ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるCONOCOガス田に違法に設置されている米軍(有志連合)の基地が25日深夜から26日未明にかけてロケット弾による攻撃を受け、少なくとも1発が基地に着弾した。
攻撃は「イランの民兵」によるものと見られるが、実行声明などは出ていない。
2023年10月19日以降、シリア領内にある米軍基地が狙われるのはこれで131回目。
内訳は以下の通り:
ウマル油田の基地:35回
シャッダーディー市の基地:16回
CONOCOガス田の基地:38回
ハッラーブ・ジール村の基地:19回
タンフ国境通行所の基地:17回
タッル・バイダル村の基地:2回
ルーバールヤー村の基地:2回
カスラク村の基地:1回
ワズィール休憩所の基地:1回
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これを受けて、米軍戦闘機複数機が、ユーフラテス川東岸にあるシリア政府支配下の7カ村(ハトラ村、ムッラート村、マズルーム村、フシャーム町、タービヤト・ジャズィーラ村、サーリヒーヤ村、フサイニーヤ村)を爆撃した。
また、米軍部隊は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とともにシュハイル村などで偵察、パトロールを実施した。
一方、「イランの民兵」は、イラクからブーカマール国境通行所経由で、貨物車輛1輌で武器や装備品をシリア領内に搬入した。
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なお、ロイター通信(7月26日付)などによると、イラクのアイン・アサド基地にも多数のロケット弾が撃ち込まれた。
AFP, July 26, 2024、ANHA, July 26, 2024、‘Inab Baladi, July 26, 2024、Reuters, July 26, 2024、SANA, July 26, 2024、SOHR, July 26, 2024などをもとに作成。
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