シリア軍はダイル・ザウル県ユーフラテス川右岸での対ダーイシュ掃討作戦を終了(2017年12月7日)

SANA(12月8日付)は、シリア軍が同盟部隊とともに、ダイル・ザウル県のユーフラテス川右岸(西岸)に残されていたダーイシュ(イスラーム国)の最後の支配地域(27の村と農場)を制圧し、シリア東部における対ダーイシュ掃討作戦を終了した、と伝えた。

SANA, December 8, 2017

AFP, December 8, 2017、ANHA, December 8, 2017、AP, December 8, 2017、ARA News, December 8, 2017、Champress, December 8, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 8, 2017、al-Hayat, December 9, 2017、al-Mada Press, December 8, 2017、Naharnet, December 8, 2017、NNA, December 8, 2017、Reuters, December 8, 2017、SANA, December 8, 2017、UPI, December 8, 2017などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長はエルサレムをイスラエルの首都として承認したトランプ米大統領の決定を拒否、アラブ・イスラーム諸国に対立を解消し、インティファーダを行うよう呼びかける(2017年12月7日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は「愛すべきパレスチナは解放される」と題してテレビ演説を行い、ドナルド・トランプ米大統領が6日にエルサレムをイスラエルの首都として承認したことを非難し、「パレスチナのための新たなインティファーダ」を呼びかけた。

ナスルッラー書記長は以下の通り述べた。

「エルサレムに関するトランプの決定は新たなバルフォア宣言だ。だが、我々はほどなく、そのことの重要性をみくびるアラブの声を耳にするだろう」。

「イスラエルは、アラブ諸国、欧州、ロシア、中国が何を言おうと気にしない。米国の姿勢にだけ関心がある」。

「イスラエル人どもはこれまで限られた数の入植地しか建設していなかったが、今後は無制限の建設プロセスを目の当たりにすることになるだろう」。

「アクサー・モスクが危機にある。朝目覚めて、アクサー・モスクが破壊されていることに気づく日が来ても、驚くべきことではなくなっている」。

「パレスチナ問題の運命は危機に瀕している…。トランプはパレスチナ問題は終わったなどと言っている。和平交渉が行われると信じている連中は彼の言葉に注意を払うべきだ」。

「すべてのパレスチナ人は東エルサレムが彼らの国家の首都となるべきだという点で合意している。米国はこれを拒否したのだ」。

「すべてのアラブ・イスラーム諸国は米国大使を呼び出し、トランプの決定に対する正式な抗議文を手渡すべきだ…。米国人はプラグマテックで、自分たちの利益のためにしか動かない。だから、彼らに圧力をかけることは有益且つ有効だ…」。

「アラブ連盟、イスラーム協力機構に呼びかけたい。エルサレムをパレスチナ国家の永遠の首都と宣言する決議を発することを…。パレスチナのための新たなインティファーダを行うべきだ」。

「我々はアラブ・ムスリム諸国政府、そしてアラブ・イスラーム世界の人々に、内戦や紛争を終息させるよう呼びかけたい」。

「25日月曜日に、ベイルート郊外ダーヒヤ地区で大規模連帯集会を行う…。男性、女性、若者、老人、ダーヒヤ、ベイルート、そして参加を希望する人々に呼びかけたい…。私はパレスチナ人民、とりわけ今後街頭や広場で抗議活動を行う人々に敬意を表する。彼らは第一防衛線であり、我々はみな彼らと連帯しなければならない」。

「我々は一つの民族だ。この脅威をチャンスに変え、この危機を成果に変える能力がある。我々はこの状況を我々の勝利、そして敵の敗北へと変えることができる」。

Naharnet, December 7, 2017

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Qanat al-Manar, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)はエルサレムをイスラエルの首都として承認したトランプ米大統領の決定を非難する一方、「拒否と抵抗を続けるイラン同盟」に惑わされず、武装闘争を継続するよう主唱(2017年12月7日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構は声明を出し、ドナルド・トランプ米大統領が6日にエルサレムをイスラエルの首都として承認したことに疑義を呈した。

テレグラムを通じて発表された声明で、シャーム解放機構は、「十字軍ユダヤ同盟はムスリム人民を革命に専念させることに乗じ…、トランプ大統領がエルサレムに米大使館を移転するとした最近の決定を通じて、ムスリム人民を裏切り、ムスリムの感情に挑戦し、侮辱した…。これにより和平プロセスにおける米国の真の役割が確定した…。我々はシャームにおいて、エルサレム(解放)の問題への支持を表明する。なぜなら、この問題は世界中の全てのムスリムの…問題だからだ」と述べた。

その一方、シャーム解放機構は「拒否と抵抗を続けるイラン同盟」なるものが、「エルサレムの日」などと称して偽り、発信し続けるスローガンに疑義を呈する…。エルサレムへの道はシリアにおけるすべてのスンナ派の都市に続いている…。イスラエルが平和に暮らしているなか、シャームの都市は、政権とその同盟者どもの破壊のなかに身を置いている。しかしみながこうしたスローガンによって偽られている…。ムスリム人民はこの真実を理解し、自らの役割を果たさねばならない…。ウンマのウラマーとエリートは自らの義務を実践せねばならない」と主張した。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月7日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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シリア国民連合はエルサレムをイスラエルの首都として承認したトランプ米大統領の決定を拒否(2017年12月7日)

トルコのイスタンブールで活動するシリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ドナルド・トランプ米大統領が6日にエルサレムをイスラエルの首都として承認したことを非難した。

