YPG主体のシリア民主軍がダイル・ザウル県南東部でダーイシュとの戦闘を続ける(2018年10月7日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(10月7日付)によると、「テロ駆逐の戦い」を続ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるマラーシダ村に突入した。

また、上バーグーズ村一帯、ハジーン市一帯でダーイシュと交戦、29人を殲滅した。

AFP, October 7, 2018、ANHA, October 7, 2018、AP, October 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2018、al-Hayat, October 8, 2018、Reuters, October 7, 2018、SANA, October 7, 2018、UPI, October 7, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:2015年9月末以降、難民24万6,102人が帰国、避難民124万901人が帰宅(2018年10月7日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月7日付)を公開し、10月6日に難民93人(うち女性27人、子供48人)が新たに帰国したと発表した。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は16,822人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者16,504人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は24万6,102人(うち女性7万3,824人、子供12万5,500人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は663万9,529人(うち女性199万1,892人、子供338万6,150人)。

一方、国内避難民302人が10月6日に新たに帰宅した。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は15万8,539人(うち女性4万7,975人、子供8万218人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は124万901人(うち女性37万2,973人、子供63万2,601人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(アレッポ県2件、ハマー県1件、ラタキア県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 7, 2018をもとに作成。

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PYDの匿名消息筋:トルコとイランがシリア政府とYPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会の交渉を中断させた(2018年10月6日)

バスニュース(10月6日付)は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)を主導する民主統一党(PYD)の匿名消息筋の話として、イランとトルコがシリア政府に圧力をかけ、ロジャヴァ人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会の交渉を中断させたと伝えた。

同消息筋によると、トルコとイランは、シリアにおけるクルド人問題の解決の解決が、両国のクルド人に波及することを嫌っているという。

同消息筋はまた、イランとつながりのあるシリア政府の治安当局が、クルド人とアラウィー派の対立を作り出そうとして、9月8日にカーミシュリー市でのシリア軍とロジャヴァ内務治安部隊(アサーイシュ)の衝突を画策したという。

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、Basnews, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム解放機構と自由人軍がダーイシュ司令官2人を殺害(2018年10月6日)

イドリブ県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(10月6日付)によると、シャーム解放機構と自由人軍がダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を要撃し、司令官2人を殺害した。

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, October 6, 2018などをもとに作成。

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サーリフ人民議会議員は政令第16号がイラン人など外国人の宗教関係省勤務を認めるものだと批判(2018年10月6日)

ナビール・サーリフ人民議会議員(ラタキア選挙区A部門選出、無所属)はフェイスブックの自身のアカウント(https://www.facebook.com/nabil.saleh.370)で、9月20日に施行された政令第16号(http://www.syria-scope.com/wp-content/uploads/2018/09/مرسوم-وزارة-الاوقاف_.pdf)に関して、「宗教関係大臣に同省職員の国籍条件を除外する権限を定めた政令第16号の条項は、イラン人などの外国人が同省に入ることを許すものだ」としたうえで、ワスィーム・マウラーナー宗教関係大臣時間がシリア人ではなく、彼がこの条項を盛り込むんだと批判した。

政令第16号は、宗教関係省の同意を得ていないすべての宗教活動および宗教関係の財産を禁じることを定めた法律で、政府支持者のなかでも批判が相次いでいた。

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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活動家らは悪性腫瘍の治療を行っているアスマー大統領夫人の写真を拡散し誹謗中傷(2018年10月6日)

反体制派系サイトのドゥラル・シャーミーヤ(10月6日付)は、複数の活動家が、最近になって撮影されたアスマー・アフラス大統領夫人の写真を拡散、誹謗中傷を活発化させていると伝えた。

大統領府は8月8日、アスマー夫人が悪性腫瘍の治療を始めたと発表していた(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)。

