イスラエル軍戦闘機がシリア南部をミサイル攻撃、「イランの民兵」8人死亡(2020年11月24日)

SANA(11月25日付)は、シリア軍筋の話として、イスラエル軍戦闘機が午後11時50分、占領下のゴラン高原上空から首都ダマスカスの南方一帯に向けてミサイル複数発を発射、展開するシリア軍防空部隊がこれを迎撃、ミサイル多数を撃破したと伝えた。

これに関して、シリア人権監視団は、攻撃がダマスカス郊外県南部のマーニア山に展開する拠点やミサイル倉庫、クナイトラ県ルワイヒーナ村近郊のシリア軍第90旅団基地内にある民兵組織「ゴラン解放シリア抵抗」の本部、ミサイル倉庫などに対して行われ、外国籍の「イランの民兵」とレバノンのヒズブッラーのメンバー8人が死亡、多数が負傷、ミサイル倉庫1棟が被害を受けたと発表した。

AFP, November 25, 2020、ANHA, November 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 25, 2020、Reuters, November 25, 2020、SANA, November 25, 2020、SOHR, November 25, 2020などをもとに作成。

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米国務省の正義への報酬プログラム(RFJ)はシャーム解放機構のジャウラーニー指導者についての情報提供者に1,000万ドル支払うと発表(2020年11月24日)

米国務省の正義への報酬プログラム(RFJ)はツイッターのアカウント(https://twitter.com/rewards4justice)などを通じて告知を出し、イドリブ県中北部、ラタキア県北東部、ハマー県南西部、アレッポ県西部に拡がるいわゆる「解放区」の軍事・治安権限を掌握し、「決戦」作戦司令室を主導するシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者に関する情報の提供者に1,000万米ドルを支払うと発表した。

https://twitter.com/Rewards4Justice/status/1331299206074691586

AFP, November 29, 2020、ANHA, November 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2020、Reuters, November 29, 2020、SANA, November 29, 2020、SOHR, November 29, 2020などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でダーイシュがロシアの支援を受けるパレスチナ人民兵のクドス旅団や第5軍団の車列を要撃(2020年11月24日)

ダイル・ザウル県では、サダー・シャルキーヤ(11月24日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマヤーディーン市西の砂漠地帯に進攻したパレスチナ人民兵のクドス旅団とシリア軍第5軍団の車列の通過に合わせて、道路に仕掛けていた爆弾を爆発させ、兵士5人を殺害した。

また、アイン・フラート(11月24日付)によると、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸のアシャーラ市近郊の砂漠地帯でのパトロール任務に向かっていたロシア軍部隊と地元民兵が、ダブラーン村で正体不明の武装集団の襲撃を受け、ロシア軍士官2人と民兵3人が死亡した。

AFP, November 24, 2020、ANHA, November 24, 2020、‘Ayn al-Furat, November 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 24, 2020、Reuters, November 24, 2020、Sada al-Sharqiya, November 24, 2020、SANA, November 24, 2020、SOHR, November 24, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局のダイル・ザウル県で住民が暖房用燃料の供給確保を求めてデモ(2020年11月24日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシュハイル村で、住民数十人が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に暖房用燃料(灯油)の供給を確保するよう求めてデモを行った。

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ハサカ県では、SANA(11月24日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるハーブール川河畔のタッル・ナスリー村、タッル・ジュムア村、フール・キャンプ(第2区)でシリア民主軍が住民多数を拘束、連行した。

AFP, November 24, 2020、ANHA, November 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 24, 2020、Reuters, November 24, 2020、SANA, November 24, 2020、SOHR, November 24, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市とバーブ市で爆弾が相次いで爆発し、8人死亡(2020年11月24日)

アレッポ県では、ANHA(11月24日付)やSANA(11月24日付)によると、トルコ占領下(「オリーブの枝」地域)のアフリーン市で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、国民軍の戦闘員多数が死傷、住民複数人も負傷した。

シリア人権監視団によると、この爆発で3人が死亡、16人が負傷した。

また、同じくトルコの占領下(「ユーフラテスの盾」地域)にあるバーブ市で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民多数が死傷した。

シリア人権監視団によると、この爆発により、バザーア村の警察署(いわゆる自由警察)長を含む5人が死亡、13人が負傷した。


AFP, November 24, 2020、ANHA, November 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 24, 2020、Reuters, November 24, 2020、SANA, November 24, 2020、SOHR, November 24, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はラッカ県に対するトルコ軍の攻撃を停止させるため、国際社会、なかでもロシアに介入を求める(2020年11月24日)

北・東シリア自治局ユーフラテス地域執行評議会のムハンマド・シャーヒーン共同議長は、最近になってラッカ県北部で激化するトルコ軍の攻撃に関して、2019年10月にロシアとトルコが交わした停戦合意への違反だと非難したうえで、国際社会に真摯な対応をとるよう呼びかけた。

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北・東シリア自治局ユーフラテス地域のギレ・スピ(タッル・アブヤド)地区評議会(ハミード・アブド共同議長)は、ラッカ県アイン・イーサー市に設置されている本部で声明を発表し、最近になってラッカ県北部で激化するトルコ軍の攻撃の責任が、2019年10月の停戦合意の当時国であるロシアにあるとし、住民に対する攻撃を止めさせ、国内避難民(IDPs)発生を回避するために介入するよう求めた。

