トルコのエルドアン大統領はアレッポ市に軍事介入の意思がないことを明らかにする一方、ラッカ市奪還作戦へのYPGの参加を拒否(2016年10月26日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は首都アンカラでの演説で、シリア情勢に関して「テロ組織に対して合同の戦いを始めよう。しかし、アレッポは住民のものだ。我々はそのことを明らかにしておかねばならない」と述べ、アレッポ県北部での「ユーフテスの盾」作戦が、ダーイシュ(イスラーム国)、西クルディスタン移行期民政局を標的としており、アレッポ市の戦闘に介入する意思がないことを明らかにした。

また「我々はマンビジュで早急に民主統一党を浄化しようと計画している。米国の友人にこう言っている。問題がダーイシュとの戦闘に関わっているのならば来るがいい。私たちはともに戦うだろう。だが、我々は民主統一党も人民防衛隊も必要としていない」と付言した。

一方、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は「ユーフラテスの盾」作戦に参加する反体制武装集団に対するシリア軍の空爆(25日)に関して「この手の攻撃はダーイシュに対する我々の攻撃を食い止めることはない…。作戦はバーブ市に到達するまで続けられる」と述べた。

なお、トルコ軍は、シリア軍と思われるヘリコプターが25日、反体制武装集団の支配下にあるアフタリーン市一帯を「樽爆弾」で空爆し、戦闘員2人が死亡したと発表していた。

『ハヤート』(10月27日付)が伝えた。

AFP, October 26, 2016、AP, October 26, 2016、ARA News, October 26, 2016、Champress, October 26, 2016、al-Hayat, October 27, 2016、Iraqi News, October 26, 2016、Kull-na Shuraka’, October 26, 2016、al-Mada Press, October 26, 2016、Naharnet, October 26, 2016、NNA, October 26, 2016、Reuters, October 26, 2016、SANA, October 26, 2016、UPI, October 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.