国連安保理で米国はアレッポ市南東部からの戦闘員、住民の避難を監視するための「中立的な国際監視団」の派遣を要請、ロシアはこれを一蹴(2016年12月13日)

国連安保理では、英国とフランスの呼びかけを受け、シリア情勢、とりわけアレッポ市での攻防戦への対応を協議するための会合を開いた。

会合では、サマンサ・パワー米国連大使が、ロシアとシリア政府に対して、アレッポ市南東部からの退去を望む住民の避難を監視するための「中立的な国際監視団」の派遣を認めるよう要請した。

これに対して、ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は、「米国はマザー・テレサか?」と返答、米国および英国、フランスが、シリアの体制転換を画策し、テロ支援を行ってきたことが、シリアの惨状をもたらしたと批判、米国の要求を拒否、住民や戦闘員の退去は現地での合意に基づいてなされると答えた。

AFP, December 14, 2016、AP, December 14, 2016、ARA News, December 14, 2016、Champress, December 14, 2016、al-Hayat, December 15, 2016、Iraqi News, December 14, 2016、Kull-na Shuraka’, December 14, 2016、al-Mada Press, December 14, 2016、Naharnet, December 14, 2016、NNA, December 14, 2016、Reuters, December 14, 2016、SANA, December 14, 2016、UPI, December 14, 2016などをもとに作成。

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