シリアを訪問中のイランのアラーッディーン・ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長が、首都ダマスカスでアサド大統領と会談し、シリアを含む中東地域における「テロとの戦い」、とりわけシリア、イラン、ロシア、そしてイラクによる対テロ戦線の設置について意見を交わした。
SANA(10月15日付)によると、アサド大統領は会談で、イラン、ロシアといった友好国によるシリア支援が、シリア国民から高い評価を得ていると伝えるとともに、シリアにおける危機解決をめぐるイランの考え方、そしてシリアにおける「テロとの戦い」へのイランの支援が、紛争解決に向けた政治プロセスの成功に資すると強調した。
これに対し、ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長は、「テロとの戦い」におけるシリアとイランの戦略的関係の重要性を強調するとともに、「シリア・イラン・ロシア・イラク戦線設置を受け、テロとの戦いに進展があったこと」を歓迎していると述べたという。
ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長はまた、会談後の記者会見で、「我々はトルコの対シリア政策に反対している。我々はそのことをトルコの高官に何度も話した。我々はテロ組織の支援、テロリスト教練、武器供与が大きな間違いで、現場に悪影響をもたらすと考えている」と述べた。
AFP, October 15, 2015、AP, October 15, 2015、ARA News, October 15, 2015、Champress, October 15, 2015、al-Hayat, October 16, 2015、Iraqi News, October 15, 2015、Kull-na Shuraka’, October 15, 2015、al-Mada Press, October 15, 2015、Naharnet, October 15, 2015、NNA, October 15, 2015、Reuters, October 15, 2015、SANA, October 15, 2015、UPI, October 15, 2015などをもとに作成。
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