2014年4月4日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(4月4日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ラブワ村・ナビー・ウスマーン村間にロケット弾2発が着弾した。

これに関して、バアルベック・スンナ派自由人旅団はツイッターを通じて声明を出し、「ヒズブッラーの指導のもと、トリポリ市住民に対して非レバノン人の軍が行っていることへの報復」と述べ、犯行を認めた。

しかしこの声明発表の約4時間後、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が別の声明を出し、「レバノンの抑圧されたスンナ派を支援するため、ヒズブッラーのシャッビーハに対して2発のグラード・ロケット弾を発射した」と主張した。

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バアルベック・スンナ派自由人旅団はツイッターを通じて声明を出し、北部県トリポリ市での軍の治安維持活動に関して「軍のネズミどもはイスラーム教徒の家という聖域に女性がいるということを考慮していない」と非難、「レバノン軍を掌握している非レバノン人の軍(イラン人を示唆)、ヒズブッラーの攻撃」を退けるべきだと主張した。

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NNA(4月4日付)は、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員8人が軍事裁判所に起訴されたと報じた。

8人のうち2人がレバノン人、6人がシリア人。

AFP, April 4, 2014、AP, April 4, 2014、ARA News, April 4, 2014、Champress, April 4, 2014、al-Hayat, April 5, 2014、Iraqinews.com, April 4, 2014、Kull-na Shuraka’, April 4, 2014、Naharnet, April 4, 2014、NNA, April 4, 2014、Reuters, April 4, 2014、SANA, April 4, 2014、UPI, April 4, 2014などをもとに作成。

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2014年4月3日のシリア情勢:レバノンの動き

バアルベック・スンナ派自由人旅団はツイッターを通じて声明を出し、「バアルベックの地を十字軍とヒズブッラーの墓場とすることをアッラーに誓う」と脅迫した。

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LBCI(4月3日付)は、ベカーア県バアルベック郡ナビー・ウスマーン村に発射されようとしていたロケット弾4発を軍が発見、解除したと報じた。

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レバノンの声ラジオ(4月3日付)によると、北部県トリポリ市での治安維持活動の一環として、軍がアッカール郡のハブラ村で強制捜査を行い、ウマル・バクリー氏に近いとされるシャイフ、ムシール・フドル氏を逮捕した。

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UNHCRは声明を出し、レバノン国内のシリア人避難民の数が100万人を越えたと発表した。

AFP, April 3, 2014、AP, April 3, 2014、ARA News, April 3, 2014、Champress, April 3, 2014、al-Hayat, April 4, 2014、Iraqinews.com, April 3, 2014、Kull-na Shuraka’, April 3, 2014、LBCI, April 3, 2014、Naharnet, April 3, 2014、NNA, April 3, 2014、Reuters, April 3, 2014、SANA, April 3, 2014、UPI, April 3, 2014などをもとに作成。

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2014年4月2日のシリア情勢:諸外国の動き

アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表はジュネーブの国連本部でレバノン・カターイブ党のアミーン・ジュマイイル党首(元大統領)と会談し、シリア情勢などについて協議した。

ブラーヒーミー共同特別代表は会談で、レバノン国民による「レバノンの能力を越えるほどのシリア人避難民受け入れ」に謝意を示す一方、「シリア情勢は微妙な状況にあり、対応の遅れは許されない」と強調したという。

AFP, April 2, 2014、AP, April 2, 2014、ARA News, April 2, 2014、Champress, April 2, 2014、al-Hayat, April 3, 2014、Iraqinews.com, April 2, 2014、Kull-na Shuraka’, April 2, 2014、Naharnet, April 2, 2014、NNA, April 2, 2014、Reuters, April 2, 2014、SANA, April 2, 2014、UPI, April 2, 2014などをもとに作成。

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2014年4月2日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(4月2日付)によると、イスラエル軍のブルドーザー1台が、メルカヴァ戦車2輌の護衛を受け、ブルーラインに設置された有刺鉄線を越えて、ナバティーヤ県ビント・ジュバイル郡のルマイシュ村カトムーン地区の農地に侵入した。

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NNA(4月2日付)によると、ベアーア県バアルベック郡アルサール村に近いラブワ村東部に、ロケット弾複数発が着弾した。

また軍は、アルサール村の検問所で不法入国したシリア人14人を逮捕したと発表した。

さらに軍は声明を出し、アルサール村の検問所で軍が逃走しようとしたシリア人1人を含む3人を射殺したと発表した。

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NNA(4月2日付)によると、北部県トリポリ市での治安維持活動のため同市に展開しているレバノン軍は、シリア人14人を含む33人を逮捕した。

AFP, April 2, 2014、AP, April 2, 2014、ARA News, April 2, 2014、Champress, April 2, 2014、al-Hayat, April 3, 2014、Iraqinews.com, April 2, 2014、Kull-na Shuraka’, April 2, 2014、Naharnet, April 2, 2014、NNA, April 2, 2014、Reuters, April 2, 2014、SANA, April 2, 2014、UPI, April 2, 2014などをもとに作成。

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2014年4月1日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(4月1日付)によると、イスラエルが占領するナバティーヤ県ハースバイヤー郡のシャブアー農場で、イスラエル軍が早朝、約30分にわたって断続的に砲撃を行った。

またイスラエル空軍がワッザーニー村一帯にも領空侵犯したという。

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NNA(4月1日付)によると、北部県トリポリ市ジャバル・ムフスィン地区、クッバ地区に早朝、レバノン軍が展開し、市内での武力衝突に関与していたと思われる21人を逮捕した。

軍による治安維持活動は、サッラーム・タマーム内閣の最高国防委員会での提言に沿ったもの。

AFP, April 1, 2014、Anadolu Ajansı, April 1, 2014、AP, April 1, 2014、ARA News, April 1, 2014、Champress, April 1, 2014、al-Hayat, April 2, 2014、Iraqinews.com, April 1, 2014、Kull-na Shuraka’, April 1, 2014、Naharnet, April 1, 2014、NNA, April 1, 2014、Reuters, April 1, 2014、SANA, April 1, 2014、UPI, April 1, 2014などをもとに作成。

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2014年3月30日のシリア情勢:レバノンの動き

バアルベック・スンナ派自由人旅団はツイッターで29日のベカーア県バアルベック郡アルサール村検問所に対する自爆テロの実行犯(アブドゥルカーディル・タアーン氏)の写真を公開した。

