トルコ軍がアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市郊外の国境に近い農場で住民1人を射殺(2022年1月24日)

アレッポ県では、ANHA(1月25日付)によると、トルコ軍の国境警備隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・アラブ(コバネ)市郊外の国境に近い農場で住民に発砲、1人を射殺した。

AFP, January 25, 2022、ANHA, January 25, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 25, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 25, 2022、Reuters, January 25, 2022、SANA, January 25, 2022、SOHR, January 25, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュはダイル・ザウル県でシリア民主軍と「イランの民兵」の拠点を相次いで襲撃(2022年1月24日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の武装グループがダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるブサイラ市、ズィーバーン町、ハリージーヤ村、スワル町近郊で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点に対してRPG弾などで攻撃を加えた。

ダーイシュの武装グループはまた、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市近郊の砂漠地帯にある「イランの民兵」の拠点複数カ所を襲撃した。

AFP, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会はグワイラーン刑務所襲撃・脱獄事件をめぐるトルコとシリア政府の対応を批判(2022年1月24日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会は声明を出し、シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治するハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱に対するトルコとシリア政府の対応を批判した。

声明の骨子は以下の通り:

テロリスト・ダーイシュのメンバー多数を拘留する任務は容易なことではない。有能な大国でも不可能なことだ…。だが、シリア民主軍は、有志連合の一部の国、北・東シリア自治局の内務治安部隊とともに重責を担ってきた…。にもかかわらず、周辺諸国からの陰謀は止まない。

これらの国のうち、とりわけトルコは、ダーイシュへの支援を止めず、占領地で彼らに武器を供与し、活動させ、傭兵として育成し、北・東シリア自治局の支配地に潜入させた…。工業高校の刑務所を狙った作戦は、(ハサカ県の)ラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市や(ラッカ県の)タッル・アブヤド市で計画された。

トルコはまた、(ラッカ県の)アイン・イーサー市一帯の村々を砲撃し、民間人を狙い、刑務所での戦闘から世論の関心を反らし、我が部隊を分散させ、大規模な脱獄作戦が行われる余地を与えた。

ダマスカスの権力と挫折した反体制派の一部は、事件を人種差別、人道への罪などと評した…。だが、これらの非難はこうした勢力にふさわしく…、彼らが女性、子供、老人に対してもっとも卑劣な犯罪を行うテロリストどもを擁護することは不思議なことではない。

ANHA(1月24日付)が伝えた。

AFP, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

外務在外居住者省は国連関係機関、赤十字国際委員会、シリア赤新月社、シリア国民信託にハサカ市の避難民を支援するよう求める(2022年1月24日)

外務在外居住者省は、首都ダマスカス県カフルスーサ区にある本舎で、シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治するハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱に対処するための緊急会合を開催し、国連関係機関、赤十字国際委員会、シリア赤新月社、シリア国民信託の代表と意見を交わした。

SANA(1月24日付)によると、会合では、外務在外居住者省国際機関局長が出席者に対して、米軍、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、ダーイシュ(イスラーム国)のテロと暴力行為を逃れようとして避難した住民数万人を支援するためのあらゆる措置を講じるよう求めた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3183270598626712

AFP, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

グワイラーン刑務所襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱を受け、政府支配下のハサカ市治安厳戒地区に避難した住民は3,500世帯、北・東シリア自治局が保護した避難住民は65世帯(2022年1月24日)

ハサカ県では、SANA(1月24日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治するハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱を受けて、同市南部各所からシリア政府の支配下にあるいわゆる「治安厳戒地区」に避難した住民の数は3,500世帯に達した。

住民は、シリア軍が設置した安全回廊を通って、治安厳戒地区に避難し、仮設避難センターに収容され、社会問題労働局が、シリア赤新月社、NGO、住民ボランティアなどとともに食糧や医薬品を提供、支援を行っている。


北・東シリア自治局の支配下にある刑務所一帯の地区(グワイラーン地区、ズフール地区)では、住民が避難を続け、シリア軍、シリア赤新月社などが支援にあたった。

**

一方、ANHA(1月24日付)によると、北・東シリア自治局の関係機関は、避難してきた住民数十世帯を保護した。

民主統一党(PYD)のハサカ市評議会の共同議長を務めるサーミヤ・アフマド氏によると、保護した住民は65世帯約350人。

AFP, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍はグワイラーン刑務所制圧の遅れは「カリフ刻の幼獣」を人間の盾にしているためと発表(2022年1月24日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治するハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱の収拾が難航していることに関して、ダーイシュが児童戦闘員を人間の盾にしているためだと主張した。