拡散されている写真は、抗ガン剤治療の副作用による脱毛を隠すように頭に布を巻いた夫人の写真。

Kull-na Shuraka’, October 6, 2018

写真を拡散した活動家の1人で離反士官のムスタファー・バックール氏は、フェイスブックのアカウントで「アサドの手でシリア人が化学兵器によって味わわされたものを、その妻であるアスマーはガンになって味わっている。アサドの化学兵器で犠牲となった人たちは数分間の拷問のような苦しみの後、殉教した。一方、アスマーは毎日拷問のような苦しみを味わい、なお死んでいない」などと綴っている。

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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トルコの後押しを受ける国民解放戦線が、ロシア・トルコ首脳による非武装地帯設置合意に従い、重火器の撤去を開始(2018年10月6日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月6日付)が複数の軍消息筋の話として伝えたところによると、トルコの後押しを受ける国民解放戦線が、9月17日のロシア・トルコ首脳による非武装地帯設置合意に従い、重火器の撤去を開始した。

同消息筋によると、シリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団、バラク・オバマ前米政権の支援を受け、最近までシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構と連携していた自由イドリブ軍が、県東部から戦車、重火器の撤去を始めたという。

ANHA(10月8日付)によると、イドリブ県ザーウィヤ山一帯の拠点に撤収。

国民解放戦線のナージー・ムスタファー報道官はテレグラムのアカウントで、ソチでの(ロシアトルコ両首脳による)非武装地帯設置合意に従い、前線における拠点や陣地をそのままとしたかたちで、重武装の撤去を開始した、と発表した。

なお、ロイター通信(10月6日付)もまた、複数の消息筋の話として、トルコの支援を受ける反体制派が6日早朝から重火器の撤去を開始したと伝えた。

一方、『ハヤート』(10月8日付)が、「自由シリア軍」司令官筋の話として伝えたところによると、シャーム軍団は、イドリブ県のアブー・ズフール町一帯およびジスル・シュグール市一帯、ハマー県北西部のガーブ渓谷一帯、ラタキア県北東部のトルコマン山一帯から重火器の撤退を開始したという。

al-Hayat, October 7, 2018

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、October 8, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、October 8, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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ロシアのボグダノフ外務副大臣「イドリブ県の非武装地帯設置合意は暫定的なもので、目的はテロリストを根絶し、武器を放棄しない戦闘員を打破することにある」(2018年10月6日)

ロシアのミハエル・ボグダノフ外務副大臣はスプートニク・ニュース(10月6日付)の取材に対して、「イドリブ県の合意(非武装地帯設置合意)は暫定的なもので…、その目的はテロリストの巣窟を根絶し、武器を放棄しない戦闘員を打破することにある」と述べた。

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、Sputnik News, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍装甲車複数輌および兵士数十人がダイル・ザウル県南東部に展開し、YPG主体のシリア民主軍と対峙(2018年10月6日)

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス・ポスト(10月6日付)によると、ロシア軍装甲車複数輌および兵士数十人が5日、県南東部のブーカマール市近郊のユーフラテス川右岸(西岸)の複数カ所に展開した。

同地には、「イランの民兵」の拠点が複数あり、対岸のユーフラテス川左岸(東岸)には、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が展開し、サイヤール村一帯の拠点を強化している。

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、Euphrates Post, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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アレッポ県西部(非武装地帯)でシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの後押しを受ける国民解放戦線が交戦後、停戦合意(2018年10月6日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が、イドリブ県に近いミーズナーズ村、カフルヌーラーン村に侵攻し、トルコが後援する国民解放戦線と数時間にわたり交戦した。

この戦闘で、シャーム解放機構はミーズナーズ村を砲撃し、住民多数が負傷した。

ミーズナーズ村、カフルヌーラーン村は、17日にロシア・トルコ両首脳が設置合意した非武装地帯内に位置する。

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その後、シャーム解放機構と国民解放戦線は事態を収拾するため停戦合意を交わした。

合意は4項目からなり、戦闘が発生したミーズナーズ村一帯およびカフルヌーラーン村一帯での市民生活の回復と戦闘の回避、双方が拘束した逮捕者の即時釈放、指名手配者の法廷での即時審理などが定められている。

