ロシア軍のヘリコプター部隊がトルコ軍とシリア国民軍の砲撃が続くハサカ県タッル・タムル町近郊で軍事演習を開始(2022年1月2日)

ハサカ県では、スプートニク通信(1月3日付)によると、ロシア軍のヘリコプター部隊がトルコ占領下のいわゆる「平和の泉」地域に面する、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下のタッル・タムル町に近い境界地帯で軍事演習を開始した。

演習は数日間を予定しているという。

同地では、トルコ軍とシリア国民軍による砲撃が激化している。

AFP, January 3, 2022、ANHA, January 3, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2022、Reuters, January 3, 2022、SANA, January 3, 2022、SOHR, January 3, 2022、Sputnik News, January 3, 2022などをもとに作成。

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レバノン・自由国民潮流のバースィール党首が同国におけるシリア人避難民の存在を「陰謀」であるとして批判(2022年1月2日)

反体制系ウェブサイト「スーリーヤ・ネット」、「ザマーン・ワスル」などによると、レバノンのジュブラーン・バースィール自由国民潮流党首は、同国におけるシリア人避難民の存在を「陰謀」と表現し、「レバノンに避難民を残留させるための陰謀はいまだ継続中である」と述べた。

同氏のFacebook公式ページに1月2日付けでアップされた演説のなかで言及されたもの。

同氏はまた、自身が「それが(シリア人避難民を帰国させる)助けになるのであれば、選挙前であってもダマスカスを訪問する準備ができている」としつつ、自身の政党が「(避)難民証を保有している全てのシリア人労働者に罰金を科すための法案」を提出する意向であると述べた。

バースィール氏は、「避難民たちは労働者身分と難民身分のうちどちらかを選択しなくてはならない」と強調し、「レバノンの法律は、難民証を有しているシリア人難民がシリアからレバノンに再び入国することを禁じている。国際法の考え方において、一度でも自国に帰った人は難民とはみなされないからである」との見解を明らかにした。

同氏はまた自身の方針を「マシュリク的選択」であるとして正当化した。

Al Souria.net, January 2, 2022、Zaman al-Wasl, January 2, 2022などをもとに作成。

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スィーマルカー国境通行所前でイラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたカリーラー部隊の若者の遺体の引き渡しを求める座り込みデモにダルバースィーヤ市の住民らが参加(2022年1月2日)

ハサカ県では、ANHA(1月2日付)によると、イラク・クルディスタン民主党の部隊によって殺害されたクルディスタン労働者党(PKK)の民兵組織である人民防衛部隊(HPG)所属のカリーラー(カレラ)部隊のメンバー5人の遺体引き渡しを求めて、北・東シリア自治局ジャズィーラ地域の殉教者遺族機構がスィーマルカー国境通行所前の広場にテントを設置して続けている座り込みデモにダルバースィーヤ市の住民らが交代で参加、テント前で抗議行動を行った。

 

AFP, January 2, 2022、ANHA, January 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2022、Reuters, January 2, 2022、SANA, January 2, 2022、SOHR, January 2, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県、ラッカ県各所を砲撃(2022年1月2日)

アレッポ県では、ANHA(1月2日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が1日深夜から2日未明にかけてシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村、シャイフ・イーサー村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市で、オートバイに乗った正体不明の武装集団が民生用の車に向かって爆弾を投げつけ、爆発が発生した。

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ラッカ県では、ANHA(1月2日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のディブス村、アブー・ナイトゥーラ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, January 2, 2022、ANHA, January 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2022、Reuters, January 2, 2022、SANA, January 2, 2022、SOHR, January 2, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がヒムス県とハマー県の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して20回以上の爆撃を実施(2022年1月2日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がヒムス県とハマー県の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して20回以上の爆撃を実施した。

AFP, January 2, 2022、ANHA, January 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2022、Reuters, January 2, 2022、SANA, January 2, 2022、SOHR, January 2, 2022などをもとに作成。

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マヤーディーン市の和解センターで指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年1月2日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月2日付)によると、12月19日に再開されたマヤーディーン市の和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, January 2, 2022、ANHA, January 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2022、Reuters, January 2, 2022、SANA, January 2, 2022、SOHR, January 2, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県各所を10回あまりにわたって爆撃(2022年1月2日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるシャイフ・ユースフ村一帯、イドリブ中央刑務所(イドリブ市近郊)一帯、サイジャル村の給水所、アルバイーン山東部、ムサイビーン村の森林地帯、M4高速道路沿線などを10回あまりにわたって爆撃した。

シリア軍もザーウィヤ山地方一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反5件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3128193807423354

 

AFP, January 2, 2022、ANHA, January 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 2, 2022、Reuters, January 2, 2022、SANA, January 2, 2022、SOHR, January 2, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で27人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で16人(2022年1月2日)

保健省は政府支配地域で新たに27人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者122人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、1月2日現在のシリア国内での感染者数は計50,337人、うち死亡したのは2,905人、回復したのは32,761人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/222935170014467

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月2日に新たに16人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、61人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡2人、ハーリム郡7人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡4人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計92,973人、うち死亡したのは2,320人、回復したのは67,686人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1744617682409782

 

AFP, January 2, 2022、ACU, January 2, 2022、ANHA, January 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2022、Reuters, January 2, 2022、SANA, January 2, 2022、SOHR, January 2, 2022などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民253人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は737,733人に(2022年1月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、1月1日に難民253人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民248人(うち女性75人、子供126人)、ヨルダンから帰国したのは5人(うち女性2人、子供3人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は737,733人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者340,631人(うち女性102,365人、子ども173,430人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,102人(うち女性119,179人、子ども202,527人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,091人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は967,013人(うち女性290,202人、子供492,879人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,647人(うち女性41,387人、子供34,070人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,243人(うち女性423,946人、子供677,836人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3128190437423691

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 2, 2022をもとに作成。

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