駐ジュネーブ・ロシア国連大使「ジュネーブ8会議の失敗の責任は前提条件を設ける反体制派にある」(2017年12月15日)

アレクセイ・ニコラエヴィチ・ボロダフキン駐スイス(ジュネーブ)・ロシア国連大使は、ジュネーブで記者会見を開き、14日に閉幕したジュネーブ8会議に関して、反体制派の側に失敗の原因があると非難した。

ボロダフキン大使は「問題の根本は、反体制派が、アサド大統領の退陣要求などの前提条件対話に求めていることにある。交渉を成功させるには、反体制派とその支援者がこうした要求を議題から排除する必要があるということをまず理解することが求められる」と述べた。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ロシア連邦議会上院で2017年のロシアの外交活動の成果についての証言を行い、そのなかで、「ロシア軍による効果的な軍事活動により、シリア領内にいたダーイシュ(イスラーム国)を初めとするテロ組織が掃討されたことで、次の段階、すなわち国連安保理決議第2254号に基づく政治的正常化に向けたプロセスが促された」との見方を示した。

ラブロフ外務大臣は「これは、ロシア、イラン、トルコの首脳のイニシアチブに基づく、ソチでのシリア諸国民大会開催の準備に資する」と付言した。

『ハヤート』(12月16日付)が伝えた。

AFP, December 15, 2017、ANHA, December 15, 2017、AP, December 15, 2017、ARA News, December 15, 2017、Champress, December 15, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2017、al-Hayat, December 16, 2017、al-Mada Press, December 15, 2017、Naharnet, December 15, 2017、NNA, December 15, 2017、Reuters, December 15, 2017、SANA, December 15, 2017、UPI, December 15, 2017などをもとに作成。

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紛争兵器研究所「ダーイシュの武器供給源はEU、米国、中国」(2017年12月15日)

英国を拠点に世界の武器の流れを調査しているNGO「紛争兵器研究所」(Conflict Armament Research)は「イスラーム国の兵器」(Weapons of the Islamic State)と題した報告書(http://www.conflictarm.com/download-file/?report_id=2568&file_id=2574)を発表した。

Conflictarm.com, December 15, 2017

202ページからなる報告書は、2014年7月から2017年11月にかけての3年5ヶ月間にわたり、シリア、イラク両国内におけるダーイシュ(イスラーム国)との戦いの前線地域での調査結果をまとめたもので、ダーイシュが保有している武器のほとんどが欧米諸国から供給されていることを明らかにした。

同報告書によると、ダーイシュの武器の約3分の1が欧州連合(EU)から供給され、残る3分の2が米国や中国などから供給されていたという。

調査は、イラク軍、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に随行した調査員が現地で実施し、武器弾薬のほか、化学兵器を製造するのに必要な化学物質などを発見したという。

AFP, December 15, 2017、ANHA, December 15, 2017、AP, December 15, 2017、ARA News, December 15, 2017、Champress, December 15, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2017、al-Hayat, December 16, 2017、al-Mada Press, December 15, 2017、Naharnet, December 15, 2017、NNA, December 15, 2017、Reuters, December 15, 2017、SANA, December 15, 2017、UPI, December 15, 2017などをもとに作成。

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シリア部族氏族最高評議会「米国はマンビジュ市から撤退するという約束を破り、住民を騙している」(2017年12月15日)

トルコ南部のガスィアンテプを拠点とするシリア部族氏族最高評議会のイブラーヒーム・ハーッジー氏は、「米国はマンビジュ市(アレッポ県)の住民を騙した。ダーイシュ(イスラーム国)の支配から同市を解放したら撤退すると約束したが、彼らとの間で交わしたこの約束を守っていない」と非難した。

ハーッジ氏によると、米国はアレッポ県東部ユーフラテス川のティシュリーン・ダムに近い米軍の基地で、マンビジュ市の部族長や名士と何度も会見し、このことを約束していたという。

アナトリア通信(12月15日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 15, 2017

AFP, December 15, 2017、Anadolu Ajansı, December 15, 2017、ANHA, December 15, 2017、AP, December 15, 2017、ARA News, December 15, 2017、Champress, December 15, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2017、al-Hayat, December 16, 2017、al-Mada Press, December 15, 2017、Naharnet, December 15, 2017、NNA, December 15, 2017、Reuters, December 15, 2017、SANA, December 15, 2017、UPI, December 15, 2017などをもとに作成。