Naharnet, March 30, 2014
Naharnet, March 30, 2014

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NNA(3月30日付)は、ダマスカス郊外県カラムーン地方(フリータ市、ラアス・マアッラ町)での戦闘激化を受け、29日までにシリア人避難民約700人がレバノン領内(ベカーア県バアルベック軍アルサール村一帯)に避難していると報じた。

AFP, March 30, 2014、AP, March 30, 2014、ARA News, March 30, 2014、Champress, March 30, 2014、al-Hayat, March 31, 2014、Iraqinews.com, March 30, 2014、Kull-na Shuraka’, March 30, 2014、Naharnet, March 30, 2014、NNA, March 30, 2014、Reuters, March 30, 2014、SANA, March 30, 2014、UPI, March 30, 2014などをもとに作成。

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2014年3月29日のシリア情勢:レバノンの動き

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はテレビ演説を行い、レバノン大統領選挙、国民対話会合、シリア情勢、対イスラエル抵抗運動などについて語った。

シリア情勢に関して、ナスルッラー書記長は「シリアでの戦闘が、レバノンに対するイスラエルの戦争の門戸を開くという者がいるが、我々は彼らに間違っていると言いたい…。イスラエルはレジスタンスが単に強力なのではなく、これまで以上に強力…だということを知っている。これまで以上に勝つ準備ができている」と述べた。

ナスルッラー書記長はまた「我々はシリアの主権を侵害していない。我々はシリアの内閣の合意を受けて(シリアに)赴いたのだ」と述べる一方、「しかし、まったく無名の廟を守るために、シリアに介入し、主権を侵害しようとする国がいる」と付言し、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン政権を暗に批判した。

Naharnet, March 29, 2014
Naharnet, March 29, 2014

ナスルッラー書記長はそのうえで「当初から、我々は対話、改革を支持し、戦略的な選択を行うことに反対していると言ってきた。なぜアラブ諸国は、政治的解決が必要だと確信するまで、殺戮や苦悩を3年も放置してきたのか? 彼らは対話に参加することを拒否し、政権を転覆しようとしてきた」と非難するとともに、「我々は当初から、シリアで起きていることがこの地域をタクフィール主義の脅威に陥れると言ってきた。これに対して、あなた方はそれが人道であり革命だと言ってきた…。レバノンには未だにシリアで起きていることが自国にとって脅威になることを理解していない者がいる…。シリアで起きていることを再評価するよう呼びかけたい。レバノンにおける問題とは、ヒズブッラーがシリアでの戦争に参加することが遅れたことであり、あなた方にとっての問題とは、自分の国にとどまり戦闘に赴かなかったことなのだ」と強調した。

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NNA(3月29日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村の軍検問所で、爆弾が仕掛けられた車が自爆し、レバノン軍兵士3人が死亡、4人が負傷した。

この自爆テロに関して、バアルベック・スンナ派自由人旅団がツイッターを通じて声明を出し、「サーミー・アトラシュ氏の血に対する復讐」だと発表し、犯行を認めた。

アトラシュ氏は3月27日にアルサール村で軍が殺害した反体制武装集団メンバー。

また同村の軍検問所では、軍の制止を無視して通過しようとした車に、兵士が発砲し、女性1人、子供1人が死亡、男性1人が負傷した。

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NNA(3月29日付)によると、ベカーア県で治安当局は、ラーシャイヤー郡からシリア領内に武器を密輸しようとしていたグループのメンバー3人を逮捕した。

AFP, March 29, 2014、AP, March 29, 2014、ARA News, March 29, 2014、Champress, March 29, 2014、al-Hayat, March 30, 2014、Iraqinews.com, March 29, 2014、Kull-na Shuraka’, March 29, 2014、Naharnet, March 29, 2014、NNA, March 29, 2014、Reuters, March 29, 2014、SANA, March 29, 2014、UPI, March 29, 2014などをもとに作成。

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2014年3月28日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月28日付)によると、北部県トリポリ市クッバ地区で内務治安軍総局の隊員1人が何者かに撃たれ死亡した。

27日にも同市内でレバノン軍兵士が何者かに殺害されている。

AFP, March 28, 2014、AP, March 28, 2014、ARA News, March 28, 2014、Champress, March 28, 2014、al-Hayat, March 29, 2014、Iraqinews.com, March 28, 2014、Kull-na Shuraka’, March 28, 2014、Naharnet, March 28, 2014、NNA, March 28, 2014、Reuters, March 28, 2014、SANA, March 28, 2014、UPI, March 28, 2014などをもとに作成。

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2014年3月27日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月27日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の山間部をシリア軍戦闘機が攻撃し、5人が負傷した。

またアルサール村では、軍偵察部隊がサーミー・アトラシュ容疑者の自宅に突入、同容疑者を殺害した。

アトラシュ容疑者は、2014年2月半ばのベイルート県南部郊外(ダーヒヤ)のビイル・ハサン地区での同時自爆テロなどに関与したとして指名手配されていた。

AFP, March 27, 2014、AP, March 27, 2014、ARA News, March 27, 2014、Champress, March 27, 2014、al-Hayat, March 28, 2014、Iraqinews.com, March 27, 2014、Kull-na Shuraka’, March 27, 2014、Naharnet, March 27, 2014、NNA, March 27, 2014、Reuters, March 27, 2014、SANA, March 27, 2014、UPI, March 27, 2014などをもとに作成。

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2014年3月26日のシリア情勢:レバノンの動き

サウジアラビア日刊紙『ウカーズ』(3月26日付)は、アサド政権が3月8日勢力に対して、レバノン大統領選挙の実施を阻止する必要があると伝えたと報じた。

同紙によると、アサド政権に近い匿名消息筋は「レバノンの大統領選挙の実施は隣国(シリア)の大統領選挙とリンクされるべきだ」と述べ、シリアの大統領選挙に先んじて、レバノンでの大統領選挙に向けたプロセスが進行することに難色を示したという。

なお、レバノンのミシェル・スライマーン大統領の任期は2014年5月に終了し、アサド大統領の任期は2014年7月に終了する。

AFP, March 26, 2014、AP, March 26, 2014、ARA News, March 26, 2014、Champress, March 26, 2014、al-Hayat, March 27, 2014、Iraqinews.com, March 26, 2014、Kull-na Shuraka’, March 26, 2014、Naharnet, March 26, 2014、NNA, March 26, 2014、Reuters, March 26, 2014、SANA, March 26, 2014、‘Ukaz, March 26, 2014、UPI, March 26, 2014などをもとに作成。

