自由シリア軍を名乗る反体制武装集団の代表550人がトルコのアンタキアで「革命勢力委員会」を結成を宣言するなか、米国務長官と露外相がシリアが保有する化学兵器の国際管理・廃棄の具体案に関する協議を開始(2013年9月12日)

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反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(9月12日付)などによると、アレッポ市の旧市街の「シリア革命青年連立」の本部に、地元の自治評議会や武装集団の代表が会し、米国のシリアへの軍事攻撃への対応などについて協議した。

Kull-na Shuraka', September 12, 2013

Kull-na Shuraka’, September 12, 2013

会合には、アレッポ県評議会(アブドゥッラフママーン・ダドム)、自由シリア・スポーツ連合(アルワ・カナワーティー)、自由弁護士委員会(マーズィン・ジュムア)、ブスターン・カスル・カッラーサ革命家評議会(ヤースィル・クール)、アレッポ市評議会(ヤースィーン・ヒラール)、アレッポ旧市街革命家評議会(ムハンマド・ハラブ)、地元評議会連合(アブドゥルカーディル・バッカール)、アーミリーヤ地区評議会(フマイダ・ナーシド)、自由技師(バリーター・ハーッジ・ハサン)、シリア革命青年連立(アッバース・ムーサー)、サラーフッディーン革命家評議会、シャリーア評議会、アレッポ軍事評議会、統一司法評議会などが参加した。

参加団体が発表した声明によると、会合では、「攻撃は大国の国益に利するもので、国際世論に対するその面目を保つことが目的」と非難し、反体制勢力を統合・再編することで、この攻撃に関する責任を追及することを呼びかけた。

また攻撃が行われた場合も、政府関連施設以外の攻撃を拒否するとの姿勢を明示し、アレッポ市で武装闘争を続ける勢力の作戦司令室との連携のもと、緊急対策室を設置し、対応にあたることを確認した。

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自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長はビデオ声明を出し、シリアの化学兵器の国際管理・廃棄に関するロシアの提案に関して「化学兵器の撤廃だけでは不十分で、犯罪者の訴追・処罰に反する」と批判、「ロシアのイニシアチブを断固拒否する」と発表した。

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シリア・ムスリム同胞団は声明を出し、シリアの化学兵器の国際管理・廃棄に関するロシアの提案を拒否すると発表した。

また、「犯罪者バッシャールと彼の犯罪集団の退任に先行したいかなる政治的解決をも改めて拒否する」と述べるとともに、国際社会に対して「現地で役割を担う革命家への高度な支援」を求めた。

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タウヒード旅団は声明を出し、米国から殺傷兵器の供与を受けているとしたアブドゥルハキーム・サーリフ司令官の発言(11日)を否定した。

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リハーブ・ニュース(9月12日付)によると、自由シリア軍を名乗る反体制武装集団の代表550人がトルコのアンタキアで会合を開き、「革命勢力委員会」を結成、261人の委員を選出した。

また会合では、最高軍事評議会(参謀委員会)の代表、参謀長、参謀長補佐などを改選した。

改選(再選)された最高軍事評議会(参謀委員会)幹部は以下の通り:

サリーム・イドリース少将:参謀長
ファーティフ・ハッスーン大佐:副参謀長(ヒムス戦線)
ウサーマ・サーイフ・ジュナイディー:副参謀長補(ヒムス戦線)
ムハンマド・アッブード中佐:副参謀長(東部戦線)
サッダーム・ジャマル:副参謀長補(東部戦線)
ムスタファー・ハーシム大佐:副参謀長(西部・中部戦線)
アブドゥルファッターフ・ウルーブ:副参謀長補(西部・中部戦線)
アブドゥルバースィト・タウィール:副参謀長(北部戦線)
アブドゥルカーディル・サーリフ:副参謀長補(北部戦線)
ズィヤード・ファフド准将:副参謀長(南部戦線)
アワド・ズウビー:副参謀長補(南部戦線)

なお最高評議会メンバーについてはhttp://www.rihabnews.com/?p=45333を参照のこと。

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『ル・モンド』(9月12日付)は、欧州で活動するリフアト・アサド前副大統領(アサド大統領の伯父)がパリで所有する不動産(9億ユーロ相当)のほとんどを近く売却するだろうと、報じた。

シリア政府の動き

アサド大統領はロシア24(9月12日付)のインタビュー(http://www.vesti.ru/only_video.html?vid=536846)に応じ、シリアの化学兵器の国際管理・廃棄に向けたロシアのイニシアチブを受け入れたと明言、その理由などについて説明した。

