22日に確認したと伝えた。

しかし、米国防総省のエリック・パホン報道官は「国防総省はシリアでロシア軍と一切空爆で連携していない」と述べ、これを否定した。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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マンビジュ市(アレッポ県)南部郊外でダーイシュとYPG主体のシリア民主軍が交戦(2017年1月24日)

アレッポ県では、ARA News(1月24日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配下にあるマンビジュ市南部のジュッブ・マフズーム村、タッル・ハウザーン村を攻撃し、シリア民主軍と交戦した。

一方、同県北西部では、シャーム・ファトフ戦線やハワール・キリス作戦司令室を含む反体制武装集団の戦略拠点アアザーズ市に展開する武装集団が、西クルディスタン移行期民政局支配下のアフリーン市近郊のカフルジャンナ村を砲撃した。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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チェチェン共和国のカディロフ大統領はアレッポ市へのロシア軍憲兵隊への共和国軍参加を認める(2017年1月24日)

チェチェン共和国(ロシア連邦)のラムザン・カディロフ大統領は、アレッポ市の治安維持を目的にロシアが派遣した憲兵隊にチェチェン共和国軍も兵士を派遣しているとインスタグラムを通じて明らかにした。

AFP(1月24日付)が伝えた。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍が作戦を休止するなか、シリア軍はバーブ市(アレッポ県)南西部で進軍を続け、2カ村を制圧(2017年1月24日)

アレッポ県では、ARA News(1月24日付)によると、トルコ軍がバーブ市攻略に対する「ユーフラテスの盾」作戦を休止する一方、シリア軍が同市南西部で進軍を続け、サルバス村、フサーミーヤ村の2カ村をダーイシュ(イスラーム国)から奪取し、制圧した。

またロシア・シリア両軍の戦闘機が、バーブ市および同市近郊のブザーア村のダーイシュ拠点を空爆した。

一方、シリア人権監視団によると、ハナースィル市東部のドゥライヒム地区でダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍の戦車を熱誘導式ミサイルで攻撃した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市西部郊外のタイフール航空基地(T4)一帯でダーイシュ(イスラーム国)の車輌などに対して攻撃を行い、ダーイシュと交戦した。

また戦闘機(所属明示せず)が、マスアダ村、マズィーン・バカル村、タイフール航空基地一帯、タドムル市一帯を空爆した。

一方、SANA(1月24日付)によると、シリア軍がカルヤタイン・ダム一帯、タイフール航空基地(T4)一帯などでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯、ダイル・ザウル市南部入口のパノラマ交差点一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、戦闘機(所属明示せず)が同地およびダイル・ザウル市各所、墓地地区、ムーハサン市、ジャフラ村、マリーイーヤ村空爆した。

一方、SANA(1月24日付)によると、シリア軍がバルーク丘西部の採石場一帯、サルダ山一帯、ティーム油田一帯、ダイル・ザウル市墓地地区、労働者住宅地区、ハトラ村、第137旅団基地、工場地区、ジュダイド・アカイダート村、ヒシャーム村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

また、ARA News(1月24日付)によると、ロシア軍戦闘機がムーハサン市を空爆した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(1月24日付)によると、シリア軍が東カラムーン地方のビイル・アファーイー地区一帯などでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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トルコのクルトゥルムシュ副首相はシリア軍への制圧地域引き渡しのため、バーブ市(アレッポ県)でのダーイシュに対する軍事作戦を休止していると明かす(2017年1月24日)

トルコのニマン・クルトゥルムシュ副首相(内閣報道官)は、アナトリア通信(1月24日付)に対し、アレッポ県におけるダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市に対して、トルコ軍が現在、「ユーフラテスの盾」作戦を実施していないと述べた。

「ユーフラテスの盾」作戦休止の理由に関して、クルトゥルムシュ副首相は、ダーイシュを放逐した地域をシリア軍に引き渡しているためだと明かした。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017

AFP, January 24, 2017、Anadolu Ajansı, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県バラダー渓谷でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団への攻勢を再び強める(2017年1月24日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアイン・フィージャ町を含むバラダー渓谷を砲撃、ヒズブッラーなどの親政権武装勢力とともにシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がウカイリバート町、ハマーダト・ウマル村一帯を空爆した。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、TASS News Agency, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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アスタナ会議が閉幕:停戦維持および停戦監視のしくみをめぐりシリア政府と反体制派の溝埋まらず(2017年1月24日)