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2014年3月25日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月25日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村のアイン・シャアブ検問所で、軍がシリア人「最重要容疑者」のムハンマド・ハカミー氏と、レバノン人(M.H.)を逮捕した。

AFP, March 25, 2014、AP, March 25, 2014、ARA News, March 25, 2014、Champress, March 25, 2014、al-Hayat, March 26, 2014、Iraqinews.com, March 25, 2014、Kull-na Shuraka’, March 25, 2014、Naharnet, March 25, 2014、NNA, March 25, 2014、Reuters, March 25, 2014、SANA, March 25, 2014、UPI, March 25, 2014などをもとに作成。

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2014年3月25日のシリア情勢:アラブ連盟首脳会議

アラブ連盟首脳会議がクウェートで開会した。会議は2日間の予定。

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サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ副首相は開会式で演説し、シリア情勢に関して、国際社会がシリアの反体制勢力を「見捨てた」と非難、「シリア情勢の行き詰まりを打開するには、現地のパワー・バランスの変化を実現することが必要だ」と述べた。

そのうえで、シリア革命反体制勢力国民連立にアラブ連盟の代表権を正式付与するよう求めた。

しかし、『ハヤート』(3月26日付)などによると、多くの連盟加盟国が、シリア国内で活動する反体制組織の民主的変革諸勢力国民調整委員会の異議申し立てなどを受けるかたちで、シリア革命反体制勢力国民連立への代表権付与に反対し、シリアの代表ポストを空席のままとするとの姿勢を示したという。

また、サルマーン副首相は「テロが我々の治安と安定に深刻な脅威を与えている」としつつ「地域の治安と安定は、殺傷兵器保有によってはもたらされず、こうした兵器を入手・保持することは危機をもたらす」と述べ、「相互信頼と尊重に基づく関係」構築が必要だと強調した。

なおサルマーン副首相は開会式出席後、サウジアラビアに早々に帰国した。

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カタールのタミーム・ビン・ハマド首長は開会式の演説で、「国民統合維持に失敗している国が、自国のテロを支援しているのはそれ以外のアラブ諸国だと非難することは失礼だ」と述べ、イラク政府やサウジアラビア政府を暗に批判した。

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首脳会談にオブザーバーとして出席したシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は開会式で演説し、反体制勢力に武器供与を行うよう国際社会に圧力をかけるよう主張するととともに、国内外での人道支援、ヨルダン、レバノン、イラク、エジプト、トルコのシリア人避難民救済を求めた。

また「シリア政府は正統性を失った」と主張し、アラブ諸国に対して、各国の首都にあるシリア大使館を連立に引き渡すよう要求した。

しかし、ジャルバー議長の演説中、レバノンの代表団に参加していたアリー・ハサン・ハリール財務大臣が、連立の参加に抗議の意を示し、議場から退席した。

ハリール財務大臣は、アマル運動の幹部で、ナビーフ・ビッリー国民議会議長の腹心の一人。

ハリール財務大臣はその後、ツイッターを通じて「私の信念に従い、ジャルバー演説中退席した」と発表した。

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ミシェル・スライマーン大統領は開会式で演説し、シリア人避難民の流入による負担をアラブ諸国で分担するよう呼びかけた。

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アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、潘基文国連事務総長の代理としてアラブ連盟首脳会議に出席し、開会式で演説、シリア情勢に関して「この紛争に軍事的解決がないということを確認させて欲しい。改めて、すべての当事者に武器供与を停止するよう求める」と述べた。

またブラーヒーミー共同特別代表は「地域全体がこの紛争に脅かされている。とくにレバノンはこうした脅威に曝されている」と付言した。

AFP, March 25, 2014、AP, March 25, 2014、ARA News, March 25, 2014、Champress, March 25, 2014、al-Hayat, March 26, 2014、Iraqinews.com, March 25, 2014、Kull-na Shuraka’, March 25, 2014、Naharnet, March 25, 2014、NNA, March 25, 2014、Reuters, March 25, 2014、SANA, March 25, 2014、UPI, March 25, 2014などをもとに作成。

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2014年3月24日のシリア情勢:レバノンの動き

ジャーン・カフワジー国軍司令官は『サフィール』(3月24日付)に「テロおよびテロリストとの戦いは始まっている。テロはレバノン全土を例外なく脅かしている。テロ集団、そして彼らに安住の地を与えようとする者を見過ごす訳にはいかない」としたうえで、民間人を標的としたテロ行為を阻止するための対シリア国境地域での警備活動を強化する意思を示した。

またカフワジー司令官は混乱が続くトリポリ市の情勢についても「民間人保護のために軍は躊躇しない」と述べた。

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北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で、武装集団どうしの交戦が続き、LBCI(3月24日付)によると、24日まで12日間で、27人が死亡した。

AFP, March 24, 2014、AP, March 24, 2014、ARA News, March 24, 2014、Champress, March 24, 2014、al-Hayat, March 25, 2014、Iraqinews.com, March 24, 2014、Kull-na Shuraka’, March 24, 2014、LBCI, March 24, 2014、Naharnet, March 24, 2014、NNA, March 24, 2014、Reuters, March 24, 2014、al-Safir, March 24, 2014、SANA, March 24, 2014、UPI, March 24, 2014などをもとに作成。

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2014年3月23日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月23日付)によると、ベイルート県マディーナ・リヤーディーヤ地区(ジャディーダ街道)でシャーキル・ビルジャーウィー氏が率いるアラブ潮流の支持者とサラフィー主義者が衝突し、機関銃、ロケット弾などで打ち合いとなり、アラブ潮流メンバー1人が死亡、13人が負傷した。

衝突は軍の介入によって収束した。

MTV(3月23日付)によると、衝突には、サアド・ハリーリー元首相が率いるムスタクバル潮流の支持者もサラフィー主義者側について参加していたという。

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レバノンの声(3月23日付)などによると、ベカーア県バアルベック郡サルアイン村に、シリア領内から発射された迫撃砲弾が着弾し、シリア人労働者1人が負傷した。

