トルコのシャンルウルファ県知事「平和の泉作戦による制圧地域にシリア難民13万人が帰国した」(2019年12月26日)

トルコのシャンルウルファ県知事のアブドゥッラ・エリン氏は、10月のトルコ軍によるシリア北東部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)によって人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が掃討された地域に帰国したシリア難民が13万人に達していることを明らかにした。

エリン県知事によると、トルコの占領下に入ったラッカ県タッル・アブヤド市の人口は、侵攻前は25,000~30,000人だったが、1万人のシリア難民が帰還、またハサカ県ラアス・アイン市は、侵攻前はほぼ無人状態だったが、5万人の難民が帰還、その人口は8万人に増大したという。

ジスル・トゥルク(12月26日付)が伝えた。

AFP, December 26, 2019、ANHA, December 26, 2019、AP, December 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2019、al-Jisr Turk , December 26, 2019、Reuters, December 26, 2019、SANA, December 26, 2019、SOHR, December 26, 2019、UPI, December 26, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県タッル・タムル町で米軍兵士とロシア軍兵士が殴り合いの喧嘩(2019年12月26日)

ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月26日付)が現地の複数の情報筋の話として伝えたところによると、タッル・タムル町で米軍の兵士が、住民に米軍の駐留についての意見を聞くための調査を通訳を交えて行っていたところに、ロシア軍の兵士がやって来て、口論の末、殴り合いとなった。

AFP, December 26, 2019、ANHA, December 26, 2019、AP, December 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2019、Reuters, December 26, 2019、SANA, December 26, 2019、SOHR, December 26, 2019、UPI, December 26, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍は米軍が基地として使用していたラッカ県タッル・サマン村に基地を設置(2019年12月26日)

ラッカ県では、タス通信(12月26日付)によると、ロシア軍部隊が、米軍によって基地として使用されていたタッル・サマン村の旧学校に基地を設置した。

タッル・サマン村はラッカ市とシリア北東部各地とを結ぶ街道の分岐点で、ロシア軍は26日から同地一帯でのパトロール活動を開始したという。

AFP, December 26, 2019、ANHA, December 26, 2019、AP, December 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2019、Reuters, December 26, 2019、SANA, December 26, 2019、SOHR, December 26, 2019、TASS, December 26, 2019、UPI, December 26, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県でシリア民主軍を攻撃(2019年12月26日)

ダイル・ザウル県では、ザマーン・ワスル(12月26日付)などによると、アブー・ハシャブ村近郊で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が何者かの発砲を受け、士官1人を含む2人が死亡した。

また、ハワーイジュ村近郊ではダーイシュ(イスラーム国)のメンバーがシリア民主軍の検問を攻撃、戦闘となり、ダーイシュ・メンバー1人とシリア民主軍戦闘員1人が死亡した。

AFP, December 26, 2019、ANHA, December 26, 2019、AP, December 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2019、Reuters, December 26, 2019、SANA, December 26, 2019、SOHR, December 26, 2019、UPI, December 26, 2019、Zaman al-Wasl, December 26, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県アイヤーシュ村の「イランの民兵」の倉庫が無人航空機(ドローン)の爆撃によると思われる攻撃で爆発(2019年12月26日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アイヤーシュ村にある「イランの民兵」の倉庫複数棟で爆発が発生した。

爆発は無人航空機(ドローン)の爆撃によるものだと思われる。

AFP, December 26, 2019、ANHA, December 26, 2019、AP, December 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2019、Reuters, December 26, 2019、SANA, December 26, 2019、SOHR, December 26, 2019、UPI, December 26, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍の支援を受ける国民軍の一部がシリア民主軍に武器弾薬を引き渡し、イドリブ県に逃亡(2019年12月26日)

シリア人権監視団は、トルコによるシリア北東部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)に参加していた武装集団(国民軍)の一部が、ラッカ県タッル・アブヤド市近郊で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に保有していた武器弾薬を引き渡し、その見返りとして、アレッポ県マンビジュ市に逃亡するのを黙認されたと発表した。

この武装集団は、マンビジュ市からアレッポ県ジャラーブルス市を経て、最終的には、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県へと移動する予定で、戦闘員が続々とマンビジュ市方面に向かい始めているが、ロシア軍はこの動きを拒否しているという。

AFP, December 26, 2019、ANHA, December 26, 2019、AP, December 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2019、Reuters, December 26, 2019、SANA, December 26, 2019、SOHR, December 26, 2019、UPI, December 26, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県の4カ村を新たに制圧(2019年12月26日)

イドリブ県では、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦の末、県南東部のハルバーン村、サムカ村、タッル・ハトラ村、ヒルバト・ナウワーフ村を制圧・浄化した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が、マアッルシャムシャ村、バーブーリーン村、サーリヒーヤ村、ダイル・シャルキー村、マアッラト・ヌウマーン市、ザアラーナ村、マアッル・シャマーリーン村、タッル・マンス村、ガドファ村、ムアスラーン村、タッル・キルスヤーン村、クワイリス村、タッル・ハトラ村、アブー・ジュライフ村を砲撃した。

また、マシャーミーシュ村、ドゥライム村、バルナーン村、ファルワーン村一帯では、シリア軍と、シャーム解放機構や国民解放戦線などからなる反体制武装集団が交戦し、シリア軍兵士3人が死亡した。

なお、シリア・ロシア軍による爆撃は実施されなかった。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、カルダーハ市近郊の森林地帯に反体制武装集団が撃った砲弾複数発が着弾した。

また、カッバーナ村一帯では、シリア軍と、シャーム解放機構と新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室が交戦し、シリア軍兵士4人が死亡した。

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ダルアー県では、HFL(12月27日付)によると、サナマイン市に設置されているシリア軍の検問所複数カ所が何者かの攻撃を受けた。

 

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を47件(イドリブ県17件、ラタキア県11件、アレッポ県9件、ハマー県10件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を10件(イドリブ県6件、ラタキア県4件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, December 26, 2019、ANHA, December 26, 2019、AP, December 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2019、HFL December 27, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 26, 2019、Reuters, December 26, 2019、SANA, December 26, 2019、SOHR, December 26, 2019、UPI, December 26, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はアレッポ県北部、ラッカ県北部を砲撃(2019年12月26日)

アレッポ県では、ANHA(12月26日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(12月26日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・アイン・イーサー市近郊のアリーダ村、ハーリディーヤ村を砲撃した。

AFP, December 26, 2019、ANHA, December 26, 2019、AP, December 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2019、Reuters, December 26, 2019、SANA, December 26, 2019、SOHR, December 26, 2019、UPI, December 26, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから456人、ヨルダンから621人の難民が帰国、避難民1人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年12月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月26日付)を公開し、12月25日に難民1,077人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは456人(うち女性137人、子供233人)、ヨルダンから帰国したのは621人(うち女性186人、子供317人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は505,544人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者161,058人(うち女性48,708人、子ども82,436人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者344,486人(うち女性103,389人、子ども175,677人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,676,088人(うち女性2,002,826人、子供3,404,805人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 734,824人(うち女性220,755人、子供375,035人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は37,656人(うち女性11,516人、子供17,095人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,306,252人(うち女性394,075人、子供660,861人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 26, 2019をもとに作成。

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