Russia 24, Septemner 12, 2013

Russia 24, Septemner 12, 2013

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り。

(化学兵器の国際管理・廃棄を受け入れた理由に関して)「(第1に)シリアは10年以上前から、国連に対し、中東地域における大量破壊兵器の廃絶を提案してきた。なぜならこの地域は混乱しており、数世紀にわたって戦争が行われてきた地域だからだ。非伝統的兵器の廃絶は、この地域の安定実現に資する…。第2に、現下の情勢に関して、シリアは真剣に…国連の一部の国がやろうとしている狂った戦争を回避すべきだと考えている…。シリアに対する戦争は地域を破壊し、地域を一連の問題と不安定に陥れる戦争になると考えている…。第3に、もちろん…ロシアのイニシアチブそのものがある。ロシアのイニシアチブがなければ、シリアがこの方向に向かうのは難しかった。我々とロシアは信頼関係にある」。

「ダマスカスのグータで化学兵器が使われたことに関する米国の主張に基づいて、シリアへの攻撃に向かう動きがあったが、化学兵器廃絶を求めるような米国の脅迫など実際にはなかった…。米国はこの点に関して、G20サミット後に云々し始めただけだ。我々が実質的にこの方向に向かうようになったのは…、ロシアのイニシアチブによるものだ」。

(アサド政権が米国の圧力に屈したとの見方に関して)「米国のプロパガンダだ。なぜならケリー…、そしておそらくはオバマは、脅迫によって結果を得た勝者だと自らを見せたいと思っているからだ。だがそんなことはどうでもよい。基本は、シリアが満足しているということ、そしてこの問題においてロシアが役割を果たしたということだ」。

「数日中に、シリアは国連と化学兵器禁止機関に、(化学兵器禁止)条約署名に必要な技術的文書を添えた書簡を送るだろう。その後、化学兵器禁止条約への署名のための作業がなされるだろう。この条約にはさまざまな側面がある。化学兵器の製造禁止、保有と使用の禁止である。条約が発効したら…、シリアは化学兵器貯蔵に関する文書を(化学兵器禁止)機関に提出する」。

「しかしみなに明確にしておきたいのは、こうした措置が一当事者だけによって行われるものではないということだ。シリアが署名して終わりということではない…。この問題は双方向の問題で、まず第1に、米国がシリアへの敵対的な政策を放棄し、ロシアのイニシアチブに応えることにかかっている。米国が誠実に地域の安定に向かい、脅迫、さらにはテロリストへの武器供与を停止することを確認したうえで…、こうした措置に向けた動きが最終的に実行されると考えている…。この問題においてロシアが基本的な役割を果たすことになろう。なぜなら、我々と米国には信頼関係がないからだ」。

「我々がかつて、中東における大量破壊兵器廃絶を国連に提起したとき、米国はそれを妨害した。妨害の主因は、イスラエルにこうした兵器の保有を許していたからである。中東の安定を考える限りにおいて、イスラエルをはじめとするすべての国が条約を遵守することが不可避だ。イスラエルは核兵器、化学兵器、細菌兵器といったすべての大量破壊兵器を持っている。いかなる国もこうした兵器を保有しないようにするために、我々はこの方向に向けて行動を続ける。そうすることで、地域だけでなく世界全体を巻き込む破壊的な戦争になるかもしれない将来の戦争から我々は守られることになる」。

(アレッポ県ハーン・アサル村での化学兵器攻撃について)「こうした活動を行っているのがテロリストだということは明白だ…。それゆえ、米国は(化学兵器使用に関する国連)調査団のシリアへの派遣を妨害してきた。これに対して、我々はロシアの専門家の協力のもと、我々が得た詳細、そして証拠のすべてをロシアに提出した。こうした証拠から、この攻撃がシリア北部のテロリストによるものだということが確認された。現在必要なのは、先週までシリアに滞在していた化学兵器に関する国連調査団を帰国させ…、ハーン・アサル村など複数の地点の調査する…ことだ」。

「すべての国がテロリストとは関係がないと言っている。しかし実際のところ、我々は西側諸国が彼らに兵站支援を行っていることを知っている…。西側諸国、そしてトルコ、サウジアラビア、そしてかつてのカタールなどといった地域諸国は、テロリストと直接関わりを持っており、あらゆる兵器を供与してきた。我々は、こうした国のいずれかが、テロリストに化学兵器を供与したと考えている」。

(シリア政府が化学兵器攻撃を行ったとする証拠に関して)「米政権は議会にもメディアにも、さらには自国民にも証拠は示していない。世界のどの国にも、ロシアにも示していない。米国のプロパガンダのなかにおいて、単なる言葉が述べられているだけだ」。

「一部のテロ集団の手に化学物質が確実にわたり、シリアで我々の軍、そして民間人に使われている以上、こうした物質が十分あるということだ…。一方、我々はみな、こうしたテロ集団、そしてそれを指導する者たちが、米国に攻撃させること、そしてそれ以前にイスラエルをシリアの危機に巻き込むことをめざしてきた…。もし地域戦争が起きれば、混乱は増だろう。混乱が増せば、こうしたテロ集団がさらなる破壊を行うための場所は当然のことながら広がる」。

