イドリブ県で電力価格が昨年5月から2倍まで高騰(2022年1月8日)

反体制系ウェブサイト「スーリーヤ・ネット」などによると、シャーム解放機構の民生部門「シリア救国政府」の支配下にあるイドリブ県で電力価格の高騰が発生した。

同地では家庭用電力のキロワットあたり料金が1.40から1.98トルコ・リラまで高騰し、業務用電力がキロワットあたり1.60から2.40トルコ・リラまで高騰したという。

同地における電力供給は2021年5月以来、自称民間企業「グリーン・エナジー」社が担っているとされ、開通当時のキロワットあたりの価格はわずか80トルコ・キルシュであったという。

電力価格の高騰に関しては、シリア民主軍支配下のアレッポ県北部郊外(バーブ市、アアザーズ市、バザーア市)などでも同様の問題が発生しているという。

Al-Souria.net, January 8, 2022、Anadolu Agency.com, May 25, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュに対して20回以上の爆撃を実施(2022年1月8日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)に対して20回以上の爆撃を実施した。

AFP, January 8, 2022、ANHA, January 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2022、Reuters, January 8, 2022、SANA, January 8, 2022、SOHR, January 8, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フール・キャンプに収容されていたイラク人難民113世帯がイラクに帰還(2022年1月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていたイラク人難民113世帯がイラクに帰還した。

難民の身柄引き渡しは北・東シリア自治局とイラク政府との連携のもとに行われた。

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一方、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米主導の有志連合の航空支援を受けて北・東シリア自治局の支配下にあるラシーディーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の司令官1人を拘束した。

AFP, January 8, 2022、ANHA, January 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2022、Reuters, January 8, 2022、SANA, January 8, 2022、SOHR, January 8, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍兵士3人がタッル・アブヤド国境通行所での爆発で死亡、トルコ軍は報復としてラッカ県、アレッポ県各所を激しく砲撃し、1人死亡、15人以上負傷(2022年1月8日)

ラッカ県では、ANHA(1月8日付)によると、タッル・アブヤド市一帯の占領地に展開するトルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にある同近郊のジャラン村、アリーダ村、スーラーン村、ビール・アラブ村、ハーニー村などを砲撃し、1人が死亡、女性と子供を含む11人が負傷した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、サイダー村、ムシャイリファ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(1月8日付)によると、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯の占領地に展開するトルコ軍とシリア国民軍が、アイン・アラブ(コバネ)市、カラ・ムーグ村、タッル・ハージブ村、ウライシャール、サルズーリー村、クールタッバ村を砲撃し、女性1人を含む住民5人が負傷した。






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トルコ国防省はツイッターのアカウント(https://twitter.com/tcsavunma/)などを通じて声明を出し、トルコ国境に近いシリア北部での爆発で兵士3人が戦死したと発表した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍兵士3人が死亡したのは、ラッカ県タッル・アブヤド市とトルコを結ぶタッル・アブヤド国境通行所。

トルコ軍装甲車1輌が通行所を通ってシリア領内に入ろうとしたところ、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発したという。

実行犯の所属は不明。

AFP, January 8, 2022、ANHA, January 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2022、Reuters, January 8, 2022、SANA, January 8, 2022、SOHR, January 8, 2022などをもとに作成。

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シュマイティーヤ町に設置された和解センターで指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年1月8日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月8日付)によると、1月4日にシュマイティーヤ町に設置された和解センターで指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, January 8, 2022、ANHA, January 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2022、Reuters, January 8, 2022、SANA, January 8, 2022、SOHR, January 8, 2022などをもとに作成。

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シリア軍がハサカ県タッル・タムル町北のクブール・ガラージナ村に入ろうとした米軍の進行を阻止(2022年1月8日)

ハサカ県では、SANA(1月8日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町北のクブール・ガラージナ村の入口に設置されている検問所に駐留しているシリア軍部隊が、村に入ろうとした米軍の装甲車4輌からなる車列の進行を阻止し、これを退却させた。

AFP, January 8, 2022、ANHA, January 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2022、Reuters, January 8, 2022、SANA, January 8, 2022、SOHR, January 8, 2022などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方各所を砲撃し女性1人と女児1人が負傷、トルコ軍はM5高速道路に近い要衝に新たな拠点を設置(2022年1月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村、マアッルバリート村を砲撃し、女性1人と女児1人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して「決戦」作戦司令室もシリア軍に対して応戦した。

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアーフィス村東部地区に新たな軍事拠点を設置、兵士35人と装甲車4輌を配備した。

新たな軍事拠点は、アレッポ市とハマー市を結ぶM5高速道路を見下ろすことができる要衝に位置する。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

これに対して「決戦」作戦司令室もシリア軍に対して応戦した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反2件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反3件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3132573890318679

AFP, January 8, 2022、ANHA, January 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 8, 2022、Reuters, January 8, 2022、SANA, January 8, 2022、SOHR, January 8, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で18人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で0人(2022年1月8日)

保健省は政府支配地域で新たに18人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者120人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、1月8日現在のシリア国内での感染者数は計50,482人、うち死亡したのは2,964人、回復したのは33,478人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/226539069654077

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月8日に新型コロナウイルスの新規感染者が確認されなかった一方、209人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計93,006人、うち死亡したのは2,342人、回復したのは68,301人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1748806018657615

AFP, January 8, 2022、ACU, January 8, 2022、ANHA, January 8, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2022、Reuters, January 8, 2022、SANA, January 8, 2022、SOHR, January 8, 2022などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民318人と国内避難民(IDPs)2人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は739,662人、2019年以降帰還したIDPsは105,659人に(2022年1月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、1月7日に難民318人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民313人(うち女性94人、子供160人)、ヨルダンから帰国したのは5人(うち女性2人、子供3人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は739,662人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者342,509人(うち女性102,930人、子ども174,388人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,153人(うち女性119,195人、子ども202,554人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,091人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は968,942人(うち女性290,783人、子供493,864人)となった。

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一方、国内避難民2人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は2人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,659人(うち女性41,390人、子供34,075人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,255人(うち女性423,949人、子供677,841人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3132573376985397

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 8, 2022をもとに作成。

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