トルコ軍とシリア国民軍がハサカ県マアバダ市近郊で機関銃を発砲(2022年1月28日)

ハサカ県では、ANHA(1月28日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマアバダ(カルキールキー)町近郊のダーラーフィー・カラー村に向けて機関銃を発砲した。

AFP, January 28, 2022、ANHA, January 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2022、Reuters, January 28, 2022、SANA, January 28, 2022、SOHR, January 28, 2022などをもとに作成。

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ダルアー市のフーリーヤート・センターで指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年1月28日)

ダルアー県では、SANA(1月28日付)によると、昨年8月にダルアー市のフーリーヤート・センターで開始されていた指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられ、多くの県民が手続きを済ませた。

フーリーヤート・センターでの手続きは1月29日まで延長されることが27日に決定されている。

AFP, January 28, 2022、ANHA, January 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2022、Reuters, January 28, 2022、SANA, January 28, 2022、SOHR, January 28, 2022などをもとに作成。

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シリア軍はハサカ県治安厳戒地区への米軍装甲車の進入を阻止(2022年1月28日)

ハサカ県では、SANA(1月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市のパレスチナ通りの中ほどに位置するナジュマ薬局の脇から市の中心街(治安厳戒地区)に入ろうとした米軍の装甲車2輌の進行を、同地に設置されている検問所に駐留するシリア軍兵士らが阻止し、退却させた。

AFP, January 28, 2022、ANHA, January 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2022、Reuters, January 28, 2022、SANA, January 28, 2022、SOHR, January 28, 2022などをもとに作成。

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ダーイシュはダイル・ザウル県でシリア民主軍、シリア軍の拠点を襲撃、シリア民主軍は同県とラッカ県で住民多数拘束(2022年1月28日)

ラッカ県では、SANA(1月28日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同管理下にあるM4高速道路沿線のシャリカ村に突入し、住民3人を拘束、連行した。

またラカタ村でも、留守中の民家1棟に押し入り、金銭や貴金属を盗み出した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュハイル村でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルがシリア民主軍の検問所(ヒンディー検問所)を襲撃、両者の間で激しい戦闘が発生した。

一方、SANA(1月28日付)によると、シリア民主軍が、スワイダーン・ジャズィーラ村に突入し、住民多数を拘束、連行した。

シリア人権監視団によると、ダーイシュの武装グループは、シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル市近郊のサアルー村でも、シリア軍の拠点を襲撃し、両者の間で激しい戦闘となった。

AFP, January 28, 2022、ANHA, January 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2022、Reuters, January 28, 2022、SANA, January 28, 2022、SOHR, January 28, 2022などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるハマー県、イドリブ県、アレッポ県を砲撃(2022年1月28日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のザクーム村、カーヒラ村、アンカーウィー村、クライディーン村、灌漑計画地区を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマジュダリヤー村、ナイラブ村、マアーッラト・ナアサーン村、ザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、バーラ村、フライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村、タディール村、カフル・ヌーラーン村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タッル・シハーブ町でダーイシュ(イスラーム国)の元メンバーの男性1人が、正体不明の武装集団によって頭を銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を確認しなかったと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反3件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3146895388886529

AFP, January 28, 2022、ANHA, January 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 28, 2022、Reuters, January 28, 2022、SANA, January 28, 2022、SOHR, January 28, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で53人、北・東シリア自治局支配地域で29人(2022年1月28日)

保健省は政府支配地域で新たに53人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者299人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、1月28日現在のシリア国内での感染者数は計51,230人、うち死亡したのは2,982人、回復したのは37,712人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/238518618456122

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに29人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、2人が完治し、????人が死亡したと発表した。

これにより、1月28日現在のシリア国内での感染者数は計37,414人、うち死亡したのは1,524人、回復したのは2,524人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性17人、女性16人。

また地域の内訳は、ハサカ県のカーミシュリー市20人、マーリキーヤ(ダイリーク)市6人、アームーダー市2人、ダルバースィーヤ市1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1777947092395220