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シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表は、ニューヨークの国連本部で記者会見を開き、「我々は化学兵器禁止条約のメンバーに正式になった」と述べ、化学兵器の廃棄に向けてシリア政府が「積極的かつ責任をもって対処する」と述べた。

ジャアファリー国連代表によると、アサド大統領が、条約加盟を承認する9月12日付の政令に署名したという。

その一方、国連憲章第7章に基づく安保理決議案の提示をめざすとしたフランスのローラン・ファビウス外務大臣の姿勢に対し「ロシアのイニシアチブの中身とシリアの積極的な対応を無に帰そうとしている」と非難した。

シャームプレス(9月13日付)などが報じた。

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マアルーラー市の聖タクラー修道院長のビーラージヤー・サイヤーフ女史は『ナハール』(9月12日付)に「マアルーラー市のほとんどの場所は今、シリア軍の支配下にあります…。彼ら(軍は、私たちが無事だったことを喜んでいました。彼ら(軍)は、私たちに親切に接し、支援をしてくれています。我々に対する彼らの対応はまったく変わりませんでした」と述べた。

また反体制武装集団に関して「武装集団は3度、修道院に入ってきました…。私が「聖堂での武器使用は許しません」と言うと…、彼らは「お前たちには何もするつもりはない」と言い…、聖堂内を調べ…、外へ出て行きました…。彼らはビデオ・カメラを持って入ってきて、私たちに彼らの対応について聞いてきました…。私たちは外で何が起きているかを知りませんでしたので、彼らから嫌がらせは受けていませんと言いました。これが真実です」と述べた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、治安筋がAFP(9月12日付)に対して、軍が「武装集団が布陣し、狙撃を続けている”小さな病巣”の摘出」を続けているとしたうえで、「地理的に入り組んだ地域」であるため、任務完了が難航していると述べた。

『ワタン』(9月12日付)によると、軍はマアルーラー市で反体制武装集団の掃討と治安・安全の回復のため、すべての街区に入るための計画を立てているという。

また、シリア人権監視団によると、ダーライヤー市、ムウダミーヤト・シャーム市、ムライハ市郊外、ハラスター市郊外で、軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(9月12日付)によると、マアルーラー市の南西部郊外、同市北部のラアス・アイン市郊外、サルハ市郊外で、軍がシャームの民のヌスラ戦線の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷した。

またナースィリーヤ村・ジャイルード市街道、アドラー市郊外、ミスラーバー市、ドゥーマー市郊外、ザマーニーヤ市郊外、バハーリーヤ市郊外、ダイル・サルマーン市郊外、アルバイン市、ハラスター市、フジャイラ村、ズィヤービーヤ町で、軍が反体制武装集団を追撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区、ジャウバル区、ヤルムーク区で、軍と反体制武装集団が交戦し、軍が砲撃を加えた。

一方、SANA(9月12日付)によると、ジャウバル区、バルザ地で、軍が反体制武装集団を追撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ市、ヌアイマ村、アドワーン村で、軍と反体制武装集団が交戦し、軍が砲撃を加えた。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ウンム・ルーカス村、アイン・カーディー村の軍中隊本部、ラスム・サフラ拠点、機甲大隊拠点を反体制武装集団が制圧した。

これに先立って、マアラカ村で、軍と反体制武装集団が交戦し、同村などに軍が砲撃を加えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、サフィーラ市、カブタイン村、ハナースィル市・イスリヤー村街道、バーブ市を軍が空爆・砲撃し、女性、子供を含む4人が死亡した。

一方、SANA(9月12日付)によると、マンスーラ村、カフルダーイル村、アンジャーラ村、ラスム・アッブード村、ハーディル村、バーブ市・ダイル・ハーフィル市街道、フライターン市、クワイリス村、アレッポ市・アターリブ市街道、ダーラト・イッザ市、ハーン・アサル村など、軍がトルコから潜入していた反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またバーブ市のバフタリー学校近くで軍が反体制武装集団を殲滅した。

さらにアレッポ市では、アーミリーヤ地区、旧市街、カースティールー地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団を追撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、対イラク国境のヤアルビーヤ(タッル・クージャル)町で民主統一党人民防衛隊が2日間にわたって、イラク・シャーム・イスラーム国、シャームの民のヌスラ戦線と交戦、サラフィー主義戦闘員35人を殺害した。

この戦闘で、民主統一党戦闘員も13人死亡した。

また軍は、反体制武装集団が拠点としていたヤアルビーヤ町の税関局を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(9月12日付)によると、ダイル・ザウル市工業地区で軍がユーフラテス大隊と交戦・殲滅した。

