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アサド政権の動き
アサド大統領は政令第49号を発令し、ハサカ県の外国人(クルド人)にシリア国籍を付与することを決定した。
大統領府声明によると、同政令は、「ハサカ県で外国人として登録されている人々にシリア・アラブ共和国の国籍を付与する」こと、そして内務大臣が同政令を「実施指導するための決定」を下すことを定めている。
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またアサド大統領は政令第139号を発令し、ムハンマド・イヤード・ガザール・ヒムス県知事を「解任」した。
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SANA(4月7日付)によると、組閣を要請されたアーディル・サファル首相は昨日、進歩国民戦線加盟政党代表、組合代表、大学関係者、経済界代表と相次いで会合を開くとともに、「多くの無所属の人々」に連絡し、閣僚人事の調整を行った。
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バアス党の機関紙『バアス』(4月7日付)、反体制活動家のハイサム・マーリフ弁護士など有識者、法律専門家の非常事態に関する意見を掲載した。
同記事のなかで、ハーフィズ・アサド前大統領の顧問だったジョルジュ・ジャッブール氏は、前大統領が「1978年に非常事態令の解除の指示を与えていた」と証言した。
これに対して、マーリフ弁護士は「非常事態令解除の要求が高まるなかで、解除のための委員会を設置する必要などそもそもないない。なぜなら、今求められているのは、「非常事態令の即時解除」であって、「非常事態法の廃止ではないからだ」と述べている。
反体制勢力の動き
ダマスカス郊外県ドゥーマー市の市民が声明を発表し、そのなかで1.ドゥーマー市での殺戮と虐殺に関する公正な真相調査、2.言論犯の釈放と避難民の帰宅、3.非常事態の即時解除、4.平和的デモの自由の保障、5.選挙における党(与党)の特権の廃止、6.選挙法改正、7.報道の自由の保障、8.司法の独立の保障、9.政党法制定、10.汚職撲滅、11.憲法改正、12.政府から独立した組合の結成などをアサド大統領に直訴した。
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国内の反体制活動家とバアス党の元幹部が共同声明を出し、アサド大統領に「歴史的変革」を要求、非常事態令の解除、政治犯の釈放、憲法改正のための国民対話大会の開催、政党法、情報法の制定を訴えた。
共同声明に署名した反体制活動家は、ミシェル・キールー、フサイン・アウダートら。
またバアス党元幹部としては、マルワーン・ハバシュ、ムスタファー・ルストゥム、スライマーン・アリー、イッズッディーン・ディヤーブなどが署名した。
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クルド人への国籍付与を定めた政令第49号に関して、シリア・クルド人国民イニシアチブのウマル・ウースィー会長は『ハヤート』(4月8日付)に「社会的、人道的次元において歴史的決定であり、国民統合を強化する」と述べた。
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シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)党首であるハビーブ・イブラーヒーム氏は、政令第49号において国籍を付与される対象者の人数が限定されていないと指摘、「150,000人にのぼる」無国籍のクルド人が「市民権と民主主義のための平和的闘争を継続する」との意思を示した。
またイブラーヒーム氏は「我々の大義はシリア全体の民主主義である。市民権はすべてのシリア人の権利であり、厚意として与えられるものではない」と付言した。
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シリア・クルド進歩民主党のアブドゥルハミード・ダルウィーシュ書記長はアラビーヤ(4月7日付)で、6日にダマスカスで行われたアサド大統領とハサカ県の使節団(クルド人)の会談をボイコットしていたことを明らかにした。
ボイコットの理由は、会談で予定されていた議題が福祉に関する問題だけであったため。
ダルウィーシュ書記長はまた、「クルド人はシリアとその人民の一部をなしており、私はクルド問題だけでなく、シリアのすべての問題の正常化を要求している」と述べた。
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シリア・クルド・イェキーティー党、シリア・クルド民主合意党、シリア・クルド民主統一党はフェイスブックの「クルド青年革命ページ」で4月8日にハサカ県カーミシュリー市、ダイリーク市、アームーダー市などで自由を求めるデモを行うと発表し、クルド人住民らに傘下を呼びかけた。
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反体制ジャーナリストのファーイズ・サーラ氏とルワイユ・ユサイン氏の2人は共同声明を出し、シリアの現実に対処するうえで対話が「もっとも重要な手段」だと強調しつつ、アサド政権幹部らとの対話によって何ももたらされなかったと批判した。
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政治犯言論犯擁護シリアセンター所長のハリール・マアトゥーク弁護士は、収監中の5人のヒムスの反体制活動家が「虚偽の情報を発信した」罪で有罪判決を受けたと発表した。
マアトゥーク弁護士によると、「ヒムス軍事裁判所は、反体制活動家のラーギダ・ハサン氏、アンマール・シャイフ・ハイダル氏に対して虚偽の情報を発信し、民族感情を損ねた罪で禁固2年を宣告した」。
またファーイク・ミール・アスアド氏、アフマド・マウルード・タイヤール氏、サミール・ダヒール氏の3人の反体制活動家も3年の禁固刑を宣告されたという。
マアトゥーク弁護士によると、この5人は2010年1月、シリアの経済、政治、社会状況に関する世論調査を実施していた。
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英国・トルコなどを活動拠点とするシリア・ムスリム同胞団のアリー・サドルッディーン・バヤーヌーニー前最高監督者はシリア・インティファーダ支援イニシアチブ委員会の名で声明を出し、各地でのデモを支持するとともに、アサド政権の打倒を呼びかけた。
諸外国の動き
エジプトのムスリム同胞団は声明を出し、シリア国民によるデモを支持するとともに、それに対するいかなる敵対行為をも拒否するとの意思を明示した。
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アラビーヤ(4月7日付)によると、同局のムハンマド・ザイド・マストゥー記者が逮捕された。
Akhbar al-Sharq, April 7, 2011, April 8, 2011、AFP, April 7, 2011、Alarabia.net, April 7, 2011、al-Baʻth, April 7, 2011、al-Hayat, April 8, 2011、Kull-na Shurakaʼ, April 7, 2011、Reuters, April 7, 2011、SANA, April 7, 2011などをもとに作成。
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