Kull-na Shuraka’, October 6, 2018

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュとの交戦、スーサ町、シャフア村、マラーシダ村に向けて進軍を続ける(2018年10月6日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(10月6日付)によると、「テロ駆逐の戦い」を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討戦を続け、スーサ町近郊、シャフア村近郊、マラーシダ村近郊に到達した。

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はサファー丘でダーイシュへの攻撃を続ける(2018年10月6日)

ダマスカス郊外県では、SANA(10月6日付)によると、シリア軍が予備部隊とともにスワイダー県東部に隣接するサファー丘の岩石砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点への攻撃を続けた。

AFP, October 6, 2018、ANHA, October 6, 2018、AP, October 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 6, 2018、al-Hayat, October 7, 2018、Reuters, October 6, 2018、SANA, October 6, 2018、UPI, October 6, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:2015年9月末以降、難民24万6,009人が帰国、避難民124万599人が帰宅(2018年10月6日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月6日付)を公開し、10月5日に難民153人(うち女性46人、子供78人)が新たに帰国したと発表した。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は16,729人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者16,411人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は24万6,009人(うち女性7万3,797人、子供12万5,452人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は663万9,529人(うち女性199万1,892人、子供338万6,150人)。

一方、国内避難民227人が10月5日に新たに帰宅した。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は15万8,237人(うち女性4万7,809人、子供7万9,955人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は124万599人(うち女性37万2,878人、子供63万2,456人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県2件、ラタキア県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも3件の停戦違反(ハマー県)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 6, 2018をもとに作成。

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トルコの実質占領下と反体制派の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県北部・西部各所で親サウジ反体制派を批判するデモ(2018年10月5日)

反体制派系サイトのオリエント・ニュース(10月5日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(10月5日付)などは、トルコの実質占領下と反体制派の支配下にあるイドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県北部・西部各所で、金曜の集団礼拝後に「交渉委員会は我々を代表していない」と銘打ったデモが行われた。

デモは、イドリブ県のイドリブ市、マアッラト・ヌウマーン市、カフルナブル市など、アレッポ県のアウラム・クブラー町、バータブー村、マーリア市、アアザーズ市、カルジャブリーン村、カッバースィーン村、バザーア村、ジャラーブルス市、カスィービーヤ村、バーブ市などで行われ、住民数千人が参加、サウジアラビアが支援してきた最高交渉委員会を批判、シリア国民対話大会で設置合意された制憲委員会の拒否、逮捕者釈放、政権打倒を訴えた。

Kull-na Shuraka’, October 5, 2018
Kull-na Shuraka’, October 5, 2018
Kull-na Shuraka’, October 5, 2018
Kull-na Shuraka’, October 5, 2018
Kull-na Shuraka’, October 5, 2018
Orient News, October 5, 2018

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ハマー県では、SANA(10月5日付)によると、シリア軍がマアルカバ村、ラハーヤー村一帯に潜入しようとした反体制武装集団を撃退した。

AFP, October 5, 2018、ANHA, October 5, 2018、AP, October 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 5, 2018、al-Hayat, October 6, 2018、Reuters, October 5, 2018、SANA, October 5, 2018、UPI, October 5, 2018などをもとに作成。

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アレッポ県北西部カフル・ハラブ村でシャーム解放機構がシリア政府との和解を試みる住民の摘発を試み、ヌールッディーン・ザンキー運動と交戦、多数の住民が巻き添えとなって死傷したのち、村と停戦を合意(2018年10月5日)

アレッポ県では、ANHA(10月5日付)によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が、カフル・ハラブ村にあるヌールッディーン・ザンキー運動の拠点複数カ所を襲撃し、戦闘となった。

