米主導の有志連合はシリア空爆で「意図せず死亡したとされる民間人」は2019年10月末の段階で1,347人(2019年12月5日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は、2014年8月から2019年10月までにシリア、イラク両国領内での航空作戦に伴う民間人犠牲者発生にかかる63件の新たな報告を受け、すでに報告されている73件と併せて調査を行い、49件の調査を完了した。

調査を完了した49件のうち1件で意図せずに民間人1人が死亡したことが確認された。

これにより、2014年8月から2019年10月末までに有志連合が実施した34,706回の空爆によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は1,347人となった。

CENTCOM, December 5, 2019をもとに作成。

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与党バアス党の支持基盤の一つシリア記者連合の総裁がサウジアラビアを訪問(2019年12月5日)

シリア記者連合のムーサー・アブドゥンヌール総裁が、サウジアラビアの首都リヤドで開催されてたアラブ記者連合事務局の会合(3日開幕)に出席した。

シリア記者連合が5日に発表した。

https://www.facebook.com/journalistsunionsyria/photos/a.870491816374824/2588298744594114/?type=3&theater

シリア記者連合は、与党バアス党の支持基盤をなす人民諸組織・職業諸組合の一つ。

AFP, December 6, 2019、ANHA, December 6, 2019、AP, December 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2019、Reuters, December 6, 2019、SANA, December 6, 2019、SOHR, December 6, 2019、UPI, December 6, 2019などをもとに作成。

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シリア交渉委員会報道官「アサド政権代表から明確な議題が示されない限り、制憲委員会の会合はない」(2019年12月5日)

制憲委員会(憲法委員会)の反体制派代表を主導するシリア交渉委員会(シリア最高交渉委員会)のヤフヤー・アリーディー報道官は、次回ラウンド(小委員会会合)への参加の是非に関して、AKI通信(12月6日付)に対して「アサド政権代表から明確な議題が示されない限り、いかなる会合もないだろう」と述べた。

アリーディー報道官はまた「アサド政権は軍事的な方法を体系化し、あらゆる政治解決を反故にしようとしている」と批判した。

AFP, December 6, 2019、AKI, December 6, 2019、ANHA, December 6, 2019、AP, December 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2019、Reuters, December 6, 2019、SANA, December 6, 2019、SOHR, December 6, 2019、UPI, December 6, 2019などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける国民軍に統合された国民解放戦線は声明でアサド政権を「賢明な指導部」と評したUAE駐シリア臨時代理大使を厳しく非難(2019年12月5日)

トルコの支援を受ける国民軍に統合された国民解放戦線は声明を出し、アサド政権を「賢明な指導部」と評したアラブ首長国連邦(UAE)のアブドゥルハキーム・ヌアイミー駐シリア臨時代理大使を厳しく非難した。

声明で国民解放戦線は、シリア軍がイドリブ県各所への攻撃を続けるなか「ヌアイミー臨時代理大使は「現代のネロ皇帝」、世紀の凶悪犯、犯罪の頭目であるバッシャール・アサドを賞賛し、そのテロ行為を賢明なる指導部などと称した」と非難、こうした発言を「敵対的行為」とみなすと断じた。

AFP, December 6, 2019、ANHA, December 6, 2019、AP, December 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2019、Reuters, December 6, 2019、SANA, December 6, 2019、SOHR, December 6, 2019、UPI, December 6, 2019などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける国民軍がハサカ県のM4高速道路に近いマブルーカ発電所から撤退(2019年12月5日)

ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月5日付)やシリア人権監視団によると、トルコの支援を受ける国民軍がラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市に近いM4高速道路沿いのマブルーカ村郊外にあるマブルーカ発電所から撤退した。

撤退は、4日にロシア軍とトルコ軍が交わした合意に基づくもので、ロシア側は発電所からM4高速道路を通って撤退する国民軍の安全を確保することを人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に確約させたという。