声明の内容は以下の通り。

過去3日にわたるダーイシュによるグワイラーン刑務所/工業高校制圧と収監中のテロリスト脱獄を目的とした組織だった攻撃において、シリア民主軍の進軍を妨げる大きな障害はテロリストが、ダーイシュとつながりのある「カリフ国の幼獣」の子供たち700人を人間の盾として利用していることだ。彼らは、過激思想から更生させるために、拘置所内の特別分離房に収容されていた。

シリア民主軍は、刑務所内のこれらの子供たちに被害を及ぶことの責任のダーイシュのテロリストどもに負わせる。

シリア民主軍は、国連、赤十字国際委員会に、子供たちを無力化し、ダーイシュが軍事作戦で彼らを利用せず、その身柄を治安部隊に引き渡し、身の安全を確保するために介入するよう求める。

ANHA(1月24日付)が伝えた。

AFP, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

グワイラーン刑務所でのダーイシュとシリア民主軍・アサーイシュの戦闘続く:「カリフ国の幼獣」ら数百人が投降・解放(2022年1月24日)

ハサカ県では、ANHA(1月24日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治するハサカ市内のグワイラーン地区(北・東シリア自治局支配下)にあるグワイラーン刑務所(工業高校)でのダーイシュ(イスラーム国)メンバーの襲撃・脱獄事件に伴う戦闘と混乱は24日も続き、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と内務治安部隊(アサーイシュ)がダーイシュのスリーパーセルや脱獄犯と刑務所の外塀付近で激しく交戦する一方、刑務所を包囲し、拡声器を通じて投降を呼び掛けた。

また、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合は23日深夜から24日未明にかけてダーイシュのメンバーや脱獄者が立て籠もっているグワイラーン地区ないの複数カ所を爆撃した。


一方、シリア民主軍は声明を出し、ダーイシュのメンバー約300人が投降したと発表した。

https://www.facebook.com/QSDMEDIA/posts/1816562585203068

シリア人権監視団によると、「カリフ国の幼獣」として知られる子供たちが、大型旅客バス複数台に分乗して刑務所外へと移送された。

移送の理由は不明だが、刑務所に立て籠もるダーイシュの負傷したメンバーの治療を条件に、人質となっている子供が釈放されたと見られる。

子供たちを含めて、シリア民主軍に投降し、刑務所内から移送された収監者らの数は400人に上っているという。

なお、ANHA(1月24日付)によると、グワイラーン刑務所には5,000人のダーイシュ・メンバーが投獄されている。

また、アサーイシュは声明を出し、ダーイシュのスリーパーセルのメンバー3人を拘束、持っていた武器弾薬を押収したと発表した。

北・東シリア自治局の内務委員会による前日の決定に従い、北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ市各所では、外出禁止令が発動された。

**

シリア人権監視団によると、1月20日以降の戦闘による死者は154人。

うちダーイシュ・メンバーは102人、シリア民主軍、アサーイシュ、刑務所守衛が45人、住民が7人。

AFP, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル市スポーツ・サロンとサブハ町で、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年1月24日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月24日付)によると、1月19日にダイル・ザウル市スポーツ・サロンで開設された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

**

ラッカ県では、SANA(1月24日付)によると、1月12日にサブハ町に設置された和解センターで指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県、ハマー県各所を砲撃(2022年1月24日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のサルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、ファッティーラ村、バイニーン村、フライフィル村を砲撃した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反3件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3143971929178875

AFP, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で44人、北・東シリア自治局支配地域で20人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で6人(2022年1月24日)

保健省は政府支配地域で新たに44人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者295人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、1月24日現在のシリア国内での感染者数は計51,029人、うち死亡したのは2,971人、回復したのは36,498人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/236160012025316

**

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに20人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、1人が死亡したと発表した。

これにより、1月24日現在のシリア国内での感染者数は計37,362人、うち死亡したのは1,523人、回復したのは2,522人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性9人、女性11人。

また地域の内訳は、ハサカ県のカーミシュリー市8人、マーリキーヤ(ダイリーク)市12人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1775149849341611

**

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月23日に新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、102人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡1人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡5人、アフリーン郡0人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計93,056人、うち死亡したのは2,359人、回復したのは71,470人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1759961384208745

AFP, January 24, 2022、ACU, January 24, 2022、ANHA, January 24, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2022、Reuters, January 24, 2022、SANA, January 24, 2022、SOHR, January 24, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民302人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は744,822人に(2022年1月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、1月23日に難民302人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民287人(うち女性87人、子供147人)、ヨルダンから帰国したのは15人(うち女性5人、子供8人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は744,822人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者347,454人(うち女性104,415人、子ども176,907人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,368人(うち女性119,261人、子ども202,667人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,972人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は974,102人(うち女性292,334人、子供496,496人)となった。

**

一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,685人(うち女性41,397人、子供34,088人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,281人(うち女性423,956人、子供677,854人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3143970829178985

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 24, 2022をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.