AFP, January 28, 2022、ACU, January 28, 2022、ANHA, January 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2022、Reuters, January 28, 2022、SANA, January 28, 2022、SOHR, January 28, 2022などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民346人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は746,173人に(2022年1月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、1月27日に難民346人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民341人(うち女性103人、子供174人)、ヨルダンから帰国したのは5人(うち女性2人、子供3人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は746,173人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者348,769人(うち女性104,812人、子ども177,577人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,404人(うち女性119,273人、子ども202,686人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,972人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は975,453人(うち女性292,743人、子供497,185人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,804人(うち女性41,464人、子供34,092人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,400人(うち女性424,023人、子供677,858人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3146894298886638

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 28, 2022をもとに作成。

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ハダス・チャンネル:イスラエルは2022年に入ってシリア領内で3回の特殊作戦を実施していた(2022年1月27日)

ハダス・チャンネル(1月27日付)は、イスラエル治安筋の話として、イスラエルが2022年に入ってシリア領内で3回の特殊作戦を実施していたと伝えた。

同治安筋は、作戦は航空部隊と諜報部隊の高度な連携のもと複数カ所を正確に狙ったもので、占領下のゴラン高原に対する「イランの民兵」の脅威を排除することが目的だったとしつつ、標的が何だったか具体的に明らかにはしなかった。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、al-Hadath, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊などを砲撃、シリア軍との戦闘でシリア国民軍戦闘員1人死亡(2022年1月27日)

アレッポ県では、ANHA(1月27日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、シャワーリガ村、アルカミーヤ村、アイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村、シャイフ・イーサー村、シャフバー・ダムを砲撃した。

シリア人権監視団によると、バーブ市近郊のハムダーン村一帯で、シリア国民軍がシリア軍との激しく交戦し、シリア国民軍の戦闘員1人が死亡した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、トルコ占領下のバーブ市近郊のシャイフ・ナースィル(クルト・ワイラーン)村に設置されている基地から、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるクールフユーク村、ハーリディーヤ村を砲撃した。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍は声明でグワイラーン刑務所で「カリフ国の幼獣」を拘束してきたことに釈明(2022年1月27日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは、グワイラーン刑務所(ハサカ県ハサカ市)に収容されている子供850人の安全が深刻な危険に晒されているとして懸念を表明した1月25日のUNICEFの声明に応えるかたちで声明を出し、「カリフ国の幼獣」として知られるダーイシュ(イスラーム国)の児童戦闘員を拘束してきたことに釈明した。

声明の骨子は以下の通り:

シリア民主軍総司令部は(UNICEF)の声明を歓迎すると同時に、無視し得ない真実の全貌を明らかにしたい。

シリア民主軍はこれらの児童(カリフ国の幼獣)の拘束を、避けられない一時的選択肢として余儀なくされていた。それは彼らの安全と同時に、社会の安全を守るためであり、この問題に対処するうえでの適切な解決策がもたらされるまでの一時的な措置である。

児童たち(カリフ国の幼獣)は組織(ダーイシュ)の成人戦闘員から隔離されていた。彼らには国連の提言のもと、特別房が用意された…。また国連の提言に基づき、我が部隊はすべての人道関係機関が彼らを訪問し、更生プログラムを実施する機会を与えてきた。

我が部隊は児童らを第1級の犠牲者として扱ってきた。児童保護にかかるすべての文書、条約を順守していると改めて明言したい…。

我が部隊は国連と国際社会に何度も、そして正式にこの問題に対して責任を果たし、解決策を検討するよう呼びかけてきた…。また、国際社会と人道機関に、北・東シリア自治局への充分な支援を行い、シリアの児童と外国人の児童のための更生施設を設置する必要があると呼びかけてきた。だが、これらの呼び掛けは耳に届いてない。

