首都ダマスカスでシリアの新政権に対して、アサド政権時代の逮捕者と強制失踪者の問題を最優先事項として扱い、声明や発表を通じて捜査の進展状況を随時報告するよう求める抗議デモ(2025年1月17日)

ザマーン・ワスルは、首都ダマスカスのウマウィーイーン広場で、住民ら数百人が集まり、シリアの新政権に対して、アサド政権時代の逮捕者と強制失踪者の問題を最優先事項として扱い、声明や発表を通じて捜査の進展状況を随時報告するよう求める抗議デモを行った。

住民ら、サイドナーヤー刑務所で要職についていたムハンマド・カンジュー容疑者ら、前政権の士官らの捜査の進展について公式な発表がないことに疑問を呈しているという。

シリア人権ネットワークによると、アサド政権時代の強制失踪者は、2011年3月以降、96103人(うち子ども2327人、女性5739人に達しているという。

このうち、24047人(うち子ども98人、女性39人)について、親族らは、軍事野戦法廷に送致されたとの情報を、拘束施設からの生還者や仲介者を通じて得ているものの、その後の消息を把握できず、失踪後の安否に関する最低限の情報すら得られていないと訴えている。

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シリア人権ネットワークによると、2011年3月から2023年8月までに少なくとも14843人が軍事野戦法廷で死刑判決を受け、7872人(うち子ども114人、女性26人、軍関係者2021人)が実際に処刑されたものの、遺族への遺体の引き渡しは行われいない。

また、禁固刑、あるいは無期・有期の懲役刑を宣告された失踪者のうち、少なくとも6971人が減刑措置を受けているという。

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シリア民主軍のアブディー司令官:イラク・クルディスタン地域のバールザーニー前大統領との会談でシリアのクルド人が一眼となること、ダマスカスと平和的な対話を行うことを確認(2025年1月17日)

シリア民主軍のマズルーム・アブディー司令官はXで、16日にイラク・クルディスタン地域の主都アルビール市で行われたマスウード・バールザーニー前大統領との会談の詳細を明らかにした。

会談には、アブディー司令官、女性防衛隊(YPJ)総司令部のルーフラート・アフリーン氏、シリア民主軍総司令部評議会のルクマーン・ハリール氏、バールザーニー前大統領、クルディスタン民主党の幹部らが出席、シリア情勢の進展について議論され、クルド人民の権利を保障するため、シリアのクルド人が一眼となること、ダマスカスと平和的な対話を行うこと、クルド人の統一と地域の安定の重要性などが確認されたという。

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プーチン大統領:「シリア国民が現下の移行期にかかるすべての課題を克服できることを願っている」(2025年1月17日)

ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、イランのマスウード・ペゼシュキヤーン大統領と会談した。

タス通信によると、会談後の記者会見で、プーチン大統領は、「我々はシリア国民が現下の移行期にかかるすべての課題を克服できることを願っている」としたうえで、「シリア国民が必要とする支援を提供し続ける」と述べた。

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ハサカ県アームーダー市の若者たちがアサーイシュを支援し、治安と安定を揺るがす攻撃や試みから同市を防衛するため、ボランティアからなる大隊を結成(2025年1月17日)

ハサカ県では、ANHAによると、アームーダー市の若者たちが北・東シリア民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)を支援し、治安と安定を揺るがす攻撃や試みから同市を防衛するため、ボランティアからなる大隊を結成した。

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トルコ軍部隊がラタキア県北部に軍事拠点を設置との報道:実際は難民帰還を祝う住民の様子を撮影したもの(2025年1月17日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍部隊が、トルコマン人が多く住む県北部のカーミリーヤ村一帯に、測量機器などをもって侵攻し、測量後に軍事拠点を設置した。

トルコ軍は、昨年10月にもトルコマン人が多く住むイーサウィーヤ村で、学校の校長や教員を帰属する宗派を理由に追放しているという。

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これに関してタアッカドは、公開された写真がカスタル村の住民がトルコからの難民帰還を祝う住民の様子を撮影したもので、トルコ国旗を掲げているのはトルコ軍部隊ではなく、トルコマン系シリア人の武装組織だとの検証結果を発表した。