カザフスタンの首都アスタナで23日に開幕したシリア政府と反体制派の和平協議(アスタナ会議)は2日間の議事を終え、閉幕声明を採択した。

シリア政府、反体制派それぞれの代表団が著名した閉幕声明は、①停戦維持、停戦監視のための「共同のしくみ」の確立、挑発の自制、②反体制武装集団とテロ組織(ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム・ファトフ戦線)の峻別、③国連安保理決議第2254号に依拠した交渉、とりわけ2月8日に開幕が予定されているジュネーブ4会議開催に向けた支援、④軍事的解決の拒否、⑤「宗教・エスニック的に多様で、非宗派的な統一シリア」の建設、などが確認された。

SANA, January 24, 2017
SANA, January 24, 2017

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2日目となる24日は、シリア政府代表団と反体制派代表団の間接協議が行われたが、『ハヤート』(1月25日付)などによると、双方が歩み寄りを見せることはなく、停戦実施の仕組みなどをめぐり意見を戦わせ、双方がそのための保証を求めるなど、対立を続けたという。

主催国であるロシア、トルコ、そしてイランは23日夜から24日朝にかけて電話での外相会談を重ね、対応を協議したという。

反体制派代表団の政治顧問を務めるウサーマ・アブー・ザイド氏は、シリア政府代表団との対立の背景に、シリア政府代表団とイラン代表団が、停戦維持の仕組みを設定することを拒否したとしたうえで、反体制派代表団はロシア代表団に、とりわけシリア軍による停戦違反を抑止するため、停戦維持を保証するよう制約を求めたことを明らかにした。

また、反体制武装集団とシャーム・ファトフ戦線の峻別に関しては、「シリア国内でイランが支援する62もの民兵や組織が存在することについての議論と結びつけるべき」と述べた。

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閉幕後、シリア政府代表団を率いるバッシャール・ジャアファリー国連代表は、「アスタナ会議は、期間限定で停戦を維持するという目標の実現に成功した。これによりシリア人どうしの対話が促されることになる」と述べた。

またジャアファリー国連代表は「シリア政府代表団は閉幕声明に署名はしなかった。なぜなら、シリア政府代表団は主催三カ国によって代弁されているからだ」としたうえで、「テヘランは閉幕声明の最終案に至る際に積極的な役割を果たした」と述べ、イラン政府の姿勢を高く評価した。

そのうえで「アスタナ会議に出席しなかった武装集団な停戦に参加すべきだ」と呼びかけた。

閉幕宣言において提唱されたシリアの国家像(「宗教・エスニック的に多様で、非宗派的な統一シリア」)に世俗的」という文言が含まれていない点については、トルコ政府代表団と反体制派代表団がこれを拒否したと述べた。

一方、ダマスカス郊外県バラダー渓谷での戦闘に関して、「シャーム・ファトフ戦線がいるアイン・フィージャ町を除くすべての地域は解放された…。作戦は継続される」と述べた。

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反体制派代表団の団長を務めるイスラーム軍のムハンマド・アッルーシュ氏は閉幕後、「ロシアはシリア政府の支持者から、困難の克服を試みる保証人に転じた…。ロシア側とシリア国内の刑務所に収監されている逮捕者の釈放について話合い、みな釈放されるとの保証をロシアから得た」と述べ、ロシア政府の姿勢を高く評価した。

また、「反体制派代表団はトルコ、米国、ロシアに、12月30日に発行した合意における停戦の保証にかかる文書を提示した」ことを明らかにしたうえで、「シリア政府によって停戦が維持され、停戦監視のしくみが保証された場合のみジュネーブに行く」と付言した。

ARA News, January 24, 2017
ARA News, January 24, 2017

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は1月23日、ラッカ市近郊などに対して12回の爆撃を実施(2017年1月24日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月23日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ブーカマール市近郊(1回)、バーブ市近郊(2回)、ラッカ市近郊(5回)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, January 24, 2017、AP, January 24, 2017、ARA News, January 24, 2017、Champress, January 24, 2017、al-Hayat, January 25, 2017、Iraqi News, January 24, 2017、Kull-na Shuraka’, January 24, 2017、al-Mada Press, January 24, 2017、Naharnet, January 24, 2017、NNA, January 24, 2017、Reuters, January 24, 2017、SANA, January 24, 2017、UPI, January 24, 2017などをもとに作成。

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