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国内の主な動き
イランのファルス通信(6月18日付)は、シリア、イラン、ロシア、中国が来月、シリア領内で合同軍事演習を行い、90,000人の兵士、航空機400機、戦車1,000輌が参加するだろうと報じた。
同通信社によると、軍事演習には、陸海空軍など全軍が参加予定で、中国軍はすでにエジプト政府から演習参加のためのスエズ運河通行の許可を得ている、という。
国内の暴力
『ワタン』(6月18日付)は、軍・治安部隊が過去3週間で、「ダマスカス大戦」を試み、潜入しようとした武装テロリスト数百人を交戦の末に殺害したと報じた。
またロンドンで活動する反体制組織、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン所長によると、ダマスカス県のバサーティーン・マッザ区、カフルスーサ区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市には「革命家たちが常駐している」というが、真偽は定かでない。
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ヒムス県では、シリア人権監視団などによると、武装テロ集団が籠城するヒムス市ハーリディーヤ地区に対して、軍・治安部隊が突入を試み、反体制武装集団の激しい抵抗を受けた。
またクサイル地方で軍・治安部隊と反体制武装集団が交戦し、後者の戦闘員3人が殺害された。
ラスタン市では、軍・治安部隊の攻撃により、3人が死亡した。
一方、SANA(6月18日付)によると、タッルカラフ郊外でレバノン領からの潜入を試みた武装テロ集団と治安部隊が交戦し、テロリスト多数を殺害した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、フライラ村に対して軍・治安部隊が攻撃を加えた。
またドゥーマー市では6人が、ムウダミーヤト・シャーム市で1人が軍・治安部隊の砲撃のなか、死亡した。
一方、ザバダーニー地元調整委員会メンバーのファーリス・ムハンマドを名のる活動家によると、クドスィーヤー市、ハーマ町が軍・治安部隊に包囲され、「クドスィーヤー市での反体制デモ開始直後、砲撃が加えられた」という。
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ハマー県では、カルアト・マディーク町で、軍・治安部隊が砲撃し、3人が死亡、またラトミーン村でも1人死亡した。
一方、SANA(6月18日付)によると、ワーディー・アブー・ハトブ近くの農地で市民3人の遺体が発見された。いずれも拷問の跡が残っていたという。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ムーハサン市で爆弾が爆発し、反体制武装集団司令官1人を含む4人が、ダイル・ザウル市では、反体制武装集団司令官を含む3人が殺害された。
一方、SANA(6月18日付)によると、ムーハサン市近くのブーサッド村で武装テロ集団の爆弾が誤爆し、テロリスト4人が死亡した。
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ダルアー県では、タファス市に、軍・治安部隊が突入、自由シリア軍イバード・ラフマーン大隊のルワイユ・ラシュダーン報道官によると、反体制武装集団が軍の装甲車5台を破壊、市民1人が死亡した。
ラシュウダーン報道官によると、戦闘は続いており、自由シリア軍の別のグループが支援のためにダルアー県に向かっている、という。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市で武装した何者かが女性を殺害した。
またアナダーン市、バヤーヌーン町、アターリブ市に対して、軍・治安部隊が掃討作戦を継続した。
対トルコ国境のクルド山でも軍・治安部隊が激しい攻撃を続けた。
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イドリブ県では、SANA(6月18日付)によると、マアッラト・ニウマーン市の街道を封鎖しようとした武装テロ集団と治安部隊が交戦し、テロリスト多数を殺害、逮捕した。
反体制勢力の動き
EU報道官は、来週ブリュッセルで、EU主催のもと、シリア国民評議会、民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア・クルド国民評議会、シリア民主フォーラムなどが会合を開き、反体制勢力の統一をめざすと発表した。
大会には活動家約50人、アラブ連盟使節団などが参加する、という。
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アブドゥルハリーム・ハッダーム前副大統領は、ロシア製の新紙幣の流通に関して、アサド政権の打倒後もシリア経済の衰退をもたらす、と批判した。
レバノンの動き
UNHCRは、レバノン国内に避難したシリア人の数が28,000人にのぼると発表した。
このうちUNHCRに登録したのは20,702人だという。
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進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は党機関誌『アンバー』で「ヒムスに対する軍事作戦は、宗派主義的な分断への道を開き…、シリアの分断を狙っている。そしてこれこそがアサドの計画の核をなしている」と断じた。
諸外国の動き
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はG20出席のため訪問中のメキシコ(ロスカボス)でバラク・オバマ米大統領と会談し、シリア情勢などについて意見を交わした。
会談後、プーチン大統領は「この問題に関して、多くの点で相互理解に達したと思う」と述べた。
またオバマ大統領は、「内戦を回避するためロシアとともに行動することができる」と述べた。
両首脳は共同声明を出し、「シリアでの流血停止をめざし、我々は暴力の即時停止を呼びかける」としたうえで、「シリア国民が自らの未来を独自にそして民主的に選択できるようにしなければならないという点で(両国は)一致している」と表明し、政治的解決をめざすことを事実上確認した。
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インテルファクス通信(6月18日付)は、ロシア海軍参謀筋の話として、ロシア海軍がタルトゥース港に戦艦2隻の派遣を検討していると報じた。
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イタリアのジャンパオロ・ディパオラ国防大臣は、AKI(6月18日付)に対して、「ローマとパリはシリアへの軍事介入を拒否している」と述べた。
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ナバネセム・ピレイ国連人権高等弁務官は、国連人権理事会開会式で、「シリア政府はただちに重火器使用と住宅地への砲撃を停止せねばならない。なぜならこのような行為は人道に対する罪で、戦争犯罪に含まれるからである」と述べた。
AFP, June 18, 2012、Akhbar al-Sharq, June 18, 2012、AKI, June 18, 2012、al-Hayat, June 19, 2012、Kull-na Shurakaʼ, June 18, 2012、Naharnet.com, June 19, 2012、Reuters, June 18, 2012、SANA, June 18, 2012、al-Watan, June 18, 2012などをもとに作成。
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