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進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首はジャディード(3月23日付)のインタビューで、ヒズブッラーについて「シリアで勝利するとは思っていない…。ヒズブッラーはシリアの泥沼のなかで溺れている。ヤブルードで起きたことを受けて、勝利できると誤って考えているのだろう…」と述べた。

ジュンブラート党首は「レジスタンスに反対しているわけではない」としつつ、「ヒズブッラーに標的を改めて欲しい」と付言した。

一方、アサド政権については「数百万のシリア人を避難生活に追い込み、都市を破壊した者が勝つことはできない」と批判した。

またジハード主義武装集団の台頭について、ジュンブラート党首は「テロは宗教や人種とは無関係に存在するものだ。国際テロリズムはレバノンを主戦場の一つにすることを決定したが、ヒズブッラーのシリアへの関与がその背景にあるとは思っていない」と述べた。

そのうえで「改革を行うことですべてを回避することは可能だった。だが、アサドは危機が始まった当初にテロがなかったにもかかわらず、タクフィール主義者と戦っていると主張してきた」と付言、国際社会が「アサド排除で合意しなければ」紛争は解決しないとの見方を示した。

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2013年半ば以降潜伏を続けるサイダー市のサラフィー主義シャイフ、アフマド・アスィール氏がツイッターを通じてビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=xdcG5YdDm1c)を出し、レバノン軍を「ヒズブッラーにとっても最も重要な道具」と非難した。

AFP, March 23, 2014、AP, March 23, 2014、ARA News, March 23, 2014、Champress, March 23, 2014、al-Hayat, March 24, 2014、Iraqinews.com, March 23, 2014、al-Jadid TV, March 23, 2014、Kull-na Shuraka’, March 23, 2014、MTV, March 23, 2014、Naharnet, March 23, 2014、NNA, March 23, 2014、Reuters, March 23, 2014、SANA, March 23, 2014、UPI, March 23, 2014、Voice of Lebanon, March 23, 2014などをもとに作成。

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2014年3月22日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月22日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方に新設された検問所複数カ所で、軍がシリア人43人を逮捕した。

43人はいずれも「自由シリア軍」かシャームの民のヌスラ戦線のメンバーだという。

NNAはまた、シリア軍によるカルアト・ヒスン市制圧を受け、女性、子供を含むシリア人約300人がレバノン領内(ベカーア県)に避難したと報じた。

さらにNNAによると、シリア軍のヘリコプターがアルサール村郊外のワーディー・ラアヤーンなどをロケット弾で攻撃した。

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NNA(3月22日付)などによると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区での武装集団どうしの交戦・狙撃が続き、1人が負傷した。

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NNA(3月22日付)によると、総合情報総局はナバティーヤ県で、シリアの武装集団に武器弾薬を密売しようとしていた4人を逮捕した。

AFP, March 22, 2014、AP, March 22, 2014、ARA News, March 22, 2014、Champress, March 22, 2014、al-Hayat, March 23, 2014、Iraqinews.com, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014、Naharnet, March 22, 2014、NNA, March 22, 2014、Reuters, March 22, 2014、SANA, March 22, 2014、UPI, March 22, 2014などをもとに作成。

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2014年3月21日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月21日付)によると、シリア領から発射された迫撃砲弾複数発が北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方ブカーイヤ村郊外に着弾した。

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ナハールネット(3月21日付)によると、ベカーア県ザフレ郡アンジャル村、マジュダル・アンジャル村郊外で、羊飼い2人がシリア軍の発砲によって死亡した。

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NNA(3月21日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしの戦闘が激化した。

ナハールネット(3月21日付)によると、9日間の戦闘で25人が死亡、175人が負傷しているという。

AFP, March 21, 2014、AP, March 21, 2014、ARA News, March 21, 2014、Champress, March 21, 2014、al-Hayat, March 22, 2014、Iraqinews.com, March 21, 2014、Kull-na Shuraka’, March 21, 2014、Naharnet, March 21, 2014、NNA, March 21, 2014、Reuters, March 21, 2014、SANA, March 21, 2014、UPI, March 21, 2014などをもとに作成。

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2014年3月20日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月20日付)によると、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方付近でシリア軍と反体制武装集団が激しく交戦、シリア領内からの砲撃、銃撃で民家などが被害を受ける一方、反体制武装集団戦闘員35人が負傷し、レバノン領内に搬送された。

シリア・レバノン国境地帯での戦闘激化は、ヒムス県でのカルアト・ヒスン市への軍の攻勢を受けた動きだという。

また、レバノン治安筋によると、カルアト・ヒスン市一帯での戦闘激化を受け、北部県アッカール郡に3日前から避難民の流入が増加しているという。

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NNA(3月20日付)によると、シリア軍ヘリコプターがベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外を2回にわたって空爆した。

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ジャディード・チャンネル(3月20日付)は、レバノン山地県シューフ郡のナーイマ市で大量の武器弾薬が押収されたと報じた。

AFP, March 20, 2014、AP, March 20, 2014、ARA News, March 20, 2014、Champress, March 20, 2014、al-Hayat, March 21, 2014、Iraqinews.com, March 20, 2014、al-Jadid TV, March 20, 2014、Kull-na Shuraka’, March 20, 2014、Naharnet, March 20, 2014、NNA, March 20, 2014、Reuters, March 20, 2014、SANA, March 20, 2014、UPI, March 20, 2014などをもとに作成。

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2014年3月19日のシリア情勢:レバノンの動き

OTV(3月19日付)などによると、軍が早朝、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方に増援部隊を派遣、デモ参加者によって封鎖されていたラブワ村・アルサール村間の街道を開放した。

またNNA(3月19日付)によると、アルサール村郊外のワーディー・シャアブ検問所で、軍がシャームの民のヌスラ戦線メンバーを含むシリア人15人を逮捕した。

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NNA(3月19日付)によると、ベカーア県ヘルメル郡のヘルメル国立病院周辺にロケット弾2発が着弾、またバアルベック郡アルサール村郊外の無人地帯をシリア軍戦闘機が空爆した。

北部県アッカール郡シャドラー地方、マシュター・ハンムード地方でもシリア軍が侵犯したという。

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NNA(3月19日付)は、ベイルート県のマディーナト・リヤーディーヤ地区で、アルサール村との連帯を求めるデモ参加中に撃たれて死亡した若者の葬儀を行われ、会葬者が道路を一時封鎖し、抗議行動を行った。