北・東シリア自治局はこれまで多くの児童の身柄を出身国の代表団に引き渡してきた。

国連とほとんどの加盟国、とりわけテロ組織ダーイシュと結びついた国民がいる国は、シリア北・東地域に収容されている自国民の問題を無視してきた。道義的、法的義務を果たさず、何年も北・東シリア自治局にダーイシュとのテロとの戦いの遺産を負担として押し付けてきた。

上記の真実を踏まえて、シリア民主軍は国連に対して、これらの国に自国民…、とりわけ女性や子供を早急に帰国させるよう促すことを真剣に呼び掛ける…。またUNICEFなどの人道機関に自治局を支援するよう呼び掛けたい。

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UNICEFシリア事務所のヴィクトル・ニランド代表は1月25日に報道声明を出し、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱に関して、刑務所内に収容されている子供850人の安全が深刻な危険に晒されていると表明した。

850人のなかには12歳に満たない子供もいるという。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍は声明でグワイラーン刑務所制圧作戦の犠牲者11人の氏名などを公表(2022年1月27日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う混乱を鎮圧するための「人民の金槌」作戦で死亡した兵士の詳細を発表した。


声明の骨子は以下の通り:

トルコの国家がテロ組織ダーイシュと関係があることが改めて直接明らかになった。トルコ占領下のスィリー・カーニヤ(ラアス・アイン)、ギレ・スピ(タッル・アブヤド)から進入したテロ組織ダーイシュの傭兵200人以上が、テロ組織ダーイシュの傭兵5,000人以上を収容するハサカ市のスィナーア刑務所(グワイラーン刑務所)に対する大規模な攻撃を計画した。刑務所からの傭兵の脱獄を試みることで、この地域での集団虐殺を起こし、これを制圧しようとした。
テロ組織ダーイシュの傭兵は1月20日、19時30分に、爆弾を仕掛けた車複数台を用いて刑務所を攻撃し、刑務所に収容されている傭兵を脱獄させようとした。
我が部隊が迅速に介入し、攻撃開始当初にこれを制圧した。我が戦闘員は反撃に対して最大限の警戒を行うとともに、ダーイシュの傭兵に対する英雄的な抵抗を行った。これにより、この地域を占領しようとする計略を頓挫させ、いわゆるカリフ国再生の可能性を永遠に葬り去った。
占領国家トルコはこの攻撃を通じて、彼らが恋焦がれてきた白昼夢が実現すると想像していた。だが、我が戦闘員はこうした偽りの希望の息の根を止めた。
我が戦闘員は男女ともに特筆すべき英雄的行為と大いなる抵抗を見せた。最初の2日で我が戦闘員11人が、崇高なる抵抗と犠牲の前例となり、殉教者に列せられた。彼らの抵抗は、数千と言う殉教者がそのために命を捧げた革命の成果を我が人民がしっかりと守っていることを改めて示した。
我々は改めて、我が人民に対して、殉教者たちの道を進み続け、彼らの血によって実現した成果を守ることを誓約する。
以下が殉教者である。
1. ニックネーム:アーワーズ・ウールミーヤ
本名:ナスリーン・アフマド
母:バディーア
父:ジャミール
出身地:アレッポ
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月22日

2. ニックネーム:ジャミール・ハルハリー
本名:ジャミール・ウースー
母:ナーイラ
父:ハサン
出身地:コバネ
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月20日

3. ニックネーム:アフマド
本名:アフマド・ナースィル
母:サバーフ
父:ガーズィー
出身地:ハサカ
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月22日

4. ニックネーム:アナス・ハサカ
本名:サフヤーン・アフマド
母:マリヤム
父:ハミード
出身地:ハサカ
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月20日

5. ニックネーム:アイヤール
本名:アイヤール・アリー
母:アムシャ
父:ハミード
出身地:ダイリーク
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月22日

6. ニックネーム:トゥールフダーン・ファーラーシーン
本名:ウスマーン・ウスマーン
母:イブラ
父:マフムード
出身地:コバネ
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月22日