この戦闘で、子供複数人を含む村人多数が巻き添えなり、死傷した。

ヌールッディーン・ザンキー運動は、バラク・オバマ前米政権の支援を受けていた「穏健な反体制派」で、シャーム・ファトフ戦線(シャームの民のヌスラ戦線)とともにシャーム解放機構を結成したが、その後離反、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動とともにシリア解放戦線を結成、現在はトルコが支援する国民解放戦線に所属している。

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この戦闘に関して、ドゥラル・シャーミーヤ(10月5日付)は、カフル・ハラブ村の消息筋の話として、シャーム解放機構の攻撃は、シリア政府との和解を主唱する住民を粛清するために行われたと伝えた。

同消息筋によると、シャーム解放機構はカフル・ハラブ村で住民やヌールッディーン・ザンキー運動のメンバーを摘発しようとしたところを、ヌールッディーン・ザンキー運動が発砲するなどして抵抗し、戦闘に発展したという。

これに対して、拘束された住民の身内らがデモを行い、シャーム解放機構に住民の釈放を求めたが、シャーム解放機構はデモ参加者に発砲し、強制排除したという。

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その後、シャーム解放機構とカフル・ハラブ村の住民は共同声明を出し、対立を収束させることで合意したと発表した。

声明によると、5日早朝に、窃盗・拉致・麻薬売買に関与してきたカフル・ハラブ村の住民(そのほとんどがアッサーフ家)の一斉摘発がシャーム解放機構によって行われ、その多くが逮捕されたが、一部が住民を人間の盾にして逃走を試み、戦闘によって多数が死傷したという。

その後、住民の要望によって、村の名士や地元評議会メンバーが、犯罪者をアターリブ市に移送し、彼らが村に戻ることを禁じることを条件に、捕捉中のシャーム解放機構メンバーの身柄を解放することなどを決定し、シャーム解放機構との間に停戦合意を交わしたという。

Kull-na Shuraka’, October 5, 2018

AFP, October 5, 2018、ANHA, October 5, 2018、AP, October 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 5, 2018、al-Hayat, October 6, 2018、Reuters, October 5, 2018、SANA, October 5, 2018、UPI, October 5, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル県南東部でダーイシュとの戦闘を続ける(2018年10月5日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(10月5日付)によると、「テロ駆逐の戦い」を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が上バーグーズ村一帯、ハジーン市一帯、スーサ町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、38人を殲滅、拠点6カ所を制圧した。

AFP, October 5, 2018、ANHA, October 5, 2018、AP, October 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 5, 2018、al-Hayat, October 6, 2018、Reuters, October 5, 2018、SANA, October 5, 2018、UPI, October 5, 2018などをもとに作成。

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トルコの実質占領下のアレッポ県北部で反体制派どうしの交戦が相次ぎ、女児1人が巻き添えとなって死亡(2018年10月5日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月5日付)によると、トルコの実質占領下にあるバーブ市近郊のスッカリーヤ村で、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動と末裔軍が交戦、住民が戦闘に巻き込まれて女児1人が死亡、複数が負傷した。

Kull-na Shuraka’, October 5, 2018

また、ANHA(10月5日付)によると、トルコの実質占領下にあるアフリーン郡ジンディールス町近郊のカジュームー村で、東部自由人連合と、同組織から離反したアドル連合のメンバーどうしが、略奪品の分配をめぐって衝突、交戦した。

一方、トルコ軍は、アイン・アラブ(コバネ)市近郊のガリブ村に対して発砲した。

AFP, October 5, 2018、ANHA, October 5, 2018、AP, October 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 5, 2018、al-Hayat, October 6, 2018、Reuters, October 5, 2018、SANA, October 5, 2018、UPI, October 5, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:2015年9月末以降、難民24万5,856人が帰国、避難民124万372人が帰宅(2018年10月5日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月5日付)を公開し、10月4日に難民162人(うち女性50人、子供79人)が新たに帰国したと発表した。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は16,576人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者15,258人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は24万5,856人(うち女性7万3,751人、子供12万5,374人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は663万9,529人(うち女性199万1,892人、子供338万6,150人)。