シリア革命反体制勢力国民連立は声明で「エルサレムはパレスチナ・アラブの土地で、イスラエルが占領する権利はない。国際法に基づくと、イスラエルは占領者とみなされ、いかなる外国勢力も同地への主権を主張できない。エルサレムはパレスチナ国家の首都であり、いかなる決定も、この歴史的・地理的事実を変更できない」と述べた。

そのうえで「トランプ大統領の決定は、混乱、暴力、不安定をもたらす」と非難、「決定を即時撤回し、パレスチナ人民の意志と権利を尊重」するよう要求した。

また、シリア革命反体制勢力国民連立に参加するシリア・ムスリム同胞団も声明を出し、トランプ大統領を批判した。

al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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シリア政府代表団はジュネーブ8会議第2ラウンドに参加するため10日スイス入り(2017年12月7日)

SANA(12月7日付)は、外務在外居住者省消息筋の話として、バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表を団長とするシリア政府代表団は、5日に開始されたジュネーブ8会議第2ラウンドに参加するため、10日にスイス入りすると伝えた。

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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反体制武装集団に拉致されていたイドリブ県フーア市およびカファルヤー町の住民15人が解放される(2017年12月7日)

SANA(12月7日付)によると、4月15日にイドリブ県フーア市およびカファルヤー町の住民約5,000人を乗せ、アレッポ市に向かっていた車列(旅客バス75台、救急車20台)がアレッポ市西部ラーシディーン地区(第4区)で反体制武装集団の襲撃を受け、多数が死傷した事件にサイして、武装集団に拉致されていた15人が解放され、アレッポ市に到着した。

解放交渉は、シリア赤新月社が仲介したという。

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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ハサカ市および同市近郊出身者159人が当局に投降し、放免に(2017年12月7日)

ハサカ県では、SANA(12月7日付)によると、ハサカ市および同市近郊出身者159人が、地元和解プロセスの一環で当局に投降し、2016年政令第15号に従い恩赦を受け、放免となった。

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍はアレッポ県、ハマー県を爆撃(2017年12月7日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月7日付)によると、ロシア軍戦闘機がハーヌータ村一帯を爆撃した。

これに対し、イッザ軍はSNSを通じて、ハラファーヤー市近郊のロシア軍拠点を砲撃したと発表した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月7日付)によると、ロシア軍戦闘機がハミーディーヤ村、ウンム・アマド村などを爆撃した。

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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米国防総省報道官「シリア国内で米軍兵士2,000人が戦闘に参加している」(2017年12月7日)

米国防総省のエリック・ペイホン報道官は、シリアとイラク領内でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘に参加している米軍兵士の数が約7,000人に達していることを明らかにした。

ペイホン報道官によると、うち2,000人がシリア領内での戦闘に参加しているという。

AFP, December 7, 2017、ANHA, December 7, 2017、AP, December 7, 2017、ARA News, December 7, 2017、Champress, December 7, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2017、al-Hayat, December 8, 2017、al-Mada Press, December 7, 2017、Naharnet, December 7, 2017、NNA, December 7, 2017、Reuters, December 7, 2017、SANA, December 7, 2017、UPI, December 7, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍参謀本部機動総局「ダーイシュを敗北させるという任務は完了、ロジャヴァ支配地域の復興に向けてダイル・ザウル県東部統治委員会を設置し、参加している」(2017年12月7日)

ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長は、ダイル・ザウル県でのロシア、シリア両軍によるダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦の最近の戦果についてブリーフィングを行った。

Ministry of Defense of Russia, December 7, 2017

それによると、この1週間で、ロシア、シリア両軍は、ユーフラテス川右岸(西岸)のブーカマール市北西部一帯の約2,000平方キロメートルを解放した。

また、過去5日間に、自爆戦闘員130人を含むテロリスト550人以上を殺害、戦車6輌、爆弾を積んだ車輌14台、武装したピックアップトラック91台を破壊した。

さらに6日に、スハイル・ハサン准将指揮下の部隊と第5軍団がユーフラテス川右岸地域で進軍を続け、ダイル・ザウル市からブーカマール市にいたる幹線道路一帯を制圧、これにより、シリア軍はダイル・ザウル県に残っていたダーイシュ支配地域のすべてを解放した。

一方、ユーフラテス川左岸(東岸)でも、ロシア空軍の航空支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が3日までに、ダーイシュの支配下にあったすべての地域を解放した。

なお、ダーイシュ掃討戦最終段階で、ロシア空軍は1日100回から250回の出撃を行い、爆撃を行った。

以上のような戦果を受けて、シリア領内にはダーイシュの支配地域はなり、同国はダーイシュから完全に解放され、ダーイシュを敗北させるという任務は完了した。

解放後のダイル・ザウル県への避難民・難民の帰還や復興をめぐっては、「ダイル・ザウル県東部統治委員会」が発足、シリア駐留ロシア軍司令部の当事者和解調整センターもこれに参加した。

「ダイル・ザウル県東部統治委員会」は、ユーフラテス川左岸で暮らす遊牧民、アラブ人、クルド人らすべての宗派・エスニック集団によって構成され、ダイル・ザウル市、ハジーン市(ブーカマール市近郊)、ダブラーン村(マヤーディーン市近郊)に拠点が設置されたという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 7, 2017をもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは9件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年12月7日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(12月7日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(アレッポ県7件、ヒムス県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、イドリブ県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

シリア政府との停戦に応じた自治体は現在、2,301市町村、武装組織の数は234組織。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 7, 2017をもとに作成。

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