7. ニックネーム:フサイン
本名:フサイン・ハサン
母:ハディージャ
父:アブドゥルバーキー
出身地:アームーダー
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月22日

8. ニックネーム:アドナーン
本名:アドナーン・ウバイド
母:アルヤー
父:アウダ
出身地:ハサカ
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月22日

9. ニックネーム:ウムラーン
本名:ウムラーン・ハリーフ
母:ザフラ
父:スライマーン
出身地:ダルバースィーヤ
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月22日

10. 本名:ルワイユ・フサイン
母:カトバー
父:アブドゥルハミード
出身地:アームーダー
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月22日

11. ニックネーム:マイターン・カーミシュロー
本名:ムハンマド・アフマド
母:ファトヒーヤ
父:フサイン
出身地:カーミシュロー
殉教地・日付:ハサカ市、2022年1月20日

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍はダイル・ザウル県、ラッカ県で多数を拘束(2022年1月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるザッル村、アブー・ナイタル村、ハリージーヤ村、ダマーン村、ズィーバーン町、タヤーナ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が26日と27日に、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる29人を拘束した。

また、北・東シリア自治局はダイル・ザウル県内の支配地で1月27日午前6時から2月1日午前6時まで外出禁止令を発動した。

グワイラーン刑務所での混乱の波及を回避するのが目的。

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ラッカ県では、SANA(1月27日付)によると、シリア民主軍がラッカ市、ジャルニーヤ町で北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプ(ハサカ県)での収容生活を終えて帰還していた元国内避難民(IDPs)約50人の身柄を拘束、連行した。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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グワイラーン刑務所一帯での戦闘は続き、ダーイシュ・メンバー17人が新たに死亡(2022年1月27日)

シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治するハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による前日の刑務所完全制圧宣言後も、刑務所内とその周辺で散発的な戦闘が行われた。

シリア人権監視団によると、刑務所内およびその周辺で、シリア民主軍と内務治安部隊(アサーイシュ)による捜索・掃討が続けられ、ダーイシュのメンバー12人が刑務所内で新たに殺害されたほか、5人が刑務所前で遺体で発見された。

これにより、1月20日以降の死者数は235人となった。

内訳はダーイシュ(イスラーム国)が173人、シリア民主軍、アサーイシュ、刑務所守衛が55人、住民が7人。

なお、ダーイシュ・メンバー数十人が依然として刑務所内に立て籠もっているという。

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ANHA(1月27日付)によると、北・東シリア自治局の社会問題委員会(社会問題労働省に相当)のハンダリーン・スィーヌー共同議長、避難民問題局のシャイフムース・アフマド局長、ハサカ地区評議会のファールーク・トゥーズー共同副議長、児童保護局のハーリド・ジャブル共同局長らからなる使節団が、同自治局支配地内に設置されている収容センターで避難生活を送るグワイラーン地区とズフール地区の住民を慰問した。

使節団は、198世帯以上の避難住民に対して支援物資を配給した。

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一方、SANA(1月27日付)によると、ガッサーン・ハリール県知事が、市内の治安厳戒地区に設置された仮設収容センターを訪問し、グワイラーン地区、ズフール地区から避難した住民を慰問した。

SANA(1月27日付)によると、治安厳戒地区に避難した住民の数は4,000人を越え、県社会問題労働局が関係当局とともに設置した7つの収容センターに収容されている。

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このほか、SANA(1月27日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱を受けて、ユーフラテス大学ハサカ分校のジャマール・アブドゥッラー分校長が第1学期の期末試験の実施を2月6日に延期すると発表した。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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軍事裁判所検察局は声明を出し、シリア領内での米軍の犯罪を裏づける多くの証拠があり、米国高官の起訴が可能となったと発表(2022年1月27日)

軍事裁判所の検察局は声明を出し、シリア領内で米軍が犯した法律違反を裏づける多くの証拠が存在しており、これらの犯罪に責任を負う米政権および米軍の高官の起訴が可能となったと発表した。