一方、国内避難民340人が10月4日に新たに帰宅した。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は15万8,010人(うち女性4万7,809人、子供7万9,955人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は124万372人(うち女性37万2,807人、子供63万2,338人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ラタキア県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも1件の停戦違反(ハマー県)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 5, 2018をもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣は制憲委員会設置に向け「事態変更」を試みるロシアを批判(2018年10月4日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、1月のソチでのシリア国民対話大会で設置合意された制憲委員会に関して「政権、反体制派、市民社会が三つの(制憲委員会メンバー候補者の)リストがあるが…、一部の国が政権にとって有利なようにバランスを変えようとしている」とロシアの姿勢を暗に批判、「事態はそのようにはならない」と述べた。

発言は、ロシアのマリア・ザハロワ外務省報道官が「制憲委員会の発足は困難だ。残念ながら、みなが建設的に考えている訳ではないからだ。だが、我々は建設的に作業を進めるため事態を変更しようとしている」と述べたことへの批判。

AFP, October 4, 2018、ANHA, October 4, 2018、AP, October 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018、al-Hayat, October 5, 2018、Reuters, October 4, 2018、SANA, October 4, 2018、UPI, October 4, 2018などをもとに作成。

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トルコ領内でのサウジアラビア領事館による著名ジャーナリスト拘束への疑惑が強まるなか、トルコの庇護を受けるイドリブ県の反体制派は親サウジの反体制派への抗議デモを呼びかける(2018年10月4日)

ドゥラル・シャーミーヤ(10月4日付)は、トルコの影響下にあるイドリブ県やハマー県北部、そして同国の実質占領下にあるアレッポ県北部で活動を続ける活動家・組織が、5日午後に「交渉委員会は我々を代表していない」と銘打ったデモを呼びかけている、と伝えた。

交渉委員会とは、ジュネーブ会議での反体制派の代表組織として、サウジアラビアの肝煎りで2015年末に結成された最高交渉委員会のこと。

デモでは、アサド政権の打倒、ロシアに懐柔された最高交渉委員会の拒否などが訴えられる予定だという。

al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018

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なお、トルコのイブラヒム・カリン大統領府報道官は3日、トルコ国内で2日に失踪した米国在住のサウジアラビア人ジャーナリストのジャマール・ハシュークジー(Jamal Khashoggi)氏に関して、記者団に対して「我々が得ている情報によると、サウジアラビア国籍のこの人物は現在も(イスタンブールのサウジアラビア)領事館にいる」と述べた。

カリン報道官によると、トルコ外務省と警察当局が事件について調査を行っているほか、トルコ政府もサウジアラビア政府高官に連絡をとっているという。

カシュークジー氏は2日、婚姻届を提出するために必要な書類を受け取るためにイスタンブールのサウジアラビア領事館を訪れて以降消息を経ったままで、婚約者(トルコ人)は3日朝から、領事館施設の前でカシュークジー氏を待っているという。

AFP, October 4, 2018、ANHA, October 4, 2018、AP, October 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018、al-Hayat, October 5, 2018、Naharnet, Octoer 4, 2018、Reuters, October 4, 2018、SANA, October 4, 2018、UPI, October 4, 2018などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動前総司令官で国民解放戦線指導評議会メンバー「トルコを煩わせないようにするため非武装地帯設置合意を受諾した」(2018年10月4日)

トルコの支援を受ける国民解放戦線の指導評議会メンバーで、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動のハサン・スーファーン前総司令官は、シャーム自由人イスラーム運動系サイトのナダー・スーリヤー(10月4日付)の取材に応じ、ロシア・トルコ首脳が17日にイドリブ県で非武装地帯を設置合意したことに関して「我々は、敵国ロシアがそれ(非武装地帯設置合意)を長期間遵守するとは思っていない…シリア国民の革命は終わらないし、その闘争はイドリブ県境にいたる地域で、自由が得られるまで続く」と述べた。

