米軍はシリア・イラク領内のイラク人民防衛隊ヒズブッラー大隊の拠点を爆撃(2019年12月29日)

米国防総省のジョナサン・ホフマン報道官は、イラクとシリア領内にあるイラク人民動員隊所属のヒズブッラー大隊の拠点を爆撃したと発表した。

ホフマン報道は「有志連合軍を迎え入れてくれているイラクの複数の基地に対するヒズブッラー大隊の度重なる攻撃への対抗措置として、米軍はシリアとイラク領内にある同組織の施設5カ所に対して、正確な自衛攻撃を行った。これはイラクの基地がロケット団30発によって狙われ、米軍兵士1人が死亡、米軍兵士4人とイラク治安部隊兵士2人が負傷したことへの対抗措置である」と述べた。

AFP, December 30, 2019、ANHA, December 30, 2019、AP, December 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 30, 2019、Reuters, December 30, 2019、SANA, December 30, 2019、SOHR, December 30, 2019、UPI, December 30, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコによってリビアに派兵された国民軍戦闘員の映像がSNS上にアップされるなか、国民軍、リビア国民合意政府は派兵を頑なに否定(2019年12月29日)

シリア人権監視団は、信頼できる複数の情報筋の話として、国民軍の戦闘員がトルコによってシリア北部からリビアの首都トリポリへと移送されたと発表した。

リビアに移送されたのは現在のところ約300人。

また、トルコの教練キャンプには、国民軍に所属するスライマーン・シャー師団、スルターン・ムラード師団など戦闘員の900~1,000人がリビアへの派遣に向けて教練を受けているという。

リビアに派遣される戦闘員は、3~6ヶ月間の契約を結び、月収2,000~2,500ドルを受け取るという。

なお、ドゥラル・シャーミーヤ(12月29日付)などによると、リビアに派遣されたのは、国民軍所属のハムアート師団、スルターン・ムラード師団の戦闘員約600人。

**

また、ツイッター(https://twitter.com/Kalmuqdad/status/1211115528867241984/video/1)では、国民軍の戦闘員が、トリポリ近郊での最前線にあるタクバーリー基地のゲートを背にして映っているビデオ映像がアップされた。

**

一方、国民軍は声明を出し、「シリア国民軍のいかなる戦闘員もリビアでの戦闘、作戦には参加してない」と発表した。

**

また、リビアの国民合意政府(GNA)のファーイズ・スィラージュ執行評議会議長の事務局が声明を出し、「戦争犯罪者ハリーファ・ハフタルとその支援者らがSNSで流しているビデオ映像の信憑性を否定する」と表明したうえで、「国民合意政府はこうしたウソを拡散するのに寄与している者すべてを法的に追及する。これらは、リビア軍が実現する勝利を歪めようとする試みに過ぎない」と付言した。

AFP, December 29, 2019、ANHA, December 29, 2019、AP, December 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2019、Reuters, December 29, 2019、SANA, December 29, 2019、SOHR, December 29, 2019、UPI, December 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県カナーキル村で地元和解委員会議長が殺害される(2019年12月29日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カナーキル村で地元の和解委員会のバフジャト・ハーフィズ議長の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、ハーフィズ議長が死亡した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(12月29日付)によると、カナーキル村で政権を批判する落書きが複数カ所で見つかった。

AFP, December 29, 2019、ANHA, December 29, 2019、AP, December 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2019、Reuters, December 29, 2019、SANA, December 29, 2019、SOHR, December 29, 2019、UPI, December 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラッカ県ではM4高速道路以南を砲撃したトルコ軍・国民軍にシリア軍が応戦(2019年12月29日)

ラッカ県では、ANHA(12月29日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のアリーダ村を砲撃した。

一方、シリア軍は、トルコ軍と国民軍がM4高速道路の南側を砲撃したことへの対抗措置として、ファーリス村にある国民軍の拠点複数カ所を砲撃した。

AFP, December 29, 2019、ANHA, December 29, 2019、AP, December 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2019、Reuters, December 29, 2019、SANA, December 29, 2019、SOHR, December 29, 2019、UPI, December 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアレッポ県で新興のアル=カーイダ系組織と交戦(2019年12月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ダイル・シャルキー村、ガドファ村一帯でシリア軍と反体制武装集団が砲撃戦を行った。

一方、シリア軍戦闘機は、マアッルシューリーン村およびその一帯を爆撃した。

シリア軍が爆撃を行うのは4日ぶり。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザンマール一帯で、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令と交戦した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を32件(イドリブ県15件、ラタキア県10件、アレッポ県6件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を26件(イドリブ県15件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県7件)確認した。

AFP, December 29, 2019、ANHA, December 29, 2019、AP, December 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 29, 2019、Reuters, December 29, 2019、SANA, December 29, 2019、SOHR, December 29, 2019、UPI, December 29, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから311人、ヨルダンから519人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年12月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月29日付)を公開し、12月28日に難民830人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは311人(うち女性93人、子供158人)、ヨルダンから帰国したのは519人(うち女性156人、子供265人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は509,611人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者163,099人(うち女性49,321人、子ども83,477人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者346,512人(うち女性103,997人、子ども176,711人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,682,935人(うち女性2,004,881人、子供3,408,297人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 738,891人(うち女性221,976人、子供377,110人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 29, 2019をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.