また、米軍がシリア領内に駐留する法的根拠は何ら存在せず、その駐留は占領以外の何ものでもないと強調した。

SANA(1月27日付)が伝えた。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル市スポーツ・サロン、サフバ町で大規模社会復帰手続きが続けるとともに、ダルアー市での手続き期間が2月5日まで延長(2022年1月27日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月27日付)によると、1月19日にダイル・ザウル市スポーツ・サロンで開設された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

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ラッカ県では、SANA(1月27日付)によると、1月12日にサブハ町に設置された和解センターで指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

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ダルアー県では、SANA(1月27日付)によると、昨年8月にダルアー市のフーリーヤート・センターで開始されていた指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きの期間が1月29日まで延長されることが決定された。

手続き希望者が多く、依然としてセンターを訪れているのが理由。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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ロシア国防省は緊張緩和地帯での停戦違反を確認せず、トルコ側の発表では停戦件数は1件(2022年1月27日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を確認しなかったと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反1件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3146135082295893

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で53人、北・東シリア自治局支配地域で23人(2022年1月27日)

保健省は政府支配地域で新たに53人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者310人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、1月27日現在のシリア国内での感染者数は計51,177人、うち死亡したのは2,979人、回復したのは37,413人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/237933335181317

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに23人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、1人が死亡したと発表した。

これにより、1月27日現在のシリア国内での感染者数は計37,385人、うち死亡したのは1,524人、回復したのは2,522人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性6人、女性17人。

また地域の内訳は、ハサカ県のカーミシュリー市16人、マーリキーヤ(ダイリーク)市4人、アームーダー市2人、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1777312972458632

AFP, January 27, 2022、ACU, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民346人と国内避難民(IDPs)114人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は745,827人、2019年以降帰還したIDPsは105,804人に(2022年1月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、1月26日に難民346人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民337人(うち女性102人、子供172人)、ヨルダンから帰国したのは9人(うち女性3人、子供5人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は745,827人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者348,428人(うち女性104,709人、子ども177,403人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,399人(うち女性119,271人、子ども202,683人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,972人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は975,107人(うち女性292,638人、子供497,008人)となった。

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一方、国内避難民114人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは114人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は114人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,804人(うち女性41,464人、子供34,092人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,400人(うち女性424,023人、子供677,858人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3146134148962653

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 27, 2022をもとに作成。

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北・東シリア自治局の渉外関係委員会はスウェーデンの使節団と会談し、スウェーデン人メンバーの子供の身柄を引き渡すことで合意(2022年1月26日)

ハサカ県では、ANHA(1月27日付)によると、北・東シリア自治局の渉外関係委員会(外務省に相当)のファナル・カイート共同副議長、同委員会運営局のナーフィヤ・ムハンマド氏、欧州局のシーワーズ・ハリール氏、女性防衛隊(YPJ)のラーナー・フサイン氏がカーミシュリー市にある渉外関係委員会の本舎でスウェーデン外務省領事市民法局高官らからなるの使節団と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)のスウェーデン人メンバーの子供の身柄を引き渡すことで合意した。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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OPCWは2015年にダーイシュがアレッポ県北部で米国の支援を受ける反体制派に対して化学兵器を使用したと断定(2022年1月26日)

化学兵器禁止機関(OPCW)の技術事務局は、シリアでの化学兵器使用疑惑事件に関して事実調査団(FMM)が実施した調査にかかる新たな報告書(1月24日付)を発表し、2015年9月1日と3日にアレッポ県北部のマーリア市に対して行われた砲撃に関して、目撃者へのインタビューや環境サンプルの解析の結果、1日の攻撃に関してびらん性の化学物質が使用されたと信じるに足りる充分な根拠があると結論づけた。

