北シリア民主連邦自治体選挙の結果が発表され、PYDが主導する民主民族リストが大勝(2017年12月5日)

西クルディスタン移行期民政局支配下のハサカ県、ラッカ県、アレッポ県各所で12月1日に実施された北シリア民主連邦自治体(村、町、区、市、郡、地区)議会選挙の投票の結果が、選挙管理委員会(高等選挙委員会)によって発表された。

選挙管理委員会は、ハサカ県アームーダー市で記者会見を開き、ユーフラテス地方選挙管理委員会共同議長のアミーナ・ハッスィー氏、ジャズィーラ地方選挙管理委員会共同議長のイッズッディーン・ファルハーン氏が当選者の氏名を読み上げた。

また、記者会見には、ジャズィーラ地方選挙管理委員会共同議長のルーカーン・ムッラー・イブラーヒーム共同議長、ユーフラテス地方選挙管理委員会共同議長のシャーヒーン・アリー共同議長も同席した。

声明の骨子は以下の通り:

投票率:69%

ANHA, December 5, 2017

ジャズィーラ地方:民主民族リストは立候補者2902人中2718人が当選、クルド愛国同盟リストは立候補者99人中40人が当選、無所属は立候補者267人中144人が当選。

ユーフラテス地方:民主民族リストは立候補者954人中847人が当選、シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)リストは立候補者124人中人40が当選、無所属は立候補者95人中67人が当選。

アフリーン地方:民主民族リストは立候補者1175人中1056人が当選、シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)リストは立候補者197人中72人が当選、シリア愛国同盟リストは立候補者48人中8人が当選、無所属は立候補者86人中40人が当選。

ANHA, December 5, 2017

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なお、最大議席を獲得した民主民族リストに参加する組織は以下の通り:

民主統一党(PYD)
シリア近代民主党
アラブ国民委員会
クルディスタン民主パールティー(アブドゥルカリーム・サックー派)
クルディスタン緑の党
クルディスタン・リベラル連合
スィルヤーニー連合党
シリア・クルド左派党(ムハンマド・ムーサー派)
クルディスタン民主変革党
クルディスタン刷新運動
クルド・シリア民主党
クルディスタン民主和平党
アッシリア民主党
クルディスタン国民連合党(ムハンマド・アッバース派)
シリア国民自由連合党
民主保守主義者党
クルディスタン・ルージュ党
クルディスタン友愛党

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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ペイホン米国防総省報道官「米国はシリア駐留を維持する」(2017年12月5日)

米国防総省のエリック・ペイホン報道官は、西クルディスタン移行期民政局支配地域各所とヒムス県のタンフ国境通行所一帯に展開している米軍部隊の撤退の有無に関して、「米国は必要である限り、シリア領内に部隊の駐留を維持する」と述べた。

AFP(12月5日付)によると、ペイホン報道官は、「我々の協力者を支援し、この国にテロ組織が戻ってくるのを阻止するため、必要に応じて我々の義務を維持する…。シリアにおける米軍の義務は条件次第であって、撤退するか否かを決する期限はない…。ダーイシュ(イスラーム国)の敗北を保証するため、有志連合は撤退しない旨確認すべきだ。あるいは、失地を回復し、外国での攻撃に備えるべきだ…。これは米本国を守り、同盟国や協力者を守るうえで必要なことだ。米国はシリア駐留を維持する」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「米国はシリア北部にテロ回廊を作ろうとしている。米国がやっていることはテロ支援だ」(2017年12月5日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、公正発展党(APK)の国会内会派に所属する議員との会合で、ラッカ市から脱出したダーイシュ(イスラーム国)の幹部や戦闘員とエジプトでのテロ事件との関係を暴露し、米国がテロ支援を行っていると批判した。

TRT(12月5日付)が伝えたところによると、エルドアン大統領は会合で、「ラッカ市を去った(ダーイシュの)テロリストどもは、エジプトに送られ、シナイ半島で利用された」と述べた。

エジプトでは11月24日、北市内県アリーシュ西郊にあるモスクが襲撃され、少なくとも235人が死亡していた。

エルドアン大統領はまた「米国は(西クルディスタン移行期民政局の)人民防衛隊に供与した武器を回収すると約束した…。米国の計画が我々に対して向けられていることを我々は目にしている。シリア北部にテロ回廊が作られようとしている。なぜ、ダーイシュ(イスラーム国)がいない地域に、米国の武器が供与されているのか。誰に対して向けられているのか? トルコとロシア、そしておそらくはロシアだろう…。疑う余地なく、米国が行っているのはテロ支援だ…。我々は、米国内の一部の連中が我が国の隣にテロ国家を作ろうとしているのを黙認し続けることはない」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、TRT Haber, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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レバノンのハリーリー首相は辞意を正式に撤回(2017年12月5日)