国民軍が撤退した発電所にはシリア軍が展開する予定。

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ラッカ県では、ANHA(12月5日付)によると、トルコとその支援を受ける国民軍がタッル・アブヤド市近郊のアリーダ村を砲撃した。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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ミクダード外務在外居住者副大臣「トルコ、サウジアラビアをはじめとするアラブ諸国はテロリストに化学物質を供与した」(2019年12月5日)

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、レバノンのマヤーディーン・チャンネル(12月5日付)のインタビューに応じ、そのなかでトルコやサウジアラビアがシリアの反体制武装集団に化学物質を供与したと主張した。

ミクダード副大臣は「化学兵器問題は2013年に始まったシリアに対する陰謀の一環だ」としたうえで、「化学兵器を使った最初の砲撃事案はハーン・アサル村(アレッポ県)で発生した。これは武装集団によるものだ。だが、西側は事実調査団の派遣を拒否した…。事実調査団がハーン・アサル村に向かわねばならなかったとき、我々はジャウバル区(ダマスカス県)で化学兵器による攻撃が行われたとのニュースを耳にして驚いた」と述べた。

また「トルコ、そしてサウジアラビアをはじめとするアラブ諸国はテロリストに化学物質を供与した。我々にはその証拠がある…。化学兵器禁止機関(OPCW)のチームもトルコに行って、武装集団やホワイト・ヘルメットと連携した」と主張した。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Qanat al-Mayadin, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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マムルーク国民安全保障会議議長がカーミシュリー市を訪問し人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍司令官らと会談(2019年12月5日)

ユーフラテス・ポスト(12月5日付)は、複数のメディア筋の話として、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長がハサカ県のカーミシュリー市を突如訪問したと伝えた。

同メディア筋によると、マムルーク議長はシリア政府の支配下にあるカーミシュリー国際空港に到着し、空港施設内で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の司令官、アラブ人名士、およびクルド人名士と会談した。

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ハサカ県では、RT(12月5日付)によると、装甲車など30輌からなるロシア軍の車列が、シリア民主軍の護衛を受けて、ラッカ県アイン・イーサー市からカーミシュリー国際空港に入った。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Euphrates Post, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、RT, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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ブーカマール国境通行所(カーイム国境通行所)を経由してシリアに入国する貨物車輌に対する入国手数料免除に(2019年12月5日)

運輸省は、ハサカ県ブーカマール国境通行所(イラク側はアンバール県カーイム国境通行所)を経由してシリアに入国する貨物車輌に対する入国手数料を免除することを決定した。

SANA(12月5日付)が伝えた。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のラッカ県タッル・アブヤド市近郊で国民軍と地元住民が激しく交戦(2019年12月5日)

ラッカ県では、ANHA(12月5日付)によると、トルコの支援を受ける国民軍に所属する東部自由人連合とシャーム戦線が、トルコ占領下のタッル・アブヤド市北東に位置するヒルバト・ルッズ村で地元住民のブー・フマイス部族(アラブ系部族)と激しく交戦した。

戦闘は、同村にあるブー・フマイス部族のイーサー・アブド氏の雑貨店でプロパン・ガスを購入しようとしたシャーム戦線が品切れだととして断られたことを信用しなかったことが原因で、シャーム戦線の戦闘員は口論の末に機関銃を無差別に発砲、若者1人が負傷したという。

この若者はただちにトルコのシャンルウルファ県にある病院に搬送されたが、住民がシャーム戦線の行為に抗議、シャーム戦線が武力で住民を強制排除しようとして戦闘になったという。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍によるシリア北東部への侵攻で戦火を逃れて避難していた住民が、シリア軍の展開を受けて続々帰国(2019年12月5日)

SANA(12月5日付)は、トルコ軍によるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)で、戦火を逃れて避難していた住民が、シリア軍によるハサカ県国境地帯への展開を受けて、帰国していると伝え、写真を公開した。