この若者は、ジュダイダ街道でのデモに参加中に射殺されたという。

またベイルート県カスカース地区でも、抗議デモが行われ、道路が一時封鎖されたという。

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レバノンの声ラジオ(3月19日付)などによると、北部県トリポリ市ジャバル・ムフスィン地区、バーブ・タッバーナ地区で武装集団どうしが再び交戦した。

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NNA(3月19日付)によると、総合情報総局は、レバノン領内に不法入国し逮捕されたシリア人5人が、爆弾を仕掛けた車をシリアからレバノンに移送しようとしていたと自供、ヤブルード市(ダマスカス郊外県)から撤退したシャームの民のヌスラ戦線との関係を認めたと発表した。

AFP, March 19, 2014、AP, March 19, 2014、ARA News, March 19, 2014、Champress, March 19, 2014、al-Hayat, March 20, 2014、Iraqinews.com, March 19, 2014、Kull-na Shuraka’, March 19, 2014、Naharnet, March 19, 2014、NNA, March 19, 2014、OTV, March 19, 2014、Reuters, March 19, 2014、SANA, March 19, 2014、UPI, March 19, 2014、Voice of Lebanon, March 19, 2014などをもとに作成。

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2014年3月18日のシリア情勢:レバノンの動き

ジャディード・チャンネル(3月18日付)によると、ベカーア県ザフレ郡のマスナア市、サアドナーイル村、タアルバーヤー村の主要幹線道路、ベイルート県コルニーシュ・マズラア地区、南部県サイダー市などで、「アルサール市との連帯」を求める抗議行動が行われ、参加者が一時道路を封鎖した。

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NNA(3月18日付)によると、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方で、シリア領から不法入国したシリア人5人を軍が逮捕した。

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NNA(3月18日付)によると、レバノン山地県マトン郡ファナール村で、シリア人の他殺体が発見された。

遺体の脇には「ヤブルードの報復、シリアの名誉にかけて」と書かれたメッセージが残されていたという。

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ムスタクバル潮流は声明を出し、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方へのシリアの反体制武装集団の敗走に関して、「アルサールをシリア政府の攻撃とヒズブッラーの嫌がらせから防衛」するよう呼びかけた。

AFP, March 18, 2014、AP, March 18, 2014、ARA News, March 18, 2014、Champress, March 18, 2014、al-Hayat, March 19, 2014、Iraqinews.com, March 18, 2014、al-Jadid TV, March 18, 2014、Kull-na Shuraka’, March 18, 2014、Naharnet, March 18, 2014、NNA, March 18, 2014、Reuters, March 18, 2014、SANA, March 18, 2014、UPI, March 18, 2014などをもとに作成。

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2014年3月17日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月17日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のラブワ村、ナビー・ウスマーン村に、ヤブルード市陥落への「報復」と思われるロケット弾攻撃が行われ、3発が着弾し、1人が負傷した。

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レバノン軍は声明を出し、北部県アッカール郡ワーディ・ハーリド地方で、シリア領から不法入国しようとした武装したシリア人19人とレバノン人2人を逮捕した、と発表した。

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ジャディード・チャンネル(3月17日付)などによると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区・ジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしが交戦した。

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国連難民高等弁務官事務所は、シリア軍によるヤブルード市制圧を受け、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地方に、シリア人避難民150世帯が避難したと発表した。

AFP, March 17, 2014、AP, March 17, 2014、ARA News, March 17, 2014、Champress, March 17, 2014、al-Hayat, March 18, 2014、Iraqinews.com, March 17, 2014、al-Jadid TV, March 17, 2014、Kull-na Shuraka’, March 17, 2014、Naharnet, March 17, 2014、NNA, March 17, 2014、Reuters, March 17, 2014、SANA, March 17, 2014、UPI, March 17, 2014などをもとに作成。

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2014年3月16日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(3月16日付)によると、バービル県ジュルフ・サフル地方のユーフラテス川沿いで、沿岸警察がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員1人の遺体を発見した。

AFP, March 16, 2014、AP, March 16, 2014、ARA News, March 16, 2014、Champress, March 16, 2014、al-Hayat, March 17, 2014、Iraqinews.com, March 16, 2014、Kull-na Shuraka’, March 16, 2014、Naharnet, March 16, 2014、NNA, March 16, 2014、Reuters, March 16, 2014、SANA, March 16, 2014、UPI, March 16, 2014などをもとに作成。

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2014年3月16日のシリア情勢:レバノンの動き

アシュラフ・リーフィー法務大臣は声明を出し、シリア軍によるヤブルード市(ダマスカス郊外県)完全制圧に関して「幻想の勝利」と非難、戦勝を祝う一部のヒズブッラーの支持者に自重するよう求めた。

Naharnet, March 16, 2014
Naharnet, March 16, 2014

リーフィー法務大臣は「ヤブルード市での出来事など…シリアでの一連の事件、そしてアルサール村への越境避難をめぐって、レバノンを危険に曝すようなシリア情勢への介入を拒否すると繰り返し警告している」としたうえで、「国家機関(内閣)における我々の最優先課題はヒズブッラーにシリアからの撤退を要求することだ」と述べた。

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NNA(3月16日付)によると、シリア軍の戦闘機が、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で、シリア領内から逃走する反体制武装集団を複数回にわたって空爆した。

LBCI(3月16日付)によると、シリア軍によるヤブルード市制圧を受け、約1,000人の戦闘員がアルサール地方に入り、これを受けレバノン軍がアルサール村・ラブワ村街道を閉鎖するなど、同地で厳戒態勢を敷いた。

またNNA(3月16日付)は、ベカーア県バアルベック郡ライヤーン渓谷の検問所を突破しようとした車輌にレバノン軍が発砲したと伝えるとともに、アルサール村で軍が武器弾薬を所持していたシリア人グループを摘発したと報じた。

これに関連して、複数の反体制筋は『ハヤート』(3月17日付)に対し、ヤブルード市陥落に先だって未明に、「複数の民間人がレバノン領内に避難した」と述べた。

また、ベカーア県バアルベック郡アルサール村のバクル・フジャイリー村長はAFP(3月16日付)に、対シリア国境地域に少なくとも4回にわたってシリア軍が攻撃を行ったと述べた。

しかし、アサド政権に批判的なフジャイリー村長は、シリア領(ヤブルード市)から敗走する反体制武装集団がアルサール地方に入ったとの情報を否定し、シリア政府がレバノンに爆弾を積んだ車を送り込むことで、レバノンの安定を揺るがそうとしていると断じた。

