トルコ領からシリア人戦闘員500人がシリアのアレッポ県北部に位置するアル=カーイダ系組織と「穏健な反体制派」の中心拠点アアザーズ市に潜入する一方、在トルコのシリア・クルド人武装集団はYPGを「独裁体制の手先」と非難(2016年2月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア人戦闘員約500人が、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊主体のシリア民主軍に抗戦するため、トルコ領内からシリアに潜入、アル=カーイダ系組織のシャームの民のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム戦線などの「穏健な反体制派」の中心拠点アアザーズ市に入った。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表がAFP(2月18日付)に伝えたところによると、この戦闘員はイドリブ県のアティマ村に近い軍用の国境通行所を経由して潜入、アアザーズ市に入って以降は、アレッポ県のバーブ・サラーマ国境通行所を往来しているという。

なお、ロイター(2月17日付)によると、この1週間で戦闘員約2,000人がトルコ領内からシリア北部に潜入したという。

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トルコ領内で活動するクルド人武装集団のサラーフッディーン末裔旅団は声明を出し、「民主連合党の軍事部門であるいわゆる人民防衛隊は独裁体制の手先であり、アレッポ県北部で自由シリア軍の拠点と民間人の命を狙った猛攻撃を開始した」と非難した。

サラーフッディーン末裔旅団はまた、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるアレッポ県バーブ市や同県東部のアアザーズ市一帯の「クルド人の村々を解放」するために活動するだろうと予告した。

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一方、ARA News(2月18日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊主体のシリア民主軍の支配下に入った県北西部のタッル・リフアト市近郊のイフラス村の武装集団がシリア民主軍に合流した。

シリア民主軍に合流した戦闘員はいずれもクルド人だという。

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アレッポ県では、ARA News(2月18日付)によると、西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ市シャイフ・マクスード地区およびカースティールー街道、シュカイイフ地区一帯、アシュラフィーヤ地区で人民防衛隊主体のシリア民主軍が第16師団、第1中隊、第101中隊、ヌールッディーン・ザンキー運動などからなる武装集団と交戦した。

一方、SANA(2月18日付)によると、シリア軍がバルクーム村、マアーッラト・アルティーク村、ヤーキド・アダス村、アレッポ市ハラク地区、シュカイイフ地区で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、ARA News(2月18日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などどからなるジハード主義武装集団が、アレッポ市カッラーサ地区、ブスターン・カスル地区でシリア軍と交戦した。

AFP, February 18, 2016、AP, February 18, 2016、ARA News, February 18, 2016、Champress, February 18, 2016、al-Hayat, February 19, 2016、Iraqi News, February 18, 2016、Kull-na Shuraka’, February 18, 2016、al-Mada Press, February 18, 2016、Naharnet, February 18, 2016、NNA, February 18, 2016、Reuters, February 18, 2016、SANA, February 18, 2016、UPI, February 18, 2016などをもとに作成。

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