シリア軍はダーイシュとの戦闘を続け、UNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市に迫る(2016年3月23日)

ヒムス県では、SANA(3月23日付)によると、シリア軍が「支援部隊」とともにタドムル市解放に向けてダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続け、同市西部約2キロの地点に位置する三角地帯と同市を見下ろすすべての丘陵地帯を制圧した。

AFP(3月23日付)はシリアの治安筋の話として、シリア軍はタドムル市800メートルの距離まで進軍したという。

シリア軍が制圧を完了した丘陵地帯には、タドムル城砦西方のタール山北部および西部の丘陵地帯も含まれるという。

シリア軍はまた、タドムル市・スフナ市街道、ワーディー・アブヤド・ダム一帯、シャーイル・ガス採掘所一帯、ウンム・サフリージュ村、カルヤタイン市一帯でダーイシュの拠点、車列を空爆した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ヒヤール山を制圧し、タドムル市郊外南部、南西部の丘陵地帯でダーイシュの拠点に激しい空爆、砲撃を加えた。

空爆を行ったのは、シリア軍とロシア軍だと思われるという。

SANA, March 23, 2016

SANA, March 23, 2016


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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市内各所でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘機が空爆を行った。

一方、SANA(3月23日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市工業地区でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ハマー県では、SANA(3月23日付)によると、シリア軍が県東部のアブー・フバイラート村、ウカイリバート町、アカシュ村、中カスタル村、ジュッブ・ライヤーン村、ジュルーフ村、ラウダ村、ラスム・アワービド村、ウンム・ジュッブ村、ラスム・ティーナ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, March 23, 2016、AP, March 23, 2016、ARA News, March 23, 2016、Champress, March 23, 2016、al-Hayat, March 24, 2016、Iraqi News, March 23, 2016、Kull-na Shuraka’, March 23, 2016、al-Mada Press, March 23, 2016、Naharnet, March 23, 2016、NNA, March 23, 2016、Reuters, March 23, 2016、SANA, March 23, 2016、UPI, March 23, 2016などをもとに作成。

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