ハサカ県のイサーム・フサイン社会問題労働局長によると、「平和の泉」作戦によって発生した国内避難民(IDPs)は19万6000人に達していたが、シリア軍の展開を受けて、15万5000人が帰村した。

4万1000人は依然としてIDPsとして収容センターなどでの暮らしを余儀なくされている。

そのほとんどはトルコが占領するラアス・アイン市およびその周辺の農村の住民だという。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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米軍の車列がダイル・ザウル県南東部のウマル油田に向かう一方、ハサカ県でダーイシュ内通者を「保護」(2019年12月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、車輌25台からなる米軍の車列が県南東部にあるウマル油田に向かった。

また、同地では米主導の有志連合と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による合同軍事演習が行われた。

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ハサカ県では、SANA(12月5日付)によると、米軍部隊が県南部のトゥワイミーン村で空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)の内通者の一人を「保護」し、シャッダーディー市に設置している基地に移送した。

一方、ANHA(12月5日付)によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプでイラク人男性1人の遺体が発見された。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県東カラク村で、逮捕者釈放、「イランの民兵」、ヒズブッラー、ロシアの排斥を訴えるデモ(2019年12月5日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、東カラク村で5日晩、住民数十人が抗議デモを行い、逮捕者釈放、「イランの民兵」、ヒズブッラー、ロシアの排斥を訴えた。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下にあるラアス・アイン市(ハサカ県)で前日に引き続いて車に仕掛けられていた爆弾が爆発(2019年12月5日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下にあるラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市で前日に引き続いて車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数人が負傷した。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市郊外で予定されていたロシア軍とトルコ軍の合同パトロールが「不適切な雰囲気」を理由に中止(2019年12月5日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、カーミシュリー市郊外のカルマーニーヤ村一帯で予定されていたロシア軍とトルコ軍の合同パトロールが中止された。

複数の情報筋によると、カルマーニーヤ村一帯に向かったロシア軍部隊は、同地の国境通行所からシリア領内に入ったトルコ軍部隊と合流したが、「不適切な雰囲気」になったため、トルコ軍部隊がトルコ領内に引き返したという。

https://www.facebook.com/syriahro/posts/10158349909393115

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ロシア軍がイドリブ県を爆撃(2019年12月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がハーッス村、ヒーシュ村、サハール村、サラーキブ市を爆撃した。

シリア軍も地上部隊がタフターヤー村、タッフ村、サルマーニーヤ村、フワイジャ村、ハウワーシュ村、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、ウライニバ村、ウンム・ジャラール村、サルジュ村、バリーサ村、ハッラーン村、シャリカ村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団は、シリア政府支配下のタマーニアを砲撃した。

両者はまた、ウンム・ジャラール一帯、ウンム・ディーナ村一帯で交戦した。

一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍がウンム・ティーナ村、イスティブラート村一帯に潜入しようとした反体制武装集団を撃退した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアリーマ村、ジュッブ・スライマーン村、アムキーヤ町、カラ・ジュルン村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を42件(イドリブ県15件、ラタキア県19件、アレッポ県12件、ハマー県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を44件(イドリブ県34件、ラタキア県6件、アレッポ県1件、ハマー県3件)確認した。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから1,498人、ヨルダンから584人の難民が帰国、避難民124人が帰宅(2019年12月5日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月5日付)を公開し、12月4日に難民2,082人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは1,498人(うち女性450人、子供763人)、ヨルダンから帰国したのは584人(うち女性175人、子供298人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は484,779人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者153,670人(うち女性46,489人、子ども78,669人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者331,109人(うち女性99,373人、子ども168,855人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,670,431人(うち女性2,007,129人、子供3,401,920人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 714,059人(うち女性214,520人、子供364,446人)となった。

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一方、国内避難民124人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは92人(うち女性20人、子ども43人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した92人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は37,501人(うち女性11,487人、子供17,045人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,306,209人(うち女性394,046人、子供660,811人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 5, 2019をもとに作成。

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