3日の攻撃については、使用の有無を特定する充分な根拠は得られなかったとしている。

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ドゥラル・シャーミーヤによると、2015年9月1日の攻撃はダーイシュ(イスラーム国)によるもので、マスダード・ガスを装填したとされる砲弾30発がマーリア市に撃ち込まれた。

同市は当時、ダーイシュと米国がトルコで軍事教練を施した第30(歩兵)師団(自由シリア軍)が攻防戦を繰り広げていた。

https://syriaarabspring.info/?p=22055を参照。

AFP, January 27, 2022、ANHA, January 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2022、Reuters, January 27, 2022、SANA, January 27, 2022、SOHR, January 27, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍がグワイラーン刑務所で立て籠もっていたダーイシュ・メンバー全員を投降させ、同刑務所を完全制圧、米主導の有志連合はヘリコプターでの攻撃でダーイシュ・メンバー6人を殺害(2022年1月26日)

ハサカ県では、シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治するハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱は、26日に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が刑務所の制圧を宣言し、収束の兆しが見えた。



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シリア民主軍の広報センターは正午に声明を出し、ダーイシュ・メンバーらが立て籠もっていたグワイラーン刑務所内にある最大区画を制圧したと発表した。

広報センターは午後1時半にも声明を出し、刑務所に立て籠もっていたダーイシュ・メンバーが相次いで投降していると発表した。

そして午後2時50分に再び声明を出し、シリア民主軍はグワイラーン刑務所でダーイシュを敗北させたとして、勝利宣言を行った。

声明の内容は以下の通り:

「人民の金槌」軍事治安作戦は、我らが部隊によるハサカ市の工業(高校)刑務所(グワイラーン刑務所)の制圧と、すべてのダーイシュ・メンバーの投降によって頂点を迎えた。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1776611925862070

シリア人権監視団によると、1,600人以上が1月26日の1日だけで新たに投降し、前日までに投降したダーイシュ・メンバーと1,100任合わせて、その数は2,500人以上に達した。

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これを受け、ANHAや北・東シリア自治局、民主統一党(PYD)などは、グワイラーン刑務所の完全制圧を、7年前の2015年1月26日のアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市での人民動員隊(YPG)と女性防衛隊(YPJ)のダーイシュによる勝利と、同市制圧と並べて称賛した。

https://www.facebook.com/QSDMEDIA/photos/a.444947369031270/1818132298379430/

また、ANHA(1月26日付)によると、ハサカ市内では、住民らが街頭でシリア民主軍によるグワイラーン刑務所制圧を祝った。

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一方、ANHA(1月26日付)によると、アサーイシュの緊急対応部隊(Hevalno Asayîşe Rojava、HAT)は、刑務所一帯地域に加えて、グワイラーン地区の南に隣接するズフール地区内でダーイシュ・メンバーを追跡・掃討を実施した。

これに関して、SANA(1月26日付)は、シリア民主軍が、逃亡したダーイシュのメンバーの追跡を口実に、グワイラーン刑務所(西グワイラーン地区)、ズフール地区の住宅地、ハサカ市の南および東に位置する村々で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行したと伝えた。

また、シリア民主軍が、ダーイシュのメンバーが立て籠もっているとして、グワイラーン地区の墓地(グワイラーン墓地)に面する住宅10棟を重機で破壊したと報じた。

他方、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合所属のヘリコプター1機が26日晩に、グワイラーン墓地とイスファンジュ通りの間に位置する地区でダーイシュの外国人メンバーのグループに対して機銃掃射を行い、6人を殺害した。

また有志連合所属の戦闘機複数機が、グワイラーン刑務所一帯に対して複数回のミサイル攻撃を行った。

この攻撃による死者はなかったという。

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シリア人権監視団によると、1月20日以降の戦闘による死者数は187人。

内訳はダーイシュ・メンバー130人、シリア民主軍、アサーイシュ、刑務所守衛が50人、住民7人。

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ANHA(1月26日付)によると、北・東シリア自治局ジャズィーラ地域ハサカ地区の各部局は、グワイラーン地区、ズフール地区からの避難住民の救援を続けるとともに、クルド赤新月社が医療支援活動にあたった。