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AFP(3月16日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村で、爆弾を仕掛けた車が自爆し、4人が死亡した。

ジャディード(3月16日付)によると、犠牲者のなかにはヒズブッラー幹部が含まれている模様。

クッルナー・シュラカー(3月17日付)によると、死亡したヒズブッラー高官はアブドゥッラフマーン・カーディー氏だという。

この自爆テロに関して、バアルベック・スンナ派自由人旅団を名乗る集団がツイッターで「ヒズブ・ラート(ヒズブッラー)が無謀な振る舞いを続け、アルサール住民に嫌がらせをするのなら、レバノン国内で大量殺戮を行うと我々は警告した」とする声明を出し、犯行を認めた。

またシャームの民のヌスラ戦線もツイッターで声明を出し、犯行を認める一方、「バアルベック・スンナ派自由人なる(ツイッターの)アカウントは、ウソと中傷に根ざした諜報アカウントに過ぎない」とバアルベック・スンナ派自由人旅団を非難した。

AFP, March 16, 2014、AP, March 16, 2014、ARA News, March 16, 2014、Champress, March 16, 2014、al-Hayat, March 17, 2014、Iraqinews.com, March 16, 2014、al-Jadid TV, March 16, 2014、Kull-na Shuraka’, March 16, 2014、March 17, 2014、LBCI, March 16, 2014、Naharnet, March 16, 2014、NNA, March 16, 2014、Reuters, March 16, 2014、SANA, March 16, 2014、UPI, March 16, 2014などをもとに作成。

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2014年3月15日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月15日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・ウスマーン村、ラブワ村に県東部の山岳地帯から発射されたロケット弾複数発が着弾市、子供1人が死亡、2人が負傷した。

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NNA(3月15日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしが交戦、3人が死亡した。

AFP, March 15, 2014、AP, March 15, 2014、ARA News, March 15, 2014、Champress, March 15, 2014、Halabnews.com, March 15, 2014、al-Hayat, March 16, 2014、Iraqinews.com, March 15, 2014、Kull-na Shuraka’, March 15, 2014、Naharnet, March 15, 2014、NNA, March 15, 2014、Reuters, March 15, 2014、SANA, March 15, 2014、UPI, March 15, 2014などをもとに作成。

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2014年3月14日のシリア情勢:レバノンの動き

『サフィール』(3月14日付)は、最近シリアを訪問しアサド大統領と会談した複数のレバノン人の話として、アサド大統領が2014年末に任期終了となるミシェル・スライマーン大統領の後任のレバノン大統領に関して、「我々はレバノンの次期大統領が持つ見解、とくにどの程度「レジスタンス枢軸」を支持できるかということに関心がある。これが我々にとって基本となる基準だ」と述べたと伝えた。

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Naharnet, March 14, 2014
Naharnet, March 14, 2014

ナハールネット(3月14日付)は、トリポリ市を拠点とするサラフィー主義指導者のシャイフ、サーリム・ラーフィイー氏が、金曜礼拝で、シリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での戦闘に参加するよう若者らに呼びかけたと伝えた。

ラーフィイー氏は「我々の若者が、シリアに行き、戻ると逮捕されるのはなぜか? なぜこうした措置がヒズブッラーの戦闘員には適用されないのか…? 我々は声を大にして明言したい。我々はシリアにいる我らが信徒への支持を取り下げてはならない。どんな代償を払おうともだ。クサイルにいる我らが信徒が我々に懇願したとき、我々は彼らに応えた。ヤブルードの人々が我々に行動を求めれば、我々は彼らとともにジハードを行うことに躊躇してはならない」と述べた。

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Naharnet, March 14, 2014
Naharnet, March 14, 2014

AFP(3月14日付)は、レバノン治安筋の情報として、レバノン・イスラエル間のブルーライン近く(ナバティーヤ県ハースバイヤー郡)での爆発を受け、イスラエル軍がレバノン領内にロケット弾10発で砲撃した、と伝えた。

複数のメディアによると、爆発は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)による爆弾攻撃だと思われる。

これに関して、イスラエル軍は、爆発がイスラエル軍パトロール部隊を狙ったものだとしたうえで、「レバノン南部のヒズブッラーのインフラに向けて発砲した」ことを認めた。

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NNA(3月14日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方で、シリア(ダマスカス郊外県カラムーン地方)に武器を密輸しようとしていたレバノン人1人を軍が逮捕した。

AFP, March 14, 2014、AP, March 14, 2014、ARA News, March 14, 2014、Champress, March 14, 2014、al-Hayat, March 15, 2014、Iraqinews.com, March 14, 2014、Kull-na Shuraka’, March 14, 2014、Naharnet, March 14, 2014、NNA, March 14, 2014、Reuters, March 14, 2014、SANA, March 14, 2014、UPI, March 14, 2014などをもとに作成。

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2014年3月13日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月13日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村郊外の丘陵地帯に、シリア領内から発射されたロケット弾3発が着弾した。死傷者はなかった。

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NNA(3月13日付)によると、北部県トリポリ市で、ワリード・バルフーム氏が何者かに撃たれ、死亡した。

バルフーム氏はスンナ派で、アラウィー派の女性と結婚し、ジャバル・ムフスィン地区で暮らしていた。

AFP, March 13, 2014、AP, March 13, 2014、ARA News, March 13, 2014、Champress, March 13, 2014、al-Hayat, March 13, 2014、Iraqinews.com, March 14, 2014、Kull-na Shuraka’, March 13, 2014、Naharnet, March 13, 2014、NNA, March 13, 2014、Reuters, March 13, 2014、SANA, March 13, 2014、UPI, March 13, 2014などをもとに作成。

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2014年3月11日のシリア情勢:レバノンの動き

MTV(3月11日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村郊外にシリア領から発射されたロケット弾4発が着弾し、3人が負傷した。

AFP, March 11, 2014、AP, March 11, 2014、ARA News, March 11, 2014、Champress, March 11, 2014、al-Hayat, March 12, 2014、Iraqinews.com, March 11, 2014、Kull-na Shuraka’, March 11, 2014、MTV, March 11, 2014、Naharnet, March 11, 2014、NNA, March 11, 2014、Reuters, March 11, 2014、SANA, March 11, 2014、UPI, March 11, 2014などをもとに作成。

