シリア軍、国防隊、クドス軍団がロシア軍の航空支援を受けてダイル・ザウル県でダーイシュへの掃討作戦開始(2020年11月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、パレスチナ人民兵のクドス旅団が、作戦はロシア軍の航空支援を受けて、マヤーディーン市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦(第2弾)を開始した。

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シリア人権監視団によると、アレッポ県南東部、ハマー県北東部、ラッカ県西部の県境が接する砂漠地帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)の戦闘が続き、シリア軍兵士10人とダーイシュ戦闘員16人が死亡した。

AFP, November 28, 2020、ANHA, November 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2020、Reuters, November 28, 2020、SANA, November 28, 2020、SOHR, November 28, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のラッカ県タッル・アブヤド市で国民軍に所属する武装集団が交戦し、住民1人と戦闘員1人死亡(2020年11月28日)

ラッカ県では、ANHA(11月28日付)、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のタッル・アブヤド市で、国民軍に所属するシャーム戦線と地元住民が交戦、同じく国民軍に所属する東部自由人連合が住民側を支援するかたちで介入した。

この戦闘で、住民1人がシャーム戦線の発砲を受けて死亡するとともに、シャーム戦線の戦闘員1人が死亡、多数が負傷した。

AFP, November 28, 2020、ANHA, November 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2020、Reuters, November 28, 2020、SANA, November 28, 2020、SOHR, November 28, 2020などをもとに作成。

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ミクダード外務在外居住者大臣はイランのザリーフ外務大臣との電話会談で、27日にイスラエルが殺害に関与したとされる核開発主導者のファクリザデ氏への弔意を伝える(2020年11月28日)

ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣は、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と電話会談を行い、11月27日にテヘラン近郊で何者かによって殺害されたモフセン・ファフリー・ザーデ(ファクリザデ)氏の死を悼み、最高指導者のアリー・ハーメネイー師、ハサン・ロウハーニー大統領、そしてザリーフ外務大臣、イラン政府、イラン国民、ファフリーザーデ氏の遺族に弔意を示した。

SANA(11月28日付)によると、ミクダード外務在外居住者大臣は、電話会談のなかで、「シオニスト機関が、新型コロナウイルス感染症の治療薬の発見など、科学の発展に大きな関心を払ってきた偉大な科学者に対して行った卑劣な行為を厳しく非難」した。

また、科学者に対して行われた犯罪は、中東地域内外の治安と安定を揺るがすがゆえに正当化し得ないとしたうえで、国際社会に対して、真相の究明と犯罪者の処罰を求めた。

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イラン国防省などによると、同国の核開発で中心的な役割を担ってきた科学者のファフリーザーデ氏は11月27日、首都テヘラン近郊で何者かに暗殺された。

イランのメディアによると、ファフリーザーデ氏が乗っていた車の周辺で爆発音や銃声が聞こえ、同氏は搬送先の病院で死亡が確認された。

護衛ら複数の負傷者も出ている。

ザリーフ外務大臣は「イスラエルの関与を示す重大な形跡が」あると指摘、イラン・イスラーム革命防衛隊、ロウハーニー大統領は報復を宣言している。

また『ニューヨーク・タイムズ』(11月27日付)は、米当局者らの話として、イスラエルが事件の背後にいると伝えた。

AFP, November 28, 2020、ANHA, November 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2020、The New York Times, November 27, 2020、Reuters, November 28, 2020、SANA, November 28, 2020、SOHR, November 28, 2020などをもとに作成。

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米主導の有志連合の車輌約35輌が兵站物資などを積んでイラクからハサカ県に新たに進入(2020年11月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約35輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ハサカ県内に設置されている基地に向かった。

一方、SANA(11月28日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米軍ヘリコプター複数機の支援を受けて、北・東シリア自治局の支配下にあるダシーシャ村を包囲し、村内の民家1棟に突入し、住民1人を逮捕、連行した。

さらに、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプ(第4区)で、ダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団が、シリア民主軍に協力するイラク人難民1人を殺害した。

AFP, November 28, 2020、ANHA, November 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2020、Reuters, November 28, 2020、SANA, November 28, 2020、SOHR, November 28, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がラッカ県アイン・イーサー市一帯を砲撃し、子供2人を含む4人が負傷(2020年11月28日)

ラッカ県では、SANA(11月28日付)、ANHA(11月28日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市、同市近郊の国内避難民(IDPs)キャンプ(アイン・イーサー・キャンプ)、同市に近いサイダー村を砲撃した。

この砲撃で、アイン・イーサー市の民家複数棟が被害を受け、なかにいた子供2人と両親が負傷した。

また、市内にある北・東シリア自治局の電力局が被害を受けた。

https://hawarnews.com/ar/uploads//2020/11/28/134244_ein-ysa-zeraren-toprane-28429.jpg

AFP, November 28, 2020、ANHA, November 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2020、Reuters, November 28, 2020、SANA, November 28, 2020、SOHR, November 28, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で80人、北・東シリア自治局支配地域で120人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で96人(2020年11月28日)

保健省は政府支配地域で新たに80人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者55人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、11月28日現在の同地での感染者数は計7,715人、うち死亡したのは409人、回復したのは3,444人となった。

SANA(11月28日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに120人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者14人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、11月28日現在の同地での感染者数は計6,945人、うち死亡したのは189人、回復したのは1,019人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市12人、カーミシュリー市6人、マーリキーヤ(ダイリーク)市5人、マアバダ(カルキールキー)町1人、アームーダー市1人、ダルバースィーヤ市1人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市21人、マンビジュ市4人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)17人、ラッカ県のラッカ市13人、タブカ市26人、ダイル・ザウル県13人。

ANHA(11月28日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月28日に新たに96人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、279人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡8人、イドリブ郡12人、ハーリム郡22人、アリーハー郡5人、アレッポ県スィムアーン山郡2人、ジャラーブルス郡3人、バーブ郡4人、アフリーン郡32人、アアザーズ郡8人。

これにより、同地での感染者数は計15,515人、うち回復したのは7,068人、死亡したのは152人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1454398714765015/

AFP, November 28, 2020、ACU, November 28, 2020、ANHA, November 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2020、Reuters, November 28, 2020、SANA, November 28, 2020、SOHR, November 28, 2020などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のイドリブ県サラーキブ市を地対地ミサイルで攻撃(2020年11月28日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから268日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市にあるシリア軍拠点複数カ所を地対地ミサイルで攻撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、バイニーン村、ルワイハ村、バーラ村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村、アンカーウィー村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャジャラ町入り口に設置されているシリア軍第4師団の検問所近くで、クナイトラ県出身の男性1人が正体不明の武装集団によって殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を29件(イドリブ県18件、ラタキア県5件、アレッポ県2件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は28件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を4件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 28, 2020、ANHA, November 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 28, 2020、Reuters, November 28, 2020、SANA, November 28, 2020、SOHR, November 28, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民193人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は628,850人に(2020年11月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月28日付)を公開し、11月27日に難民193人(うち女性58人、子供98人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民193人(うち女性58人、子供98人)ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は628,850人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者233,602人(うち女性70,226人、子ども118,867人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,722,669人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は858,130人(うち女性257,502人、子供437,358人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 28, 2020をもとに作成。

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