SANA(9月5日付)などによると、シリア政府支配下のタルトゥース県、ヒムス県、ダマスカス郊外県と、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局が分割統治するハサカ県で5件の爆破テロが発生し、40人が死亡した。
タルトゥース県では、タルトゥース市郊外国際幹線道路のアルズーナ橋で自爆ベルトを着用した男性が自爆し、30人が死亡、43人が負傷した。
ヒムス県では、ヒムス市バーブ・タドムル地区入口にある軍検問所近くで、爆弾が仕掛けられた車が自爆し、4人が死亡、10人が負傷した。
ダマスカス郊外県では、ダマスカス県西部のサッブーラ村・バジャーア村街道にある軍検問所近くで、自爆ベルトを着用した男性2人が自爆し、1人が死亡、3人が負傷した。
ハサカ県では、ハサカ市マルシュー交差点にある西クルディスタン移行期民政局アサーイシュの拠点で爆弾が仕掛けられたオートバイが爆発し、5人が死亡、複数が負傷した。
また、カーミシュリー市コルニーシュ通りに設置されたゴミ箱に仕掛けられた爆弾が爆発したが、犠牲者は出なかった。
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タルトゥース県、ヒムス県、ダマスカス郊外県、ハサカ県では発生した5件の連続自爆テロに関して、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を宣伝するアアマーク通信は、ダーイシュが実行したと発表した。
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外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、タルトゥース県タルトゥース市郊外、ヒムス県ヒムス市、ダマスカス郊外県(ダマスカス県西部)サッブーラ・ジャバーア街道、ハサカ県ハサカ市で発生した連続自爆テロについて報告、国連安保理に対して、サウジアラビア、トルコ、カタール、フランスといったテロ支援国に対して厳正な制裁措置を科すよう要請した。
AFP, September 5, 2016、AP, September 5, 2016、ARA News, September 5, 2016、Champress, September 5, 2016、al-Hayat, September 6, 2016、Iraqi News, September 5, 2016、Kull-na Shuraka’, September 5, 2016、al-Mada Press, September 5, 2016、Naharnet, September 5, 2016、NNA, September 5, 2016、Reuters, September 5, 2016、SANA, September 5, 2016、UPI, September 5, 2016などをもとに作成。
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