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2014年3月10日のシリア情勢:聖タクラー修道女解放をめぐる動き

反体制活動家のハーディー・アブドゥッラー(Hadi Homs)氏はユーチューブ(3月10日付)に、聖タクラー修道院の修道女13人ら16人(シリア人、レバノン人)が9日にダマスカス郊外県カラムーン地方(場所不明)の軟禁場所からレバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地方の無人地帯に移送され、レバノンの総合情報総局に引き渡されるまでの映像(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=L3ZZyRv3kSo)をアップ・公開した。

Youtube, March 9, 2014
Youtube, March 9, 2014
Youtube, March 9, 2014
Youtube, March 9, 2014

映像は3月9日付で、「アッラーの他に神なし、ヌスラ戦線」と書かれた黒旗を掲げる目出し帽の武装集団に、修道女らが連行され、シリア・レバノン国境に移送される様子、シリア当局に拘束されていた女性・子供と修道女が「捕虜交換」される映像などが写っている。

アブドゥッラー氏はAFP(3月10日付)に、シリア当局が「女性141人が釈放されたとの情報を得ている」と述べた。

この女性たちは、修道女らの到着に先だってバスでシリア・レバノン国境地帯に移送されたという。

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Naharnet, March 10, 2014
Naharnet, March 10, 2014

解放された修道女の一人ビーラージヤー・サイヤーフ修道長は記者団に対して「アッラー、私たちの主(ギリシャ正教会アンタキア総大司教)ヨハネ10世、アサド大統領…、カタール首長に感謝しています…。また(レバノン総合情報総局)アッバース・イブラーヒーム少将に感謝しています」としたうえで、「去年の12月初めに拉致されて以降、誰一人として悪い扱いを受けることはありませんでした…。私たち16人は誰も悪し様にはされませんでした…。(シャームの民のヌスラ戦線の)対応はよいものでした。またジョルジュ・ハスワーニーを名乗る人のおかげで、私たちは建物で自由に過ごせました」と述べた。

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Kull-na Shuraka', March 10, 2014
Kull-na Shuraka’, March 10, 2014

ジョルジュ・ハスワーニー氏は、修道女釈放の交渉にあたっていたとされる人物の一人で、ヤブルード市出身のビジネスマンで、アサド政権に近い人物。

クッルナー・シュラカー(3月10日付)によると、バーニヤース精油公社副所長を務めたのち、ロシアに滞在し、石油・ガス採掘事業を開始し、ロシアの関連企業、軍との取引を行ってきたという。

ハスワーニー氏の事務所(シリア)は、娘婿のユースフ・アブラシュ氏(シリア共産党ユースフ・ファイサル派元党員)が運営し、ロシアの事務所はアムジャド・ドゥーバー氏が統轄しているという。

なお妻はロシア人。

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『ハヤート』(3月11日付)によると、修道女を拉致していたシャームの民のヌスラ戦線のカラムーン地方のアミール、アブー・マーリク・クワイティー氏は、修道女解放に際してシリア当局と取引があったことについては認めたが、身代金を受け取ったことを否定した。

またクワイティー氏は「捕虜交換」の一環としてシリア当局が拘束している女性950人の釈放を要求したが、152人しか釈放されていないと述べた。

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ジャディードTV(3月10日付)などによると、レバノン総合情報総局のアッバース・イブラーヒーム少将は、修道女解放の交渉が「女性逮捕者が釈放されたことで完了した」と述べ、これによりシリア当局が交流していた女性150人以上が釈放されたことを明らかにした。

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なお、『ハヤート』(3月11日付)によると、聖タクラー修道女の解放交渉が行われいた間、シリア軍はカラムーン地方への砲撃を中断していたという。

また『ハヤート』は修道女らがダマスカス県に移動したと付言した。

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ウムラーン・ズウビー情報大臣は、聖タクラー修道院修道女の解放に関して、「シリア国民の血で手を染めていなかった者25人」を釈放したと述べ、約150人の女性(子供)を釈放したとの反体制活動家らの主張が正しく、誇張だと反論した。

SANA(3月10日付)が伝えた。

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レバノン大統領府は声明を出し、聖タクラー修道院の修道女13人らの解放に関して、ミシェル・スライマーン大統領がカタールのタミーム・ビン・ハマド首長に謝意を示したと発表した。

AFP, March 10, 2014、AP, March 10, 2014、ARA News, March 10, 2014、Champress, March 10, 2014、al-Hayat, March 11, 2014、Iraqinews.com, March 10, 2014、al-Jadid TV, March 10, 2014、Kull-na Shuraka’, March 10, 2014、Naharnet, March 10, 2014、NNA, March 10, 2014、Reuters, March 10, 2014、SANA, March 10, 2014、UPI, March 10, 2014などをもとに作成。

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2014年3月9日のシリア情勢:諸外国の動き

カイロでアラブ連盟外相会議が開かれ、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長参加のもと、シリア情勢などが協議された。

『ハヤート』(3月10日付)によると、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は会議で、2013年のカタールでの連盟首脳会議の決定に従い、シリア革命反体制勢力国民連立に、連盟の代表ポストを正式に与えるよう求めた。

また、ジャルバー議長は、ヒズブッラー、アブー・ファドル・アッバース旅団などイラクの民兵、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を連盟においてテロ組織に指定するよう求めるとともに、反体制勢力への支援を改めて要請、「反体制勢力に高性能兵器を至急供与するよう国際社会に要請する」よう呼びかけた。

一方、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、ジュネーブ2会議での対話に基づく紛争解決に向けたプロセスの頓挫と並行して、シリア国内での暴力が激化していることに懸念を表明した。

さらに、レバノンのジュブラーン・バースィール外務大臣は、シリア人避難民流入に伴う惨状を訴えた。

ジャディード(3月9日付)によると、バースィール外務大臣はまた、レバノンおよびレバノン国民によるシャブアー農場、カフルシューバー、ガジャル村解放・回復の権利、イスラエルの抵抗と占領への抵抗権を、閉幕会議の声明に盛り込むよう求め、この主張は閉幕声明に盛り込まれた。

