『クドス・アラビー』:アサド大統領は湾岸諸国との関係が良好だったムアッリム外務在外居住者大臣の退任の申し出を生前たびたび拒否(2020年11月19日)

『クドス・アラビー』(11月19日付)は、11月16日に死去したワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣の家族に近い「某政治筋」の話として、アサド大統領が、健康状態を理由に大臣が何度も退任を申し出ていたにもかかわらず、これを拒否していたと伝えた。

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同紙によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は、5年以上前からリンパ節のガンによる合併症を患っており、レバノンの首都ベイルートで治療を受けていた。

アサド大統領がムアッリム外務在外居住者大臣の辞意の申し出を受け入れなかったのは、大臣と湾岸諸国との良好な関係を利用したかったからだとしている。

AFP, November 22, 2020、ANHA, November 22, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2020、Reuters, November 22, 2020、al-Quds al-‘Arabi, November 19, 2020、SANA, November 22, 2020、SOHR, November 22, 2020などをもとに作成。

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イスラエルを訪問中のポンペオ米国務長官が占領下ゴラン高原を歴代長官として初めて訪問、シリアの外務在外居住者省はもっとも強い表現で非難(2020年11月19日)

イスラエルを訪問中のマイク・ポンペオ米国務長官は、1967年以来イスラエルが占領を続けているゴラン高原を訪問した。

米国の国務長官がゴラン高原を訪問するのはこれが初めて。


これに関して、外務在外居住者省筋は、「ドナルド・トランプ政権の任期終了を間近に控えたなかでの挑発行為、シリア・アラブ共和国の主権侵害」だとして、「もっとも厳しい表現」で批判した。
SANA(11月19日付)が伝えた。

AFP, November 19, 2020、ANHA, November 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2020、Reuters, November 19, 2020、SANA, November 19, 2020、SOHR, November 19, 2020などをもとに作成。

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ダーイシュと思われる武装集団が北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県ジャンマ村で村長を射殺(2020年11月19日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のセルと思われる武装集団が、北・東シリア自治局の支配下にあるジャンマ村の市場で村長を射殺した。

AFP, November 19, 2020、ANHA, November 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2020、Reuters, November 19, 2020、SANA, November 19, 2020、SOHR, November 19, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊に軍事基地を建設(2020年11月19日)

ANHA(11月19日付)は、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯を占領下に置くトルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市北のサイダー村近郊に軍事基地を建設していると伝え、写真や映像を公開した。

トルコ軍が国民軍とともに新たに建設している基地は、アイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線に位置する国内避難民(IDPs)キャンプから100メートルほどの距離に位置し、アリーダ村近郊に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍やシリア軍が設置している塹壕や土塁に沿って拡がっているという。

ANHA(11月19日付)によると、トルコ軍と国民軍はまた、アイン・イーサー市一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(11月19日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

AFP, November 19, 2020、ANHA, November 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2020、Reuters, November 19, 2020、SANA, November 19, 2020、SOHR, November 19, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県西部へのシリア軍の砲撃で「決戦」作戦司令室の戦闘員1人死亡(2020年11月18日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから258日目を迎えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にある県西部のタディール村を砲撃し、戦闘員1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、カフル・ウワイド村、マウザラ村を砲撃した。

イッザ軍は、カフルルーマー村でロシア軍兵士1人を殺害したと発表した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がガーブ平原のヒルバト・ナークース村一帯で砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を33件(イドリブ県19件、ラタキア県8件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を17件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 18, 2020、ANHA, November 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 18, 2020、Reuters, November 18, 2020、SANA, November 18, 2020、SOHR, November 18, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で72人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で362人(2020年11月19日)

保健省は政府支配地域で新たに72人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者56人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、11月19日現在の同地での感染者数は計6,991人、うち死亡したのは363人、回復したのは2,924人となった。

SANA(11月19日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月19日に新たに362人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、186人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡23人、イドリブ郡42人、ハーリム郡79人、アリーハー郡9人、アレッポ県スィムアーン山郡37人、ジャラーブルス郡11人、バーブ郡19人、アフリーン郡110人、アアザーズ郡32人。

これにより、同地での感染者数は計13,541人、うち回復したのは5,092人、死亡したのは110人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1446592912212262/

AFP, November 19, 2020、ACU, November 19, 2020、ANHA, November 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2020、Reuters, November 19, 2020、SANA, November 19, 2020、SOHR, November 19, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍とアル=カーイダ主導の反体制派はシリア政府支配下のイドリブ県サラーキブ市などを砲撃(2020年11月19日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから259日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるマストゥーマ村のバアス前衛キャンプに駐留するトルコ軍部隊が、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また「決戦」作戦司令室は、カフルルーマー村一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村、バイルーン村、イフスィム町、バイニーン村、ファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を32件(イドリブ県25件、ラタキア県4件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は31件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を12件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 19, 2020、ANHA, November 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 19, 2020、Reuters, November 19, 2020、SANA, November 19, 2020、SOHR, November 19, 2020などをもとに作成。

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