シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、ダイル・ザウル県ダイル・ザウル航空基地に近いサルダ山にあるシリア軍拠点数カ所が午前5時に米軍戦闘機の空爆を受けたと発表した。
この空爆により、シリア軍兵士複数人が死亡し、装備などが被害を受けた。
SANA(9月17日付)によると、サルダ山を空爆したのは、米軍のF-16戦闘機4基と、A-10戦闘爆撃機2基。
クッルナー・シュラカー(9月17日付)によると、米軍の空爆でシリア軍兵士60人が死亡、100人が負傷したという。
軍武装部隊総司令部はこの攻撃に関して、「シリア・アラブ共和国および同国軍への危険かつあからさまな敵対行為であり、米国およびその同盟国、「テロとの戦い」と称してダーイシュ(イスラーム国)をはじめとするテロ組織を支援していることの確たる証拠」と非難した。
ダイル・ザウル航空基地は、ダイル・ザウル市とともにシリア政府の支配下にあり、ダーイシュは同地を包囲し、戦闘が続いていた。
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外務在外居住者省は国連事務総長および安保理議長に対して書簡を送り、そのなかで米軍によるダイル・ザウル県サルダ山のシリア軍拠点に対する空爆を報告、軍武装部隊総司令部と同様、「シリア・アラブ共和国および同国軍への危険かつあからさまな敵対行為であり、米国およびその同盟国、「テロとの戦い」と称してダーイシュ(イスラーム国)をはじめとするテロ組織を支援していることの確たる証拠」としたうえで、国連安保理に非難決議を採択するよう求めた。
AFP, September 17, 2016、AP, September 17, 2016、ARA News, September 17, 2016、Champress, September 17, 2016、al-Hayat, September 18, 2016、Iraqi News, September 17, 2016、Kull-na Shuraka’, September 17, 2016、al-Mada Press, September 17, 2016、Naharnet, September 17, 2016、NNA, September 17, 2016、Reuters, September 17, 2016、SANA, September 17, 2016、UPI, September 17, 2016などをもとに作成。
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