スーファーン氏はまた、国民解放戦線が非武装地帯設置合意を(ロシア軍の同地への撤退を拒否しつつも)受諾したことに関して、「国民戦線は即座に同意したことで、トルコは、ロシア軍の非武装地帯への進入阻止にかかる文言にこだわることなく、ロシアと交渉できるようになった…。拒否することで、トルコを煩わせたくなかった」ためと述べた。

al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018

AFP, October 4, 2018、ANHA, October 4, 2018、AP, October 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018、al-Hayat, October 5, 2018、Nada’ Suriya, October 4, 2018、Reuters, October 4, 2018、SANA, October 4, 2018、UPI, October 4, 2018などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「シリア国民が選挙を実施すれば、我々はシリアをあるべき「持ち主」に委ねる…。ロシアとシリア難民の帰還について合意した」(2018年10月4日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はイスタンブールで開かれたフォーラムで演説し、「シリア国民が選挙を実施すれば、我々はシリアをあるべき「持ち主」に委ねるだろう」と述べた。

この選挙が何をするかについては明らかにしなかった。

エルドアン大統領はまた「ロシアとシリア難民の帰還について合意した…。トルコは難民の前で門戸を閉ざすようなことはしない。なぜならそれはトルコの価値観に反するからだ」と述べた。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月4日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018

AFP, October 4, 2018、ANHA, October 4, 2018、AP, October 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018、al-Hayat, October 5, 2018、Reuters, October 4, 2018、SANA, October 4, 2018、UPI, October 4, 2018などをもとに作成。

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YPGに近い「オリーブの怒り」作戦司令室はトルコの実質占領下にあるアフリーン郡(アレッポ県)で反体制派を攻撃(2018年10月4日)

アレッポ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)に近い「オリーブの怒り」作戦司令室広報センターが声明を出し、トルコの実質占領下にあるアフリーン郡のバッル村・シャイフ・リーフ村間の街道で2日、反体制武装集団を攻撃し、2人を殺害したと発表した。

AFP, October 4, 2018、ANHA, October 4, 2018、AP, October 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018、al-Hayat, October 5, 2018、Reuters, October 4, 2018、SANA, October 4, 2018、UPI, October 4, 2018などをもとに作成。

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シリア軍がサファー丘でダーイシュ掃討戦を続けるなか、ロシア軍憲兵隊はスンナ青年旅団の戦闘員約150人を援軍として派遣(2018年10月4日)

ダマスカス郊外県では、SANA(10月4日付)によると、シリア軍が予備部隊とともにスワイダー県東部に隣接するサファー丘一帯の岩石砂漠地帯(スワイダー砂漠)で、ダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討戦を継続し、カブル・シャイフ・フサイン地区に向かって進軍、カアー・マナート地区を制圧した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(10月4日付)は、ロシア軍憲兵隊が、ダルアー県でシリア政府との和解に応じたアフマド・アウダ氏率いるスンナ青年旅団の戦闘員約150人を、ダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍との戦闘が続いているダマスカス郊外県サファー丘一帯に移送したと伝えた。

これに関連して、スワイダー24(10月4日付)は、第5軍団が、スンナ青年旅団の対ダーイシュ掃討戦への参加を求めるロシア軍の要請を正式に同意したと伝えた。

AFP, October 4, 2018、ANHA, October 4, 2018、AP, October 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018、al-Hayat, October 5, 2018、Reuters, October 4, 2018、SANA, October 4, 2018、Suwayda 24, October 4, 2018、UPI, October 4, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュとの戦闘の末、ダイル・ザウル県南東部の1カ村を制圧(2018年10月4日)

ダイル・ザウル県では、「テロ駆逐の戦い」を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターが声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、スーサ町近郊のムーザーン村を制圧したと発表した。