また同市ラシュディーヤ地区、ウルフィー地区などで、軍が反体制武装集団を追撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月12日付)によると、シャーイル山(ハマー県)西のタッラト・トゥラードを軍が制圧し、反体制武装集団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市カラービース地区、バーブ・フード地区、クスール地区、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤ村で、軍が反体制武装集団を追撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

諸外国の動き

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は『ニューヨーク・タイムズ』(9月12日付)に寄稿し、シリア情勢に関するロシアの姿勢を説明した。

記事のなかで、プーチン大統領は、シリアで2年半におよぶ紛争において「民主主義を求める英雄は少なく…、(シリア)政府に対して戦闘を行うアル=カーイダや過激派が多数いる」と指摘した。

また8月21日の化学兵器攻撃について「シリア軍によってサリン・ガスが使われなかったと確信できるさまざまな理由があるが、外国の大国が介入するよう先導する反体制武装勢力にはそれがない」と主張した。

さらに、軍事攻撃を準備する米国の言動に対して「我々は武力行使を止めねばならない…。米国のシリアへの攻撃は…無実な人々の犠牲と緊張を総大させ、紛争地域をシリア国境を越えて拡大させるだけで…、新たなテロの波をもたらし、イランの化学兵器問題やパレスチナ・イスラエル紛争に向けた努力を無に帰し、中東・北アフリカにさらなる混乱を招く」と警鐘を鳴らした。

そのうえで「米国、ロシア、国際社会は、化学兵器を国際管理下に置いたうえで、廃棄したいとするシリア政府の意思を活かさねばならない」と力説、米国によるシリアへの軍事攻撃が「長期的に米国の国益になるのか?私はそれは疑わしいと思う。世界の数百万の人々が、米国を民主主義のモデルではなく、実力だけに依存している…と見るようになっている」と指摘した。

また「我々はシリア政府ではなく、国際法の規範を守る」との姿勢を明示した。

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ロシアの『コメルサント』(9月12日付)は、シリアの化学兵器の国際管理・廃棄に関して、ロシアが米国に示した計画案の内容を明らかにした。

それによると、計画案は以下4段階からなっている。

1. シリアが化学兵器禁止条約に加盟する。
2. シリアが化学兵器の保管、製造場所を(化学兵器禁止機関に)申告する。
3. シリアが関連施設に査察団を受け入れる。
4. 化学兵器の廃棄方法を決定する。

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8日に釈放されたイタリア人記者のドメニコ・キリコ氏は、『ラ・スタンパ』(9月12日付)に寄稿し、「反体制勢力は調査を行い、私の誘拐に関与した者たちを逮捕し、私と(シリアの)「革命」の権利に対する罪にふさわしいかたちで彼らを処罰しなければならない」と訴えた。

また「もしそれが行われなければ、それはつまりは、(シリア革命反体制勢力国民連立の)指導者は、自分たちの国で活動する武装集団に対して何の権限も持っていない単なるおしゃべりで、我々の負担で豪華なホテルに暮らしているだけの寄生者だということになる」と付言した。

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ジョン・ケリー米国務長官とロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、スイスのジュネーブでシリアの化学兵器の国際管理・廃棄の具体案に関する協議を開始した。

協議に先立ち、両外相は共同記者会見を開いた。

会見で、ケリー国務長官は、シリアの化学兵器廃棄の手順について「包括的、検証可能で信頼性があり、時宜を得たものでなければならない」と述べた。

そのうえで、速やかな廃棄が達成されない場合、武力行使の道を開くべきだと主張した。

しかし、シリアの化学兵器保有・製造に関する検証について「内戦下で、技術的な困難は計り知れない」と述べ、課題が多いとの認識も示した。

一方、ラブロフ外務大臣は、化学兵器をめぐる「問題が解決されれば、武力攻撃は不要になる」と述べた。

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シリア人権監視団によると、エジプトの治安当局は11日水曜日、ヨーロッパに向かって船で避難しようとしていたシリア人とパレスチナ人約200人をエジプトの領海内で身柄拘束し、アレキサンドリアの刑務所などに収監された。

身柄拘束者のなかには、子供25人、女性24人が含まれるという。

AFP, September 12, 2013、Champress, September 13, 2013、al-Hayat, September 13, 2013, September 15, 2013、Kull-na Shuraka’, September 12,
2013、Kurdonline, September 12, 2013、La Stampa, September 12, 2013、al-Nahar, September 12, 2013、Naharnet, September 12, 2013、The New York Times, September 12, 2013、Reuters, September 12, 2013、Rihab News, September
12, 2013、Russia 24, September 12, 2013、SANA, September 12, 2013、UPI, September
12, 2013、al-Watan, September 12, 2013などをもとに作成。

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