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トルコ軍はラッカ県スィッリーン町一帯、アレッポ県ティシュリーン・ダム一帯、ハサカ県カーミシュリー市を無人航空機で爆撃(2025年1月17日)

ラッカ県では、ANHAによると、午前10時頃、トルコ軍がスィッリーン町一帯を無人航空機複数機で攻撃した。

ANHAによると、トルコ軍は昼頃、アイン・イーサー市東のファーティサ村の貯水施設、ムシャイリファ村を砲撃した。

ANHAによると、トルコ軍とシリア国民軍は、午後6時頃、アイン・イーサー市近郊のザヌーバ村、ナヒート村、サブア・ジャッファール村、アイン・イーサー国内避難民(IDPs)キャンプを砲撃、これにより子ども3人が負傷した。

ANHAによると、午後6時頃、マンビジュ市で、即席爆弾が仕掛けられていた車が爆発した。

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アレッポ県では、ANHAによると、午前10時頃、トルコ軍がラッカ県スィッリーン町一帯と合わせて、ティシュリーン・ダム一帯を無人航空機複数機で攻撃した。

ANHAによると、トルコ軍とシリア国民軍は、午後3時頃、アイン・アラブ(コバネ)市南のビイル・ハッスー村を砲撃した。

ANHAトルコ軍とシリア国民軍は午後4時頃にも、ティシュリーン・ダム一帯を砲撃、ANHAによると、アイン・アラブ市近郊のジャラビーヤ村、コバネ・セメント社、ルーカター村、カクカタブ村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHAによると、午後3時頃、カーミシュリー市西部地区の建物で2回の爆発が発生した。

ANHAによると、爆発はトルコ軍の無人航空機からのミサイル攻撃によって発生したもの。

ANHAによると、トルコ軍とシリア国民軍は、タッル・タムル町近郊のダルダーラ村、マスラタ村を砲撃した。

ANHAによると、トルコ軍とシリア国民軍は午後11時頃、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のブービー村を砲撃した。

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人民議会議員で「イランの手先」と目されているマドルール・アズィーズが故郷のダイル・ザウル県アブー・ハシャブ村に帰還(2025年1月17日)

シリア人権監視団は、複数筋の情報をもとに人民議会議員で「イランの手先」と目されているマドルール・アズィーズ氏が故郷のダイル・ザウル県アブー・ハシャブ村に帰還した。

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ハサカ県シャッダーディー市にある米主導の有志連合の基地に、貨物機1機が軍装備品、兵站物資、医療品などを輸送(2025年1月17日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シャッダーディー市にある米主導の有志連合の基地に、貨物機1機が軍装備品、兵站物資、医療品などを輸送した。

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トルコ占領下のハサカ県ラアス・アイン市で、シリア国民軍憲兵隊がシリア軍事作戦総司令部の支配地に帰還しようとしていた民間人やシリア国民軍のメンバー20人を逮捕(2025年1月17日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「平和の泉」地域の拠点都市ラアス・アイン市で、シリア国民軍憲兵隊に所属するスルターン・マリク・シャー旅団とスルターン・ムラード師団のメンバーが、シリア軍事作戦総司令部の支配地に帰還しようとしていた民間人やシリア国民軍のメンバー20人を逮捕し、所持していた武器を押収した。

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シリア人民抵抗はヒムス県のタッルカラフ市一帯およびダブースィーヤ村一帯で「ジャウラーニーのテロ一味」と交戦し、即席爆弾で「テロ部隊」を攻撃、戦闘員らを負傷させたと発表(2025年1月17日)

シリア人民抵抗は、ヒムス県のタッルカラフ市一帯およびダブースィーヤ村一帯で16日に、「ジャウラーニーのテロ一味」と軽火器および中火器で交戦し、即席爆弾で「テロ部隊」を攻撃、戦闘員らを負傷させた。