広報センターはまた、上バーグーズ村一帯、ハジーン市一帯でダーイシュと交戦し、拠点17カ所を制圧、21人を殲滅したと発表した。

AFP, October 4, 2018、ANHA, October 4, 2018、AP, October 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 4, 2018、al-Hayat, October 5, 2018、Reuters, October 4, 2018、SANA, October 4, 2018、UPI, October 4, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:2015年9月末以降、難民24万5,694人が帰国、避難民124万32人が帰宅(2018年10月4日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月4日付)を公開し、10月3日に難民454人(うち女性135人、子供231人)が新たに帰国したと発表した。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は16,414人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者16,096人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は24万5,694人(うち女性7万3,704人、子供12万5,295人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は663万9,529人(うち女性199万1,892人、子供338万6,150人)。

一方、国内避難民254人が10月3日に新たに帰宅した。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は15万7,670人(うち女性4万7,693人、子供7万9,803人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は124万32人(うち女性37万2,404人、子供63万1,808人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(ハマー県2件、アレッポ県2件、ラタキア県7件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 4, 2018をもとに作成。

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北・東シリア自治局の執行評議会は省に相当する9委員会7局を設置、各共同委員長を任命(2018年10月3日)

9月6日に西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会の大会で樹立が宣言された「北・東シリア自治局」はラッカ県アイン・イーサー市で第2回会合を開いた。

会合では、執行評議会が、省に相当する9の委員会と7つの局を設置し、9つの委員会の共同委員長を任命した。

任命された共同委員長は以下の通り:

内務委員会:アリー・ムスタファー・ハッジュー、ハイフィー・イブラーヒーム・ムスタファー
養育教育委員会:カウサル・ドゥークー、ラジャブ・マシュラフ
地方行政委員会:ジョゼフ・ラフドゥー、マイダヤー・ブーザーン
経済農業委員会:サルマーン・タウフィーク・バールードゥー、アマル・ハズィーム
財務委員会:ワラート・ハーッジ・アリー、サルワー・サイイド
文化芸術委員会:アブドゥッサッタール・シャカーギー、アーイシャ・アリー・ラジャブ
衛生環境委員会:ジュワーン・ムスタファー、ハターム・ハリール・ジャルド
社会問題委員会:ファールーク・マーシー、ビーリーファーン・ハサン
女性委員会:ジーハーン・ハドルー(男性委員長は任命されず)

また、7つの局は以下の通り:

防衛局
宗教教義局
渉外関係局
諮問局
情報局
石油地下資源局
開発計画局

ANHA, October 4, 2018

AFP, October 3, 2018、ANHA, October 3, 2018、October 6, 2018、October 15, 2018、AP, October 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2018、al-Hayat, October 4, 2018、Lenz News, October 4, 2018、Reuters, October 3, 2018、SANA, October 3, 2018、UPI, October 3, 2018などをもとに作成。

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シリア民主評議会(YPG主体のシリア民主軍の政治母体)共同議長「政治的解決に向け、シリア政府と対話を行う用意がある」(2018年10月3日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のアミーナ・ウマル共同議長は、ANHA(10月3日付)のインタビューに応じ、シリア政府との関係に関して、政治的解決に向け、常にあらゆる対話を行う用意がある、と述べた。

ウマル共同議長は「シリア民主評議会は、すべての社会集団、政治団体を包摂する愛国的で民主的な政治プロジェクトで、シリア国民の苦難を終わら、対話と交渉を通じてシリア危機を解決することをめざしている」としたうえで、「評議会は、中央政府とシリア北東地域の間に存在する障害への対応を検討するようシリア政府に呼びかけたが、この今のところ結果を得ていない…。交渉の道のりは長いが、交渉は将来、シリア国民の利益に沿ったもの、そして紛争の終わりをもたらすだろう」と述べた。

ANHA, October 3, 2018

https://youtu.be/MJlRde-WhE8

 

AFP, October 3, 2018、ANHA, October 3, 2018、AP, October 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2018、al-Hayat, October 4, 2018、Reuters, October 3, 2018、SANA, October 3, 2018、UPI, October 3, 2018などをもとに作成。