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ハマー県北東部でアル=カーイダ系のシャーム解放機構とダーイシュが交戦(2017年12月15日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月15日付)によると、シャーム解放機構などからなる武装集団が、県北東部のラスム・ハンマーム丘一帯に進攻したダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

AFP, December 15, 2017、ANHA, December 15, 2017、AP, December 15, 2017、ARA News, December 15, 2017、Champress, December 15, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2017、al-Hayat, December 16, 2017、al-Mada Press, December 15, 2017、Naharnet, December 15, 2017、NNA, December 15, 2017、Reuters, December 15, 2017、SANA, December 15, 2017、UPI, December 15, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はアル=カーイダ系のシャーム解放機構などからなる武装集団の支配下にあるダマスカス郊外県南西部への攻勢を強める(2017年12月15日)

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(12月16日付)によると、親政権民兵組織の「クナイトラの鷹」が同じく親政権民兵組織の「ゴラン中隊」と合併し、新組織「祖国の盾」を結成、シリア軍とともにアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構などからなる武装集団の支配下にある西グータ地方解放に向けた戦闘に参加すると発表した。

『ハヤート』によると、「祖国の盾」の支援を受けたシリア軍はバイト・ジン村一帯の複数拠点を制圧したという。

シリア軍は、マガル・ミール村一帯、マルワーン丘、ダフル・アスワド地区一帯に対して激しい砲撃を行っているという。

一方、SANA(12月15日付)によると、シリア軍が県南西部でアル=カーイダ系のシャーム解放機構などからなる武装集団の拠点に対して攻撃を行い、バイト・ジン村一帯の丘陵地帯を制圧した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月15日付)によると、シャーム解放機構などからなる武装集団が、県北東部のシャークースィーヤ村一帯に進攻したシリア軍を撃退した。

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ヒムス県では、SANA(12月15日付)によると、反体制武装集団がアクラード・ダースィニーヤ村、ジャッブーリーン村を砲撃した。

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クナイトラ県では、SANA(12月15日付)によると、アル=カーイダ系のシャーム解放機構がバアス市を砲撃した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月15日付)によると、アブー・アマーラ特殊連隊がアレッポ市シーハーン交差点にあるシリア軍検問所を襲撃し、兵士多数を殺傷した。

AFP, December 15, 2017、ANHA, December 15, 2017、AP, December 15, 2017、ARA News, December 15, 2017、Champress, December 15, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2017、al-Hayat, December 16, 2017、al-Mada Press, December 15, 2017、Naharnet, December 15, 2017、NNA, December 15, 2017、Reuters, December 15, 2017、SANA, December 15, 2017、UPI, December 15, 2017などをもとに作成。

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ジャルマーナー市(ダマスカス郊外県)でトランプ米大統領のエルサレム首都認定に抗議するデモ(2017年12月15日)

ダマスカス郊外県では、SANA(12月15日付)によると、ジャルマーナー市で、ドナルド・トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都として正式認定したことに抗議するデモが行われ、同市およびダマスカス県ドゥワイラア地区在住のパレスチナ人およびシリア人数百人が参加した。

 

SANA, December 15, 2017

AFP, December 15, 2017、ANHA, December 15, 2017、AP, December 15, 2017、ARA News, December 15, 2017、Champress, December 15, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 15, 2017、al-Hayat, December 16, 2017、al-Mada Press, December 15, 2017、Naharnet, December 15, 2017、NNA, December 15, 2017、Reuters, December 15, 2017、SANA, December 15, 2017、UPI, December 15, 2017などをもとに作成。

 

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2017年12月15日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月15日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県5件、ラタキア県1件、ヒムス県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

シリア政府との停戦に応じた自治体は現在、2,307市町村、武装組織の数は234組織。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 15, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は12月11~12月14日までの4日間でシリア領内で37回の爆撃を実施(2017年12月15日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月11~14日の4日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

12月11日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し7回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は6回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

12月12日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し9回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

12月13日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し16回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は14回で、ブーカマール市近郊(9回)、タンフ国境通行所近郊(5回)に対して行われた。

12月14日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し10回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は10回で、ブーカマール市近郊(9回)、タンフ国境通行所近郊(1回)に対して行われた。

CENTCOM, December 15, 2017をもとに作成。

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