ダーイシュがダイル・ザウル県でYPG主導のシリア民主軍を奇襲(2017年12月8日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月9日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がウマル油田南部のダルナジュ村でダーイシュ(イスラーム国)の奇襲を受け、隊員15人が死亡した。

AFP, December 9, 2017、ANHA, December 9, 2017、AP, December 9, 2017、ARA News, December 9, 2017、Champress, December 9, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 9, 2017、al-Hayat, December 10, 2017、al-Mada Press, December 9, 2017、Naharnet, December 9, 2017、NNA, December 9, 2017、Reuters, December 9, 2017、SANA, December 9, 2017、UPI, December 9, 2017などをもとに作成。

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スイスの大手セメント・メーカーのラファージュホルシム社前最高経営責任者がダーイシュへの間接資金供与を疑われフランス司法当局の取り調べを受ける(2017年12月8日)

『ハヤート』(12月9日付)は、フランス検察筋の話として、スイスの大手セメント・メーカーのラファージュホルシム(LafargeHolcim)社のエリック・オルセン前最高経営責任者が、シリアでのテロ支援容疑で、保護観察処分のもと、司法当局の取り調べを受けていると伝えた。

オルセン氏は、「テロ計画への資金供与」、「人命を危険に曝した」容疑で取り調べを受けており、ダーイシュ(イスラーム国)への間接的な資金供与に関しても疑われているという。

本件に関しては、すでに元幹部2名が逮捕されている。

オルセン氏は、4月に最高経営責任者を辞任すると表明、7月に辞任していた。

ラファージュホルシム社は3月の声明で、2013年から2014年にかけて、シリア国内(アレッポ県)の工場や従業員の活動や安全を守ることが極めて困難になったため、向上一帯の地域の制圧する武装集団、そして制圧を試みる武装集団に支援を行うことを決定するにいたったと釈明していた。

AFP, December 8, 2017、ANHA, December 8, 2017、AP, December 8, 2017、ARA News, December 8, 2017、Champress, December 8, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 8, 2017、al-Hayat, December 9, 2017、al-Mada Press, December 8, 2017、Naharnet, December 8, 2017、NNA, December 8, 2017、Reuters, December 8, 2017、SANA, December 8, 2017、UPI, December 8, 2017などをもとに作成。

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米国はトルコへの誓約に反してYPGに新たな軍事支援(2017年12月8日)

ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月8日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊に、米国からの武器弾薬などの軍事支援物資が新たに供与された。

支援物資は、イラク(イラク・クルディスタン自治政府支配地域)とハサカ県を結ぶスィーマルカー(フィーシュ・ハーブール)国境通行所を経由して、シリア領内に搬入、マーリキーヤ市に納品されたという。

YPGへの武器供与に関しては、ドナルド・トランプ米大統領が11月末、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領との電話会談で、供与を停止する旨誓約していた。

al-Durar al-Shamiya, December 8, 2017

AFP, December 8, 2017、ANHA, December 8, 2017、AP, December 8, 2017、ARA News, December 8, 2017、Champress, December 8, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 8, 2017、al-Hayat, December 9, 2017、al-Mada Press, December 8, 2017、Naharnet, December 8, 2017、NNA, December 8, 2017、Reuters, December 8, 2017、SANA, December 8, 2017、UPI, December 8, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県南部でアル=カーイダ系組織シャーム解放機構の車列を攻撃(2017年12月8日)

アレッポ県では、SANA(12月8日付)によると、シリア軍が同盟部隊とともに県南東部でシャーム解放機構に対する掃討戦を継続し、ラムラ村とラスム・スィヤーラ村を結ぶ街道で、車列を攻撃し、戦闘員10人を殲滅した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月8日付)によると、ロシア軍戦闘機がザルズール村を爆撃し、女性2人と子ども4人の合わせて6人が死亡、多数が負傷した。

al-Durar al-Shamiya, December 8, 2017

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ダルアー県では、『ハヤート』(12月9日付)によると、インヒル市一帯をシリア軍が砲撃した。