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アサド大統領は2011年に「アラブの春」がシリアに波及して以降初めてアラブ湾岸諸国のメディアのインタビューに応じ、復興ヴィジョンを語る(2018年10月3日)

アサド大統領はクウェート日刊紙『シャーヒド』(10月3日付)の単独インタビューに応じた。

アサド大統領がアラブ湾岸諸国のメディアのインタビューに応じるのは、2011年に「アラブの春」がシリアに波及して以降ではこれが初めて。

イタンビューは首都ダマスカスの大統領官邸で、1時間半にわたって行われた。

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

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「報道機関としてのあなた方の役割に感謝します。あなた方は、誰も本当のことを言おうとしないなかで、率直に、そして明白に意見を述べられてきました」。

「アラブ・メディアは、残念ながら、中東諸国、とりわけシリアのイメージを歪めようとするのに躍起なシオニスト・米国の報道機関の背後に追いやられてしまっている。彼らの情報戦とは、嘘と偽りを駆使した非常に酷いもので、人々は真実と虚偽の間で迷いでしまった。しかし、意識の高いシリア国民はSNSを通じて事態を注視してきた」。

「クウェートはメディアを通じて事態を監視する役割を果たしてきた。あなた方が民主主義、自由、表現といった伝統のある国にいなければ、そこようなことはなされなかったでしょう」。

「我々はおかげさまで、ほとんどの都市でテロ犯罪者を捕らえ、市民をテロから守る備えができました…。我々は地域復興を開始しました…。近い将来、シリアは全土においてその支配、そして法を回復するでしょう。アラブ性(ウルーバ)を誇るシリアのいかなる場所にも主権が及ばない状態にはならないでしょう」。

「多くのアラブ諸国と我々の間には深い相互理解があります。また西側諸国のなかには大使館を再開することを計画・準備している国もあります。西側諸国、そしてアラブ諸国の使節団が実際にシリアを訪れて、外交、経済、産業といった分野での関係再開の調整を行い始めています」。

「近い将来、このテロ戦争の内幕が暴かれ、政治的ゲームに変化が生じ、シリアが民族の大義を支援するという枢軸的な役割を回復するでしょう。また、その前に、すべての避難民が自らの都市、町、村に戻るでしょう」。

al-Shahid, October 3, 2018

「ロシアの役割は確固たるものとなっており、中国、インド、そしてその他の友好国とも協力しています…。国際社会のパワーバランスは、今後変化し、より良くなるでしょう」。

「我々は今後、産業復興を開始し、中東地域においても秀でていたシリアの産業を支援するでしょう。さまざまな企業が、地元の企業、アラブ諸国や諸外国との合弁企業のいかんにかかわらず、支援を受け、復旧を遂げるでしょう」。

「我々は農業にも高い関心をもっちえます。この地域で品質の高い果物、野菜を生産してきたのはシリアです。我々は農産物を世界中に輸出したいと考えています」。

「さらに、観光、芸術、文化の門戸を開くでしょう。シリアはかつて、文化、芸術、創造に富んだ国だったからです…。ダマスカスに来て、どのような感想を持ちましたか?」。

AFP, October 3, 2018、ANHA, October 3, 2018、AP, October 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2018、al-Hayat, October 4, 2018、Reuters, October 3, 2018、SANA, October 3, 2018、al-Shahid, October 3, 2018、UPI, October 3, 2018などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「シリアでの戦争が終結し、シリア政府が要請すれば、ロシア軍は撤退する」(2018年10月3日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、首都モスクワでのエネルギー関係の会議で、シリア駐留ロシア軍の駐留の是非に関して、「シリアでの戦争が終結し、シリア政府が要請すれば、撤退する」と述べた。

AFP(10月3日付)などが伝えた。

AFP, October 3, 2018、ANHA, October 3, 2018、AP, October 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2018、al-Hayat, October 4, 2018、Reuters, October 3, 2018、SANA, October 3, 2018、UPI, October 3, 2018などをもとに作成。

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