クルド赤新月社の支援チームのリーダーを務めるアリー・ムハンマド・イーサー氏がANHAに明らかにしたところによると、北・東シリア自治局の支配地内に設置された複数の収容センターで、798世帯約4,000人の医療ケアを行ったという。

クルド赤新月社は、ドイツ、スウェーデン、英国で慈善団体として登録している複数のNGOが1993年に統合して結成した国際NGO組織。

北・東シリア自治局の支配地域を中心に活動を行っているがシリアのNGOではなく、シリアの法律のもとに公認された慈善団体でもない。また、国際赤十字赤新月社連盟は、1カ国1組織を原則としているため、この組織を承認していない。

一方、SANA(1月26日付)によると、ハサカ県社会問題労働局がハサカ市治安厳戒地区内のサーリヒーヤ地区にあるムスタファー・モスクに7カ所目となる一時収容センターを設置した。

1月25日には、アラーディー・ハッブー地区に6カ所目の一時収容センターが設置されていた。


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このほか、ANHA(1月26日付)は、北・東シリア自治局の住民がシリア民主軍やアサーイシュに協力し、グワイラーン刑務所一帯での戦闘に参加していると伝え、武器を携帯している女性や老人の写真、映像を公開した。



AFP, January 26, 2022、ANHA, January 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2022、Reuters, January 26, 2022、SANA, January 26, 2022、SOHR, January 26, 2022などをもとに作成。

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イラク・クルディスタン地域政府支配地と北・東シリア自治局支配地を結ぶティグリス川河畔のスィーマルカー国境通行所が1カ月ぶりに再開、米軍のタンクローリー130輌がシリア領内で盗奪した石油を積んでイラクに出国(2022年1月26日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・クルディスタン地域政府の支配地と北・東シリア自治局の支配地を結ぶティグリス川河畔のスィーマルカー国境通行所(フィーシュ・ハーブール国境通行所)を通じた通商が約1カ月ぶりに再開し、イラク側から砂糖を積んだトレーラーがシリア領内に入った。

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一方、SANA(1月26日付)によると、シリア領内で盗奪した石油を積んだ米軍のタンクローリー130輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由してイラクに出国した。

AFP, January 26, 2022、ANHA, January 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2022、Reuters, January 26, 2022、SANA, January 26, 2022、SOHR, January 26, 2022などをもとに作成。

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ザーミル電力大臣はレバノンのファイヤード・エネルギー資源大臣、ヨルダンのハラービシャ・エネルギー鉱物資源大臣とシリア経由でヨルダンからレバノンに電力供給することを定めた文書に調印(2022年1月26日)

レバノンを訪問中のガッサーン・ザーミル電力大臣は、首都ベイルートで、レバノンのワリード・ファイヤード・エネルギー資源大臣、ヨルダンのサーリフ・ハラービシャ・エネルギー鉱物資源大臣と、シリア経由でヨルダンからレバノンに電力供給することを定めた文書に調印した。

ファイヤード・エネルギー資源大臣によると、合意によってレバノンには1時間あたり250メガワットの電力が供給される予定。

AFP, January 26, 2022、ANHA, January 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2022、Reuters, January 26, 2022、SANA, January 26, 2022、SOHR, January 26, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍の妨害にもかかわらず、ダイル・ザウル市とサフバ町で数十人が大規模社会復帰手続きを済ませる(2022年1月26日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月26日付)によると、1月19日にダイル・ザウル市スポーツ・サロンで開設された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

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ラッカ県では、SANA(1月26日付)によると、1月12日にサブハ町に設置された和解センターで指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

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両地では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の妨害にもかかわらず、数十人が新たに手続きを済ませたという。

AFP, January 26, 2022、ANHA, January 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2022、Reuters, January 26, 2022、SANA, January 26, 2022、SOHR, January 26, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県、ハサカ県各所を砲撃(2022年1月26日)