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ANHA(11月24日付)が伝えた。

AFP, November 24, 2020、ANHA, November 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 24, 2020、Reuters, November 24, 2020、SANA, November 24, 2020、SOHR, November 24, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍ドローンがラッカ県タッル・アブヤド市一帯のシリア軍とシリア民主軍の拠点を爆撃(2020年11月24日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、トルコ占領下(「平和の泉」地域)のタッル・アブヤド市西に位置するクーバルラク村に展開するシリア軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点複数カ所を砲撃、トルコ軍のバイラクタルTB2無人航空機(ドローン)も爆撃を実施した。

ANHA(11月24日付)によると、これに対して、シリア軍は同地上空を旋回するトルコ軍の無人偵察機(ドローン)を撃墜した。

AFP, November 24, 2020、ANHA, November 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 24, 2020、Reuters, November 24, 2020、SANA, November 24, 2020、SOHR, November 24, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県アイン・イーサー市一帯でトルコ軍・国民軍がシリア民主軍と激しく交戦、ダーイシュ元司令官だった国民軍司令官ら多数が死亡(2020年11月24日)

ラッカ県では、ANHA(11月24日付)、シリア人権監視団などによると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が24日未明、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市、同市近郊のM4高速道路沿線に位置する国内避難民(IDPs)キャンプ、アイン・イーサー市北に位置するマアラク村、サイダー村に対して激しい砲撃を行い、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がこれに応戦した。

また、トルコ軍と国民軍の砲撃に合わせて、30人の戦闘員からなる国民軍の部隊がマアラク村方面に侵攻、シリア民主軍がこれを迎撃した。

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ANHAによると、トルコ軍と国民軍が発射した砲弾は150発以上に達し、住民8人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア民主軍の応戦・迎撃によって、国民軍の戦闘員27人が死亡、多数が負傷した。

死者の一部は、マアラク村方面に侵攻した国民軍の部隊が、同地一帯にシリア民主軍が敷設した地雷に触れたことによるものだという。

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国民軍は、死亡した27人のうち6人の遺体を回収したが、残る21人の遺体はシリア民主軍によって回収された。

その後、アイン・イーサー市に駐留するロシア軍部隊が、シリア民主軍に遺体を引き渡すための仲介を行い、21人の遺体も国民軍gに引き渡された。

引き渡された21人の遺体のなかには、ダーイシュ(イスラーム国)のタッル・アブヤド地区の元司令官も含まれているという。

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一方、シリア民主軍の広報センターは、戦闘で「傭兵」(国民軍戦闘員)18人を殺害、多数を負傷させたと発表した。

また、殺害した18人のなかに、ダーイシュ元司令官で、攻撃を指揮していたイスマーイール・アイドゥーを名乗る戦闘員が含まれていたことを明らかにした。

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一方、トルコ国防省は声明を出し、トルコが占領下に置いているラッカ県北部とハサカ県北部のいわゆる「平和の泉」地域に潜入しようとしたクルディスタン労働者党(PKK)と人民防衛隊(YPG)の戦闘員17人をトルコ軍特殊部隊が無力化したと発表した。

AFP, November 24, 2020、ANHA, November 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 24, 2020、Reuters, November 24, 2020、SANA, November 24, 2020、SOHR, November 24, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で74人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で200人(2020年11月24日)

保健省は政府支配地域で新たに74人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者58人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、11月24日現在の同地での感染者数は計7,369人、うち死亡したのは385人、回復したのは3,213人となった。

SANA(11月24日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月24日に新たに200人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、107人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡15人、イドリブ郡20人、ハーリム郡31人、アリーハー郡7人、アレッポ県スィムアーン山郡22人、ジャラーブルス郡13人、バーブ郡20人、アフリーン郡44人、アアザーズ郡28人。

これにより、同地での感染者数は計14,698人、うち回復したのは6,049人、死亡したのは134人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1451340071737546/

AFP, November 24, 2020、ACU, November 24, 2020、ANHA, November 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 24, 2020、Reuters, November 24, 2020、SANA, November 24, 2020、SOHR, November 24, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府の支配地域で孤立していたアレッポ市ラーシディーン地区の監視所(第5監視所)からの撤退準備を開始(2020年11月24日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから264日目を迎えた。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月24日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、トルコ軍がシリア政府の支配地域で孤立していたアレッポ市ラーシディーン地区の監視所(第5監視所)からの撤退準備を開始した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が、兵站物資を積んだ車輌約30輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

一方、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村、バイニーン村、ダイル・サンバル村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタスィール町でシリア政府との和解に応じた元反体制武装集団司令官1人が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を33件(イドリブ県18件、ラタキア県9件、アレッポ県4件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は33件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を13件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 24, 2020、ANHA, November 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 24, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 24, 2020、Reuters, November 24, 2020、SANA, November 24, 2020、SOHR, November 24, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民159人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は628,014人に(2020年11月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月24日付)を公開し、11月23日に難民159人(うち女性48人、子供81人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民159人(うち女性48人、子供81人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は628,014人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者232,766人(うち女性69,975人、子ども118,442人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,722,669人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は857,294人(うち女性257,251人、子供436,933人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 24, 2020をもとに作成。

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