トルコ国家安全保障会議はマンビジュ市を制圧しないまま「ユーフラテスの盾」作戦の終了を宣言(2017年3月29日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は国家安全保障会議を開催し、2016年8月にアレッポ県北部の「安全(保障)地帯」からのテロリスト(ダーイシュ(イスラーム国)および西クルディスタン移行期民政局)の排除を目的として、ハワール・キリス作戦司令室とともに開始した「ユーフラテスの盾」」作戦に関して、「バーブ市がトルコ軍によって掌握された」とする声明を発表した。

またトルコのビンアリ・ユルドゥルム首相は「ユーフラテスの盾」作戦が「成功裏に終わった」としたうえで、今後の作戦を実行する際は別の作戦名のもとに実施されると述べた。

「ユーフラテスの盾」作戦では、トルコ軍およびハワール・キリス作戦司令室がジャラーブルス市、バーブ市を掌握したが、米軍の支援を受ける西クルディスタン移行期民政局支配下のマンビジュ市を奪取することはできなかった。

また、バーブ市南西部の回廊地帯がシリア軍によって制圧されたことで、トルコ軍およびハワール・キリス作戦司令室は、ラッカ市への進軍を阻止され、最近では、アレッポ県北西部にある西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市一帯への攻撃を強めていた。

ARA News(3月29日付)が伝えた。

ARA News, March 29, 2017

 

AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。

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