AFP, December 8, 2017、ANHA, December 8, 2017、AP, December 8, 2017、ARA News, December 8, 2017、Champress, December 8, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 8, 2017、al-Hayat, December 9, 2017、al-Mada Press, December 8, 2017、Naharnet, December 8, 2017、NNA, December 8, 2017、Reuters, December 8, 2017、SANA, December 8, 2017、UPI, December 8, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「イドリブ県の停戦をめぐって米国と協力する計画はない」(2017年12月8日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、欧州安保協力機構(OSCE)の閣僚会議に出席するために訪問中のオーストリアの首都ウィーンで記者会見を開き、シリアで活動を続けてきたダーイシュ(イスラーム国)が「最終的に根絶された」との見方を示した。

ラブロフ外務大臣はまた、シリア領内に設置された緊張緩和地帯に関して、「イドリブ県情勢は依然として複雑且つ困難だ。我々は第一にトルコとともに行動し、またイラン、シリアと行動し、緊張緩和地帯をより一層効果的なものにしようとしている」としつつ、この問題に関して「米国と協力する計画はない」ことを明らかにした。

一方、ドナルド・トランプ米大統領が6日にエルサレムをイスラエルの首都として正式に承認すると発表したことに関して、「この決定は国際社会の合意に完全に反しており、国際社会を完全に分断する」と批判した。

『ハヤート』(12月9日付)、SANA(12月8日付)などが伝えた。

SANA, December 8, 2017

AFP, December 8, 2017、ANHA, December 8, 2017、AP, December 8, 2017、ARA News, December 8, 2017、Champress, December 8, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 8, 2017、al-Hayat, December 9, 2017、al-Mada Press, December 8, 2017、Naharnet, December 8, 2017、NNA, December 8, 2017、Reuters, December 8, 2017、SANA, December 8, 2017、UPI, December 8, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2017年12月8日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月8日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県4件、ラタキア県1件、ヒムス県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(イドリブ県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,302市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 8, 2017をもとに作成。

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ロシアと反体制派の非公式合意に従い、ダマスカス郊外県東グータ地方から近くアル=カーイダ系のシャーム解放機構が退去(2017年12月8日)

『ハヤート』(12月8日付)は、複数の消息筋の話として、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団とロシアが、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構の退去に関して非公式に合意し、 シャーム解放機構が近くイドリブ県に退去するだろうと伝えた。

東グータ地方では、最近になってラフマーン軍団、イスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団とシリア軍の戦闘が激化し、シリア軍による包囲で同地の人道状況が悪化していると報じられ、国連などが警鐘を鳴らしていた。

東グータ地方で活動を続けているシャーム解放機構は500人ほどで、戦闘継続かイドリブ県への退去をめぐって内部対立を続けているというが、メンバーらは、所持品などを売却し、退去に備えているという。

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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欧米諸国はジュネーブ8会議に参加する反体制派にアサド政権退陣要求を「凍結」するよう圧力(2017年12月8日)

『ハヤート』(12月8日付)は、ジュネーブ8会議に参加するためにジュネーブに滞在している反体制派統一代表団(最高交渉委員会)のもとに、西側の特使や外交官が訪れ、アサド政権の退陣要求を「凍結」するよう圧力をかけたと伝えた。

代表団に参加するメンバーの一人は匿名でを条件に「我々のもとを訪れるほとんどの外交官が、同じ呼びかけを繰り返している。「もし紛争を終息させたいのなら、現実主義を装わねばならない」という呼びかけを…。彼らは我々がアサド大臣要求を完全に撤回しないまでも、凍結することを望んでいる。」と述べた。

反体制派統一代表団はこれまでに、米国のデヴィッド・サトルフィールド中東和平問題担当国務次官補のほか、ドイツ、英国、フランス、中国などの特使と会談している。

シリア政府代表団の団長を務めるバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は12月1日、サウジアラビアの首都リヤドでの反体制派全体会合(リヤド2会合)で採択された閉幕声明に関して、「総論各論いずれにおいても拒否されるべきもので、この声明が存在し続ける限り、直接協議には入れない」と述べていたが、西側諸国の圧力は、シリア政府がこうした強い姿勢を示すなかで、両代表団の交渉を促そうとするもの。

反体制派代表団は、アサド政権退陣要求の是非をめぐって内部対立を続けており、西側諸国の圧力に応じるかは今のところ不明。

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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