レバノンのサアド・ハリーリー首相は、サウジアラビア訪問中の11月4日に突如表明した辞意を撤回すると正式に表明した。

撤回発表は、緊急閣議(ミシェル・アウン大統領が議長)での決定を受けたもの。

ハリーリー首相は、記者団を前にして読み上げた声明のなかで、「内閣は首相が辞意を撤回したことに謝意を示している」と述べた。

Naharnet, December 5, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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ジュネーブ8会議第2ラウンド開始:シリア政府代表団はスイスに戻らず、反体制派代表団は政権退陣に固執(2017年12月5日)

スイスのジュネーブにある国連本部で、ジュネーブ8会議第2ラウンドが開始され、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、反体制派統一代表団(最高交渉委員会)と会談した。

なお、AFP(12月5日付)がシリア消息筋の話として伝えたところによると、2日にスイスを去り、ダマスカスに帰着したシリア政府代表団は、会議への参加継続を検討中で、「代表団は今日明日にはジュネーブに戻らないだろう…。最終決定はまだ下されていない」という。

一方、反体制派統一代表団のヤフヤー・アリーディー報道官は記者団に対して「反体制派代表団は、アサドが役割を担わないかたいでの政治移行を依然として求めている」と述べた。

al-Hayat, December 6, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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シリア軍が第5軍団内に「義勇軽歩兵旅団」を新設し、若者に参加を呼びかける(2017年12月5日)

軍武装部隊総司令部は国防省を通じて声明を出し、第5軍団内に新旅団「義勇軽歩兵旅団」を創設し、シリア領内全土における治安と安定の回復を望む若者に参加を呼びかけた。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月5日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県東部でYPG主導のシリア民主軍とダーイシュが交戦(2017年12月5日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(12月5日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、アブー・ハマーム市、スワイダ村にある拠点を攻撃したダーイシュ(イスラーム国)を迎撃し、戦闘員46人を殲滅した。

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構支配下のダマスカス郊外県南西部を見下ろすことができる戦略的要衝を制圧(2017年12月5日)

ダマスカス郊外県では、SANA(12月5日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに県南西部でシャーム解放機構などからなる武装集団と交戦し、バドライヤー丘に連なるシハーブ丘(通称ウスター丘)を制圧した。

シハーブ丘は、マガル・ミール平野一帯を見下ろすができる戦略的要衝。

『ハヤート』(12月6日付)によると、同地はシャーム解放機構などからなる武装集団の支配下にある。

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アレッポ県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(12月5日付)によると、シャーム解放機構などからなる武装集団が、シリア軍によって制圧されていたハウィーヤ村、ヒジャーラ村、ラシャーディーヤ村を奪還した。

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, December 5, 2017などをもとに作成。

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ヒムス市アクラマ地区で爆弾テロが発生し、8人が死亡、18人が負傷(2017年12月5日)

ヒムス県では、SANA(12月5日付)によると、ヒムス市アクラマ地区のアフラーム通りで小型旅客バス(セルヴィス)に仕掛けられた爆弾が爆発し、8人が死亡、18人が負傷した。

SANA, December 5, 2017

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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住民帰還を促すため、ダイル・ザウル県シュマイティーヤ町にユーフラテス川を渡河するための渡船就航(2017年12月5日)

ダイル・ザウル県では、SANA(12月5日付)によると、ユーフラテス川右岸(西岸)に面するシュマイティーヤ町に、同川東岸とを結ぶ旅客用の渡船が就航した。

渡船は、ダーイシュ(イスラーム国)が掃討され、シリア政府の支配下に復帰した地域への住民(避難民)の帰還を促すためのもの。

SANA, December 5, 2017

一方、アアマーク通信(12月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がブーカマール市西側の入口にある建物に対して自爆攻撃を行い、建物を陣地として使用していたシリア軍兵士複数を殺害した。

AFP, December 5, 2017、ANHA, December 5, 2017、AP, December 5, 2017、ARA News, December 5, 2017、Champress, December 5, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2017、al-Hayat, December 6, 2017、al-Mada Press, December 5, 2017、Naharnet, December 5, 2017、NNA, December 5, 2017、Reuters, December 5, 2017、SANA, December 5, 2017、UPI, December 5, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2017年12月5日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月5日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県3件、ラタキア県1件、ヒムス県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも3件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、イドリブ県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にヒムス県の5カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,299市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 5, 2017をもとに作成。

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