またエジプトのナビール・ファフミー外務大臣は、シリア領内からのあらゆる外国人武装勢力の撤退、人道支援物資配給に必要なしくみの拡充、紛争の政治的解決を強調した。

AFP, March 9, 2014、AP, March 9, 2014、ARA News, March 9, 2014、Champress, March 9, 2014、al-Hayat, March 10, 2014、Iraqinews.com, March 9, 2014、al-Jadid TV, March 9, 2014、Kull-na Shuraka’, March 9, 2014、Naharnet, March 9, 2014、NNA, March 9, 2014、Reuters, March 9, 2014、SANA, March 9, 2014、UPI, March 9, 2014などをもとに作成。

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2014年3月9日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月9日付)によると、北部県アッカール郡アマール・ビーカート村の民家などにシリア領から発射された迫撃砲弾が複数発着弾した。死傷者はなかった。

AFP, March 9, 2014、AP, March 9, 2014、ARA News, March 9, 2014、Champress, March 9, 2014、al-Hayat, March 10, 2014、Iraqinews.com, March 9, 2014、Kull-na Shuraka’, March 9, 2014、Naharnet, March 9, 2014、NNA, March 9, 2014、Reuters, March 9, 2014、SANA, March 9, 2014、UPI, March 9, 2014などをもとに作成。

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2014年3月9日のシリア情勢:国内の暴力

NNA(3月10日付)は、レバノンの治安筋の話として、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団に2013年12月に拉致されていた聖タクラー修道院の修道女ら13人が数日前に解放され、ベカーア県バアルベック郡アルサール村に無事移送されたと伝えた。

ジャディード(3月9日付)によると、修道女解放に向けた交渉は、総合情報総局長のアッバース・イブラヒーム少将と誘拐犯との間で行われた。

Kull-na Shuraka', March 9, 2014
Kull-na Shuraka’, March 9, 2014

また『ハヤート』(3月10日付)は、信頼できる消息筋の話として、修道女解放に向けた交渉が、カタール、トルコの仲介によってなされた、と伝えた。

LBCI(3月9日付)によると、レバノンの総合情報部交渉団が交渉のために、ベカーア県バアルベック郡のナフラ村・アルサール村郊外の無人地帯に向かい、その後、修道女ら13人を連れて交渉団はジュダイダト・ヤーブース(シリア)・マスナア(レバノン)間の国境通行所を経由して、レバノンに帰還した。

NNAによると、総合情報部交渉団にはカタールの諜報機関のスアーダ・クバイスィー長官が同行した。

マスナア村では、解放された修道女らを出迎えるため、報道関係者、ギリシャ正教会の関係者らが出迎えた。

スカイ・ニュース(3月9日付)によると、修道女ら解放の見返りとして、シリア政府は政治犯153人を釈放することに同意したという。

またミシェル・シャンマース弁護士はフェイスブックで、シリア当局がテロ法廷に起訴されている女性活動家15人を釈放したと綴った。

釈放されたのは、ルワイダ・カナアーン氏、カマル・ハティーブ氏、ランダ・ハーッジ・アワード・アブド氏、ザーヒヤ・アブドゥンナビー氏、ヤースミーン・バルシー氏、ダラール・クルディー氏、フーリーヤ・アイヤーシュ氏、ヒンナーディー・フサイン氏、マージドゥーリーン・バーイル氏ら。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、リーマー農場周辺、ヤブルード市周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などと交戦し、軍兵士6人が死亡、また軍がヤブルード市周辺、バフア村などを空爆した。

一方、SANA(3月9日付)によると、ヤブルード市内およびその周辺、ザバダーニー市東部山岳地帯、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプおよびその周辺、アーリヤ農場、アドラー市旧市街およびウンマーリーヤ地区、アシュアリー農場、ハッザ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ガーリヤ村で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、市民3人が死亡、2人が負傷した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、カルアト・ヒスン市周辺を軍が空爆した。

一方、SANA(3月9日付)によると、軍がザーラ村で地雷、爆発物などの撤去作業を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハイダリーヤ地区に対する軍の空爆で8人が死亡する一方、サーフール地区、ウンマーリーヤ地区、マサーキン・ハナーヌー地区などを軍が砲撃した。

またアレッポ市ブスターン・バーシャー地区、ライラムーン地区で、軍と反体制武装集団が交戦した。

さらに、マンナグ村一帯では、軍が空爆を行う一方、アレッポ中央刑務所周辺では、ジハード主義武装集団との戦闘で親政権の民兵クドス旅団の戦闘員2人が死亡した。

このほか、シャームの民のヌスラ戦線は、ハナースィル市東部で、「政府軍への共謀罪」で4人を逮捕した。

一方、SANA(3月9日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、クワイリス村、ラスム・アッブード村、ジュバイラ村、タッル・リフアト市、ハンダラート・キャンプ、バービース村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区、カッラーサ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区サラースィーン通り北部を軍が砲撃、また同地区内で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が軍と交戦した。

一方、SANA(3月9日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハラスター市郊外に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾市、建物などが被害を受けた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフーン市、フバイト村を軍が「樽爆弾」で空爆した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフルズィーター市を軍が「樽爆弾」で空爆した。

またムーリク市周辺では、軍がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦する一方、アッブード検問所、ダイル・ムハルダ検問所などをジハード主義武装集団が手製の迫撃砲で攻撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ズワイク村、バラードゥーン村、ドゥワイリカ村、サルマー町などで、軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

またラタキア市では、マディーナ・リヤーディーヤにロケット弾3発が着弾し、タクシー運転手1人が死亡、6人が負傷した。

クッルナー・シュラカー(3月9日付)によると、着弾したロケット弾は6発で、少なく16人が負傷したという。

このほか、シリア人権監視団によると、ティシュリーン大学医学部の学生が逮捕・連行された。

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ハサカ県では、ARA News(3月9日付)によると、マルカダ町郊外のアトシャーナ村近くにあるシャームの民のヌスラ戦線検問所に対して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が自爆攻撃を行った。

またタッル・タムル町一帯で、民主統一党人民防衛隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

AFP, March 9, 2014、AP, March 9, 2014、ARA News, March 9, 2014、Champress, March 9, 2014、al-Hayat, March 10, 2014、Iraqinews.com, March 9, 2014、al-Jadid TV, March 9, 2014、Kull-na Shuraka’, March 9, 2014、LBCI, March 9, 2014、Naharnet, March 9, 2014、NNA, March 9, 2014、Reuters, March 9, 2014、SANA, March 9, 2014、Sky News Arabic, March 9, 2014、UPI, March 9, 2014などをもとに作成。

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