アレッポ県では、ANHA(1月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北西のサイヤーダ村、ヤーランリー村、トルコ占領下のバーブ市の東に位置するアリーマ村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(1月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・タムル町近郊のタッル・ラバン村を砲撃し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するタッル・タムル軍事評議会が応戦、シリア国民軍戦闘員多数を死傷させた。

AFP, January 26, 2022、ANHA, January 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2022、Reuters, January 26, 2022、SANA, January 26, 2022、SOHR, January 26, 2022などをもとに作成。

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ロシア国防省は緊張緩和地帯で1件の停戦違反が発生したと発表、トルコ側の発表では停戦件数は7件(2022年1月26日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3145435619032506

AFP, January 26, 2022、ANHA, January 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 26, 2022、Reuters, January 26, 2022、SANA, January 26, 2022、SOHR, January 26, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で49人(2022年1月26日)

保健省は政府支配地域で新たに49人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者305人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、1月26日現在のシリア国内での感染者数は計51,124人、うち死亡したのは2,977人、回復したのは37,103人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/237330311908286

AFP, January 26, 2022、ACU, January 26, 2022、ANHA, January 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 26, 2022、Reuters, January 26, 2022、SANA, January 26, 2022、SOHR, January 26, 2022などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民339人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は745,481人に(2022年1月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、1月25日に難民339人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民329人(うち女性99人、子供167人)、ヨルダンから帰国したのは10人(うち女性3人、子供5人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は745,481人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者348,091人(うち女性104,607人、子ども177,231人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,390人(うち女性119,268人、子ども202,678人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,972人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は974,761人(うち女性292,533人、子供496,831人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,690人(うち女性41,398人、子供34,092人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,286人(うち女性423,957人、子供677,858人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3145433672366034

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 26, 2022をもとに作成。

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グワイラーン刑務所襲撃・脱獄事件に伴う混乱に対処するためロシア軍は最新鋭のSu-34戦闘機をカーミシュリー国際空港に配備(2022年1月25日)

RusVesna(1月25日付)は、ロシア軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市のカーミシュリー国際空港(シリア政府管理下)に最新鋭のSu-34戦闘機複数機を配備したと伝えた。

配備はハサカ市のグワイラーン刑務所での襲撃・脱獄事件(1月20日発生)で、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、内務治安部隊(アサーイシュ)、米主導の有志連合の戦闘が発生したのを受けた動き。

RusVesnaはSu-34戦闘機を含む増援部隊の配備について、米軍および有志連合が刑務所を襲撃・占拠したダーイシュを、米軍が各地に基地を設置し、違法に駐留を続ける北・東シリア自治局支配地から排除できないことが理由だと伝えた。

シリア人権監視団(1月28日発表)によると、カーミシュリー国際空港に配備されたSu-34は2機。

加えて、ロシア軍のヘリコプター6機が配備されている。

シリア軍の航空機は配備されていないという。




https://youtu.be/Y7QJPx0f9tI

AFP, January 28, 2022、ANHA, January 28, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 28, 2022、Reuters, January 28, 2022、RusVesna, January 25, 2022、SANA, January 28, 2022、SOHR, January 28, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がハマー県、ヒムス県、ラッカ県の砂漠地帯でダーイシュに対して40回の爆撃を実施、シリア軍も「樽爆弾」10発以上を投下(2022年1月25日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がハマー県イスリヤー村一帯の砂漠地帯、ヒムス県スフナ市一帯の砂漠地帯、ラッカ県ラサーファ砂漠でロシア軍戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)に対して40回の爆撃を実施した。

爆撃にはシリア軍ヘリコプターも参加し、「樽爆弾」10発以上を投下した。

AFP, January 25, 2022、ANHA, January 25, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2022、Reuters, January 25, 2022、SANA, January 25, 2022、SOHR, January 25, 2022などをもとに作成。

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