戦闘は17日に再開され、現在も続いているという。

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ジャブラ市でフッラース・ディーン機構メンバーのアブー・スフィヤーン・ジャブラーウィー氏の釈放を求めるデモ(2025年1月17日)

ラタキア県では、「シリア革命の咆哮者たち」によると、ジャブラ市で先週逮捕されたアブー・スフィヤーン・ジャブラーウィー氏(ジャブラ出身の活動家で、フッラース・ディーン機構のメンバー)の釈放を求めるデモが行われた。

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アレッポ県では、SANAによると、内務省総合治安局のアレッポ市ハムダーニーヤ支部が、ザフラー町で身代金目的で誘拐されていた若い男性を解放した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍事作戦総司令部がサラミーヤ市で、シリア軍の元将兵、退役士官、元国防隊ら8000人に対する社会復帰手続きを完了した。

サラミーヤ市では、1月8日に和解センターが開設されていた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、タッル市近郊で覆面をしたグループが16日に若い男性2人を誘拐、その後殺害した。

また、ドゥーマー市では、戦闘員が若い男性1人が運転する車に発砲し、この男性を殺害した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍事作戦総司令部が県北部のアクラード・ダースィニーヤ村、ジャッブーリーン村で前日に拘束した逮捕者ほぼ全員を釈放した。

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ハマー市で金曜午後の集団礼拝後、アサド政権の崩壊と勝利、解放を祝う集会が開催(2025年1月17日)

SANAによると、シリア各地のモスクで、宗教関係省の呼びかけ(1月14日)を受けて、雨乞いの集団礼拝が行われた。

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また、ハマー県のハマー市では、金曜午後の集団礼拝後、アサド政権の崩壊と勝利、解放を祝う集会が開催され、多数の住民らが参加した。

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内務省総合治安局と総合諜報機構は、タルトゥース県でレバノンに密輸されようとしていたミサイルなどの武器を押収(2025年1月17日)

タルトゥース県では、SANAによると、内務省総合治安局が、総合諜報機構と連携して、レバノンとの間に違法に設置されている通行所を監視、レバノンに密輸されようとしていたミサイルなどの武器を押収した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍事作戦総司令部がレバノン国境に近い県南部のアッカール平原、ハスナ村、カルトゥー村一帯で治安活動を実施した。

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シャルア総司令官は、アジャ・ラビブEU平等・準備・危機管理担当欧州委員を代表とする使節団と会談:EUはシリアと近隣諸国に対して23500万ユーロの新規の支援を約束(2025年1月17日)

シリア軍事作戦総司令部によると、アフマド・シャルア総司令官(シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者)は、シリアを訪れた欧州連合(EU)のアジャ・ラビブ平等・準備・危機管理担当欧州委員を代表とする使節団と会談した。

『ワタン』によると、ラビブ平等・準備・危機管理担当欧州委員は、シャルア総司令官との会談で、シリアの新政権が大きな歴史的な責任を負っており、シリア国民に平和をもたらさねばならないとしたうえで、以下の通り表明した。

  • シリアと近隣諸国に対して23500万ユーロの新規の支援を行う。
  • EUは2011年以降、シリア人を放置しておらず、彼らの苦難を軽減し、そのニーズに対応するための取り組みを継続する。
  • 人道法を尊重し、シリアのすべての国民が保護されねばならない。
  • シリアにおける歴史的変革が数十年にわたる苦難や絶望を克服することを期待する。
  • 法の支配と人権尊重が確立したシリアの明るい未来を目にすることを希望する。

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シリア軍事作戦総司令部によると、シャルア総司令官はまた、アスアド・ハサン・シャイバーニー暫定外務大臣と、シリアを訪れた国際刑事裁判所(ICC)のカリム・カーン主任検察官を代表とする同裁判所の使節団と会談した。

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シリア軍事作戦総司令部によると、アフマド総司令官は、さらにUAEのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナフヤーン大統領と電話会談を行い、二国間関係強化の方途について議論、シリア国民への支援、領土の一体性の維持のための連携の継続と集中的な努力を行い、地域の安定と開発を達成するための共同行動に専念することを確認した。

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